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彼女が生まれ育ったのは母が審神者として刀剣男士達の主をしている本丸だった。父は神格は低いとは言え、一柱の神である。それ故に母は神嫁としてしっかりと契約を交わしている。元々、審神者として彼らに協力を仰ぎつつも随えている状態は霊的に人間離れして行くのだと彼らは言う。彼女が産まれた時のは既に、母は有名なトップクラスランカーとでも言えば良いのか、所属国内外でも有名な戦績の優秀な審神者だった。本来とは変わってきている審神者の存在と国を護る為の戦い、時間遡行軍へと加担する者を減らすべく行われる教育、そう言ったものの中で、まるで神格化された様な扱いを受けるのが、彼女の実母の様な審神者達だ。実際に信仰の力は神にとって直接の力となる。時の政府の狙いとして優秀な審神者を長期間、働かせたい狙いからの行いだろうとは彼女も想像くらいはしている。
そう言う扱いのトップクラス戦績の審神者達は、医療も最高のものが無料で受けられる。持病があれど、先進の最高の医療なら完治するのも夢では無い。それ故に、刀剣男士との主従関係が上手くいっている本丸では、刀剣男士も其れを目標に戦績が良くなって行っている様に、実家や知り合いの本丸を見ていると感じるのだ。それらは半分は当たりだった。
きっちりと本来の力関係を理解した上で、多少なりと運営が上手く行っている本丸には優先的に、少しずつ先進医療の無料化が解放されて行くシステムに成っているだけなのだ。どんなに戦績が奮おうと、ブラックな運営をしていては穢れが大小問わず、生まれてしまう。どんなに浄化に長けていようが関係は無い。
戦争をしている以上、多少の穢れは仕方ないけれど、審神者が健全な運営を心がけた上でマニュアルに有る様に、日々のちょっとした禊ぎとしての入浴時に体を洗う前に手桶一杯の水を頭から被ると言う行為や、御神刀達の行う加持祈祷への週に一度以上の参加、と言ったものを日頃から行っていれば戦分の穢れは問題無い上に、審神者の清浄な霊力アップや霊力の質を磨く事に繋がる。けれど、それらは神を酷使するなどして貶めて出た穢れには対応しないのだ。
それらを上手く隠せたとしても、不定期に行われる抜き打ち監査も存在する。抜き打ち監査には二種類有る。全く監査だと気付かない内に監査されているものと、刀剣男士や審神者への聞き取り調査を含むはっきりと監査だと分かるものだ。前者は、まことしやかに噂されていて誰も本当のことは知らない。そう言う噂で壁に耳あり障子に目ありと思わせたいのかも知れない、と思う者が大半だ。尤も、そう言う付喪神に協力をしてもらうなり、妖を使役するなり、方法は幾らでも有るのでは?と噂された事もあるが、真実はやはり誰も知らない。

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2020/11/05

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