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新世界にて、七武海、トラファルガー・ローを手にかけようという男がいた。男の能力は異空間だ。現実に存在しない空間を作り出し、永遠に閉じ込めることもできる。餓死させてもいいのだが、今回は船長としてローの尊厳を破壊することにした。
「セックスしないと出られない部屋?」
男の仲間が問う。男は下衆な笑みを浮かべ、肘で仲間をつついた。
「そうだ。トラファルガーは船内の規律を重んじる。部下に手を出すなんざ死んでもしねェだろうよ」
一方異空間内では、ローが当然のように名前を押し倒していた。能力が発動して一秒後のことである。恐らく、ローは部屋を出る条件がセックスでなくても事に及ぼうとしたのではないか。
ローは下の名前を見、眉をひそめた。
「おい……お前もうちょっと嫌そうな顔しろ」
「無理ですよ! キャプテン格好いいもん」
「言ったな?」
バカップルのようなやりとりだが、バカップルそのものである。男は知らないようだが、二人は交際していた。一応男に監視されている可能性も考えて嫌がる演技をさせようとしたが、それも無理らしい。ローはできるだけ名前の体を自分の体で隠すようにしながら事を進めた。普段と違うシチュエーションがさらに性欲をかきたてるようだ。二人はたっぷり二時間性に従事してから部屋を出た。それは異空間を出る条件が解放されたからではなく、あくまでローの能力ゆえである。男はローが平然としている様子に唇を噛んだ。
「大丈夫でしたかキャプテン!」
集まったクルーに、ローは得意げな顔をしてみせる。
「あんなんおれに効きやしねェよ」
そう、ローのオペオペの実の能力では簡単に抜けられるのだ。今得意げにすればするほど、異空間に甘んじてセックスを楽しんでいたという証明になることにローは気付いていない。恐らく気付いても、ちっとも恥ずかしがらないだろうが。トラファルガー・ローを倒すのは難儀だ。
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