赤星紫亜 工藤新一
ドジっ子ワトソン 平成のホームズ
01
しっ、じゃなくって…!工藤せんぱいっ、今日こそ入会していただきま…ぎゃあ!!
あっ、いたいた!く、どうせんぱっ、!う、わっ……!(プリントが廊下を歩いている――もとい、プリントの山を運んでいる赤星。辛うじて視界は良好のよう。意中の相手をロックオンしたは、いいが。彼まであと一歩のところで、自身のシューズの靴紐を踏んでしまい、そのままドサドサとプリントは雪崩の如く、床へと落下した。両手が使えないということもあり、転んだ赤星は顔面で受け身をとる形となってしまったが。)…、っ、たーい!(顔をあげて鼻先を押さえつつ、ぺたんこ座りのままで)あーあ、またやっちゃった。今日で3回目ですよ、転んだの。3回目!わたし…本格的にお祓いか 何かしてきた方がいいんじゃないでしょうか。せんぱい、知り合いにいませんか。悪魔祓いで有名な人とか。――もしかして。お地蔵さまに供えたお菓子を失敬したのがいけなかったのでしょうか。それとも妹の分のケーキを食べて、証拠隠滅を図った天罰でしょうか。う〜ん…迷宮入りしそうな謎ですね。新くん、どう思います?
っと…!バーロォ、気をつけねえとまた蘭に言われるぞ。
…?う、お!紫亜っ!?(ふあ、と欠伸を一つこぼしながらゆるりといつも通り、そういつも通り廊下を歩いていた。ふと、自身の名前を呼ぶ声が聞こえて振り返れば視界にはプリント―あっという間に床へと落下したそれを見たと同時に慌てて声を掛けた人物に手を伸ばす、が、間に合うことなく―慌てて声を上げた彼女の名前と伸ばした手はなんだか空しく。ああ、いつものおっちょこちょいだ。いつも通りだ、なんて呆れたような少しの申し訳なさを含めてため息をつきながら空を切った手でそのまま自身の頭をガシガシと掻いて、)悪い、お前だってわかってたのに手がすぐ出なかった。(大丈夫か?立てるか?とこの光景は慣れたようにそう問おうか。―その心配もどこへやら。次々と出てくる彼女の言葉には今度こそ呆れ100パーセントの深いため息をつくことになるのだけれど。)あのなあ、そんな非現実的なモンの仕業なワケねえだろ。今のだってプリント大量に運んで歩いて、俺の方見てたのもあるし足元なんか見てなかった。自分でその靴紐踏んだのが原因なんだ。第一、俺にそんな知り合いなんて…――、〜〜〜バーロォ!!紫亜が人の倍ただどじなだけだっての!(失敬、証拠隠滅、頭を抱え思わず声が大きくなってしまうものの、床に散らばったプリントを拾い集めたなら、彼女に手を差し伸べて―「これ、一緒に持ってく。それなら足元も少しは気に出来るだろ?」と声を掛けよう。―もしも彼女が立ち上がるのに自身の手を取ってくれたのなら、今度はしっかり支えてあげられるように強く握るつもりで―。)
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