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 同棲することになった。ほくほくするような気持ちで、家具量販店のディスプレイを見る。周囲には俺らと同じようなカップルがたくさんいて、俺達もその一部なのだと思うとまた胸が温かくなるような気がした。

 すっかり気持ちがいっぱいになってしまっている俺の代わりに、名前が家具探しを進める。

「ベッドとお風呂は大きい方がいいよね」

 周りに人は大勢いる。名前が平然と言ったことに、俺は慌てて訂正する。

「お前そんな恥ずかしいこと堂々と言うな!」

 一緒に寝たり、一緒にお風呂に入ったり。同棲するのならば当然かもしれないが、こうもあからさまにするものではないと思う。名前はそれがわからないようで、不思議そうな顔をしてみせる。

「ええ? だって聖臣大きいじゃん」

 俺のアソコを大きいと言ってくれるのは嬉しい。だけどそれも、公衆の場で言うことではないだろう。名前とはこれほどの痴女だったか。俺が痴女に育ててしまったのか。

「だからそういうことを……!」

 周りに聞かれてはいないだろうな。俺が周囲を確認している時、名前はけろりと言った。

「ベッドから足がはみ出すかもしれないし、湯船が窮屈かもしれないでしょ?」

一緒に寝る、入るではないのだ。名前は俺が単体で寝ることや風呂に入ることを想定していた。単に俺の体が大きいという話だ。余計な心配をした徒労感と、名前は本当に俺といちゃつく気があるのかという疑惑と。まさかダブルではなくツインベッドで寝るつもりではないだろうな。

「貸せ」

 俺はパンフレットをひったくり、ダブルベッドのページを開いた。