起きたら日輪がいて、話しをする。
「そうかい……」」「……あいつはもう戻ってこないだろう。そんな気がする…」
「月詠…」
かなしそうにする月詠。
「このままでいいのかい?」
「何がじゃ」
「好きなんだろ?あの人のこと」
「っ」
「追いかけて気持ち伝えなくていいの?」
「もうあいつはおらぬ。どこへ向かったかも分からない…」
「昨日いなくなったってことはまだこの辺にいるかもしれないだろ?」
「…あいつは何も言ってはおらんかった。いなくなるとも、なんとも」
「……言うだけ言って女はほっぽらかして消えるなんて自分勝手な男だね。月詠、あんな男のことなんて忘れちまいな」
「……あぁ」
「……何か変化はなかったのかい?」
「変化?」
「いなくなる前の日、会ったんだろう?何からしくないことを言ったりとか」
「そういえば……」
「?」
「あの日は月が出ていなかった。にも関わらず浅葱は"月がきれいですね"と言っていた。あれはたしかにおかしかった…」
「あんた……それ…」
「ん?なんじゃ、日輪」
「その言葉、そのまんま受け取ったんじゃないだろうね」
「?どういうことじゃ?」
「月がきれいですねってのは――…」
"あなたを愛しています"
って意味なんだよ。
「っ」
「そうか、あんた意味が分からなくて気付かなかったんだね…」
「日輪…」
「ん?」
「ひとりに、してくんなんし…」
で、察した日輪は出ていく。
そのあと月詠は泣く。
「うっ……うぅ……」
会いたい。と思う。
あなたを愛しています