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研磨をからかってやろうと思ったのは、今日誕生日を迎えた私の小さな悪戯心である。私は今日十八歳になった。男の子なら結婚が許されるし、その他にも様々なことが許可される。研磨はクールなふりをしているけれど、その実年齢相応の男の子だ。私がわざとラッキースケベを発動させてやると面白い反応をする(クロの反応は面白くない)。今日もまた、研磨の照れた表情が見られると思っていた。
「十八歳になったら何がしたい?」
「課金上限なしでソシャゲしたい」
ゲームから顔を上げることなく返された言葉に、「それでも男の子!?」と叫ぶ。結婚とか、アダルトビデオの解放とか、他に色々あるだろう。それらを差し置いて研磨はゲームの課金がしたいと言うのか。確かに、未成年はゲームの課金額が制限されている。
「だってセックスなんて隠れてすればわからないでしょ」
研磨はじとりとした目をこちらに向けた。十八歳以下のセックスが禁止されているわけではない。禁止されているのは、成人と未成年のセックスだ。つまり研磨は、私を相手に考えている。研磨をからかったつもりでいたはずなのに、私は研磨の手のひらの上にいたのだと理解した。すっかり主導権は研磨に握られている。
「お誕生日おめでとう」
研磨は恍惚とした顔をして私に覆いかぶさった。私もまさか、成人になって初めてすることが未成年とのセックスだとは思わなかった。
これから新たに始まりだした人生の第一歩目で、私は法律を破っている。これも全部、研磨のせいだ。
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