月詠視点で、浅葱と花火をしてるときの心境。
回想で昼間に銀さんたちに花火に誘われたことを書く。
「花火?」
「そうそう、さっき銀さんたちが来てね。せっかくだから行ってきな」
「それなら日輪と晴太も――」
「私たちはちょっと用事があっていけないんだ。だからあんただけでも行ってきてくれないかい?」
で、行くと浅葱しかいない。ふたりで花火をする。
「どうしてそんな遠くにいるの?もっとこっち来たら?」
「わ、わっちはここでいいでありんす」
「あっ、恥ずかしいの?じゃあ俺からそっち行ってあげるよ」
「っ、いい!くるな!」
「もう来ちゃった。へへっ」
「っ」
そのまましばらく無言で花火。
「あー、これすぐ終わっちゃうね」
「線香花火じゃからな」
しばらく無言でみつめる浅葱。
その横顔をちらみする月詠。何気きれいなんだよなとか思ってたら目が合ってどきっとする。
「月詠ちゃんさ…」
次の言葉を待ってる
「ううん、やっぱなんでもない」
「は?」
「今夜は月がきれいですね」
いつもの浅葱らしくない?と思いながらも
「月などどこにも出ていないぞ」
「出てるよ」
「主、先ほどから何を言って…」
「俺の目の前にいる。とびっきりきれいな月が」
「……ッ!浅葱!またそうやって!」
「さっ、花火終わっちゃったし、お開きにしようか。送ってくよ」
「聞いておるのか!」
「はいはい」
今のはなんだったんだ?と嫌に思いながら終わる。すると次の日
「ツッキー!」
「神楽か、どうした」
「浅葱が…!浅葱がいなくなったアル!」
「っ!」
浅葱はいなくなった。
何も残さずに。
いや、このどうしようもない気持ちだけを置き去って消えた。
黒い夜に月は消える