2019
▽01/05
満期になった恋を連れて地獄への道を下る。この先に愛はあるのか。
▽02/03
浅い呼吸を繰り返す。息を止めれば死んでしまうし、深く吸いすぎると殺されてしまう。浅い呼吸を繰り返す。それでも僕は、生きていたかった。
▽02/06
柔らかに揺れて、優しく揺らいで、ただ幸せに包み込まれる、君と僕との関係だ。
▽02/07
叫べ、叫べ、腹の底から、力の限り！ 聞こえているか、届いているか、伝わっているか！ 君が好きだ！ 君が好きなんだ！
▽02/07
ボートが転覆しないよう、ダムが決壊しないよう、あたしはただただ祈る。夜空を滑る星が、ここへ落ちてこないよう。あなたの喉に、苦しさが降り積もっていかないよう。何もできないあたしは祈る。祈る。
▽02/07
心に膿が溜まる。目から水が出ていく。苦しみは濃縮される。凝り固まる。全てが。悲しい点が残る。誰にも気付かれることなく。
▽02/13
朝露の匂い。静かに潤んだ空気が肺に流れ込む。入れ換わる。貴方の残り香が逃げていく。朝になればきっと、この苦しさはなくなるのだと眠りについた。目覚めて今、また貴方との夜を待ちわびる。夜になればきっと、この苦しさは。
▽02/15
愛が薄められていく。きみの言葉で。きみの行動で。愛は増えも減りもしない。見てくればかりが肥えていく。これが僕か。この姿が。
▽02/15
世の中には結局、憎らしいものと美しいものしかないのよ。
▽02/16
生まれ変わっても忘れない淋しさを抱えて生きている。
▽02/28
月を焦がすような恋でした。彗星のような私でした。
▽03/10
足を踏み外した。アスファルトのひび割れにすとんと落ちる。けれど誰の隙間も埋まらなかった。複雑骨折。雨の音。さみしい夜だった。どこにいてもひとり。
▽03/10
きみがいないとだめな私でいたかった
▽03/16
真空パック、鮮度の落ちない愛をあげよう。触れることはできないけれど。
▽04/03
夜を編み込む、君の白い指。滲む呼吸音。三日月。
▽04/05
あたしのうつくしいダーリン、もう会えないあなた、あなたがどうか健やかにしあわせでありますように。
▽04/06
怒りが足りない。薪をくべろ。怒りが足りない。じりじりと焦がす。ひりつく痛みを。燃やせ、怒りを。変化への、挑戦への、エネルギー。ごうごうと。燃えろ、あたし。
▽04/13
貴方のために生きていると言うと嘘になるけれど、貴方との時間ために生きているのは本当。
▽04/21
他人に壊されるくらいなら、自分で壊してしまえばいい。踏んで、砕いて、ばらばらにして。そうして一から創ればいい。きっとそれなら苦しくない。きっとそれは楽しいことだ。一から、いつも、ひとつずつ。心を組み上げる。
▽05/23
真白に眩む。ここではないどこかに行きたかった。
▽05/21
日が落ちる。沈みきった底の匂い。無音の愛想。優しい冷酷。僕たちはみんな嘘つきだ。
▽05/31
僕の愛。君をおなかいっぱいにすること。
▽06/07
君の声。匂い。体温。指の形。今はもう、異国の人みたいに遠い。離れてる時間が、長くなればなるほど。……綺麗な思い出になってしまう。
▽06/16
失ったわけじゃないのよ。初めから持っていなかっただけ。ゴミ箱に入れ損ねたちり紙のようなもの。苛立つのはお門違いでしょう？ 悪いのは私。
▽06/17
ビー玉越しに世界を見る。赤い模様が邪魔で、歪んでて、くすんでて、狭かったけれど。僕は好きだったよ。
▽06/25
砕いて差し出した心など、ただの鋭利な廃棄物だった。
▽06/26
神様があたしのこと、いらないって言ったの。だからあたし、生まれ落ちたの。
▽07/13
恋に意味なんてなかったし、愛に価値なんてなかった。美しさも尊さも夢だった。だけど君が好きだった。好きだった。
▽07/29
「僕は君が思うほどいいやつじゃないよ」「私は貴方が思うほど貴方のことをいいやつだとは思ってないわ」
▽08/15
うつくしくなってゆるされたい。
▽08/15
心ときめかせる、その声、におい、肌ざわり。君のいる世界は最高だ。
▽08/15
懐かしくって涙が出ちゃう、君は僕の王子様だったひと。
▽10/05
ぬるま湯みたいな愛なんていらない。煮えたぎった地獄でさ、この世界で、骨格が変わるくらい君と殴り合いたい。恋がしたいの。
▽10/13
あたしずっと、苦しかった。恋が肺を埋め尽くして、愛が心臓を押し潰して、あなたのせいで呼吸さえままならなかった。だから、生きるために、捨てたの。
▽11/09
息もできないほど苦しいの。でも、誰も助けれくれなかった。だから私は、私を助けるの。
▽11/24
記憶よりもずっと確かで、写真よりもずっと鮮やかなものを僕は知っている。遺し方を、僕は知っている。
- チョコレートの快楽 -