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「これ、何だかわかります?」

 彼女が出しているのが何かは明らかだった。彼女は、僕の正体を知っている。知ったところで黒の組織に突き出すでもなく、かといって一緒に黒の組織と戦うでもなく、ただ傍観している謎の女だ。妙に勘がいい一般人と言えばいいのだろうか。媚薬を手に入れられる女を一般人と言っていいのかはわからないが。僕はため息をついた。

「媚薬だろう。せっかく用意してくれたところ悪いけど、僕はそういうのに耐える訓練をしているんだ」

 彼女は、僕を誘うつもりだったようだ。媚薬を飲んで発情している僕に喜んで体を差し出す彼女の様子が目に浮かぶ。僕は訓練をしているし、未成年を抱く趣味はない。彼女がいくら僕に好意を寄せていたとしてもだ。媚薬まで用意するほどなのだからそろそろお灸をすえなくてはいけないかもしれない。

「降谷さんには飲ませませんよ」

 彼女の言葉に、動きを止める。僕は彼女が何をするつもりなのかわかってしまった。いくら勘がいいと言っても、彼女は一般人だ。媚薬の耐性などあるはずがない。

「私が飲みます。私の性欲が暴走して、誰にでも抱かれそうになったらきっと降谷さんが抱いてくれますよね?」

 彼女は勢いよく媚薬を飲み干した。もう後へは戻れない。彼女は発情し、誰でもいいから男を求める。そんなことを僕が許すはずがないと思ってのことだろう。まったく、僕をよく理解している。

 彼女に媚薬が効くまでの時間はいくらかある。僕は人が来ないことを確認して、彼女の上に覆いかぶさった。

「挿入なしでも満足させることくらいはできる」

 彼女はきっと挿入行為をさせて僕に決定的な過ちを犯させようとしたはずだ。だが挿入しなくても、媚薬を飲んだ彼女をイかせることくらいできるのである。

 彼女の目がとろんとしてきたのを見計らって、僕は彼女の下着の中に手を入れた。陰核を指でなぞり、膣に指を入れて動かす。入れた瞬間から甘イキしている彼女に、何度も何度もイかせた。彼女は僕の男根を求めたけれど、セックスの象徴たるその行為だけはしたくなかった。彼女に乗せられる形でやるのではあまりにも不本意だ。

 イキ疲れ、脱力している彼女の前で僕は体を起こす。

「それじゃあ、どこでその媚薬を手に入れたか教えてもらおうか」

 彼女はもう終わったような顔をしているが、これからが本番だ。焦点の定まっていない瞳を無理やり僕に向けさせる。

「僕を見ろ」