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壱 ご近所さんがイケメンすぎる

平成18年(2006年) 3月下旬

就職に失敗した佐倉夏海は、母の実家の管理と言うバイトを引き受けてドのつく田舎へと一人引っ越した。
元々の住処もそこそこな田舎だったけれど、母の実家は裏は山で表は川、後は貰った軽トラがやっと通るくらいの細い私道に、何とか上下水道は通っているが、湧水が豊富で生活用水は其れで事足りる。上水道はまあ念の為の備えだろう。下水道が通っているのは有り難い。汲み取り式や浄化槽式は結構臭いしメンテナンスが、ね。
庭は広々、庭からちょっと山へ向かえば、良い感じの畑がある。其れ迄は知ってたけど、3年振りに来てみたら隣にとても立派な御屋敷が建っていた。もうビックリするくらいの立派さで驚いた。
ご近所さんが居るとは思わず、慌てて自分のオヤツ用だった誉の陣太鼓といきなり団子の箱を手に、挨拶へと向かった。コレは夏海の好物である。

インターフォンが無くても問題無い。

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