first form student II
グリフィンドールとスリザリンの仲が良くないことくらい教師だってわかっているのに何故この組み合わせで合同授業をするのか、この教室の誰もがそう思っていた。今日は1年生の魔法薬学、グリフィドールとスリザリンの合同授業の日であった。
「あ、あの時の!」
「・・・最悪だ」
「わたし魔法薬学苦手なの。よろしくね」
「よろしくするつもりはない。邪魔だけはするな」
2人1組でペアを組んで、そう言う教授の台詞に生徒たちは声を掛け合った。スリザリンもグリフィンドールも生徒の数は奇数だった。新入生でもホグワーツの内情に詳しい生徒なら瞬時にこう思ったはずだ「スリザリン(グリフィンドール)と組まなきゃいけない人が1人出てくる。それだけは嫌だ」と
「ねぇヤミノマジュツの勉強は進んでる?」
「・・・」
「・・・無視するとこの草、鍋に入れるよ?」
「やめろ。なんだ、お前は俺の邪魔をしたいのか」
「ううん、仲良くなりたいの」
「僕はなりたくない」
「ええ、そんなこと言わずに、ね?」
「断る」
「ひどい!」
「ひどくて結構」
「そこの二人、静かにしなさい」
あぁ残念。と互いの寮から同情されたのは1人で授業を受ける気であった生徒と何も事情を知らない生徒であった。
後者の生徒ー吽ーは以前出会った興味のある生徒と一緒になりみんなの同情と裏腹に気持ちが高まっていた。また、前者の生徒ースネイプーは以前出会った得体の知れない生徒がまたもや目の前に現れたことに嫌悪感しか抱いていなかった。
「・・・お前のせいで怒られたじゃないか」
「だってあなたがわたしと仲良くしてくれないから」
「僕が悪いのか?お前はどんだけ我儘なんだ」
「いいじゃない、仲良くなりたいんだもの」
「・・・はぁ」
「ねぇ先生は二人一組って言ったのよ?二人で一緒に頑張りなさいってことよね?」
「お前は薬学が苦手なんだろう。下手に手を出されて僕の成績が下がられても困る」
「・・・あなた意外と話すのね」
「もう喋るもんか」
「うそ、うそうそ!ごめん!」
スリザリンとグリフィドールの仲が悪いなんて噂を消し去るように話しかける少女にスネイプは理解ができなかった。取り敢えずさっさとこの薬品を作り上げて教授に提出してこの場から離れたい、否この少女に何処かへ行って欲しかった。そんなスネイプの望みは届かず、何故か少女は少年に話しかけ続けた。この不可解状態は授業の終わり、教授に薬品を提出しても尚続いたのだ。
「セブルス・・・?」
「リリー!」
「あら、貴方友達が出来たのね」
「やめてくれ、こんなやつ友達なもんか、そうだ、リリーこの間面白い本を見つけたんだ、君に見せたくて」
「あら、そうなの?」
そんな時、現れたのは幼馴染の、とても居心地の良い友人であった。彼女が現れてくれたことで一瞬にしてスネイプの苛々が吹き飛んだ。きっとリリーなら一緒に喜んでくれるだろうと思って持って来た本を
リリー、リリー、そう何度も口走るスネイプの意識の中にもうあの少女はいなかった。ふ、とリリーが振り向くとスネイプの後ろに東洋人の少女はいなくなっていた。
170617
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