I like her
授業のない休日。教授達は授業の準備があり休む暇はないがそれでも授業があるときよりは、ゆっくりとした時が流れていた。
「あなたもそろそろ身を固めたらどうです?いい歳でしょう」
「と、突然なんですかもう・・・珍しく先生の方からお茶のお誘いがあったから何だと思ってたらそういうことですか・・・」
「ご実家の方からそういう話はないのですか?」
「・・・時々そういう話はありますけどもうこっちで働くことを決めた時点で両親はほぼ諦めてますね」
「そうですか・・・誰かお付き合いされてる人は・・・・・・いませんでしたね」
「否定しないでくださいよ!いませんけど!」
吽はマクゴナガルの部屋でお茶を啜っていた。珍しいと思いながらも、美味しいお菓子があるということで釣られてしまった。来てしまったらどこか実家の母から聞いたことのある話が始まった。
吽は「長くなるぞ」と頭の中で呟いた。
「セブルスとはどうなったのです?」
「ブッ!ど、ど、どうして先生がそのことを!?」
「貴方、気づかれてないとでも思ってたんですか?バレバレですよ、ほぼみんなに」
「え゛」
「まぁもちろん本人以外は、ですけど」
「よかった・・・」
「吽、いつまでその関係を続けていくつもりです?」
「そんなの私もわかりませんよ・・・彼の側にいれるだけで幸せ、そんな感じです」
「そんな子どもみたいなことを言っていられる年齢は過ぎましたよ」
「うう、マクゴナガル先生お母さんみたい」
「私は貴方のホグワーツでの母です」
革張りの上品そうなソファにうなだれる吽にあぁ、とマクゴナガルは声を掛けた
「・・・なんですか?」
「あなたとお付き合いしたいという男性は結構いるんですよ」
「なんですかぁもうそれ」
「お見合いでも組んで差し上げましょうか?」
「いーりーまーせーんー」
盛大にため息をついた吽に対し、優雅に紅茶をすするマクゴナガルの口元は楽しそうに上がっていた。
その姿を見た吽はまたため息をつくのであった。
「やぁセブルス」
「・・・」
「露骨に嫌そうな顔しないでもいいじゃないか」
「なんの用だ」
「いやぁ君も聞いたかなって」
「・・・何をだ」
「吽、お見合いするってさ」
「は」
「マクゴナガル先生が良い相手探すって話してたんだ」
「どういうことだ」
眉間の皺をいつも以上に深め、スネイプは一歩、リーマスに詰め寄る。一方でリーマスは柔らかい笑みを浮かべスネイプを見つめていた。
「どうもこうも、ほら女性ってやっぱり結婚したいんじゃないかな?でもどうして君はそんな必死な顔してるんだい?」
「っ!」
「ま、セブルスが吽のこと好きなことくらい知ってるけどね」
「な・・・!!」
「そりゃあ見てればわかるよ」
「違う、我輩は吽のこと好きなど、」
「じゃあ吽の事どう思ってんの?」
「吽は・・・・・・恩人だ」
「色々助けてくれたよね」
「・・・あぁ」
「そりゃあセブルスが好きにもなるね」
「・・・・・・用がないならさっさと帰れ」
苦虫を潰したような顔を逸らしたスネイプは机の上にあったレポートを訳もなくパラパラと開いた。誰の何のレポートかも内容が入ってこない、ただ今は何か身体のどこかを動かしていないと血液が脳に全部行ってしまいそうだった。
「あー、そういえばさ」
「・・・・・・まだ帰ってなかったのか」
「名前、さっきみたいに呼んであげなよ、前みたいに」
「・・・・・・」
「喜ぶよ」
「・・・余計なお世話だ」
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