なだれ込む様に部屋に入って、衣服もほとんどそのままに蘭陵王とわたしはお互いを求め合った。ベッドへ二人で倒れ込んで、彼がわたしの上に覆い被さる。
はぁはぁと荒い息遣いで、珍しく彼がとても興奮していることがわかった。乱れた衣服の隙間から蘭陵王の指が、手のひらが、わたしの肌に触れて快感を与えてくれた。
わたしの口から媚びる様な喘ぎ声が吐き出されると、蘭陵王は一度ぎゅっと目を閉じる。何かに耐える様なその姿はとても美しい。

「……っ、申し訳ありません。この様な、早急な行為など」
「ん、ぁ、だい、じょうぶ……♡」

ぐずぐずになっているわたしのおまんこを、蘭陵王の綺麗な指が暴きたてる。ぐちゅぐちゅとえっちな音をたてながら中をほぐされると、それだけで足が震えてしまう。
ものすごく興奮してしまっているのはわたしも同じだ。早く彼のものが中に欲しくてたまらない。

「蘭陵王、も、いいからぁ……♡い、いれて、ほしいよぉ……っ」
「……仰せのままに」

はしたなくおねだりをするわたしを、蘭陵王は仮面の下の熱っぽい瞳でじろりとこちらを見下ろした。その視線に思わず子宮がきゅんとなる。
蘭陵王はわたしのせいで汚れた自分の指をべろりと舐めてから、衣服と下履きからガチガチに勃起したおちんぽを取り出した。

「っ、は、ぁ……マスター……ッ」
「あ♡あ♡はいって、きたぁ♡」
「苦しくは、無いでしょうか」
「だ、だいじょ、ぶっ♡きもち、いいれす♡」

二人とも服を着たまま、中途半端に必要な部分だけ乱して、セックスしている。こんなに荒々しい、余裕のない行為は初めてだ。それに、蘭陵王は仮面すら付けたままなのだ。
わたしの唇に噛み付こうとした蘭陵王も、その事に初めて気がついたらしく慌てて顔を引いた。

「申し訳ありません……っ、こんな、仮面を付けたままなど……」
「あ、ひぁ、っ〜〜〜♡♡♡」

気にしないで、と言おうとしたわたしの口からは甘ったるい悲鳴が吐き出された。
慌てて外された仮面の下から出てきた顔が、余りにもいやらしかったからだ。いつもの穏やかな優しい顔からは想像できない、欲情しきった顔だった。
赤く染まった頬も、熱を帯びた瞳も、苦しげにひそめられた眉も、少し開いたままの唇も全てがいやらしい。フーッフーッ、と己を押さえ込む様な呼吸を繰り返している姿はまるで獣のようだ。
その欲情した顔を見ただけで、わたしはたまらなくなってイってしまったのだ。
どうしよう、恥ずかしい。顔を見てイってしまったなんて、蘭陵王に気づかれたくない。

「どうか、なさいましたか?」
「や、なんでも、ないっ♡♡」
「いえ、今、達されたかと思いまして」
「ち、ちが……♡イってない、よぉ……♡♡♡」
「ふふ……♡でしたら動いても大丈夫ですね?」
「ひっ♡イ、いっ♡♡」

未だびくびく痙攣する中を、蘭陵王に激しく突かれてわたしは背中を仰け反らせた。美しい顔を情欲に歪ませた蘭陵王はわたしの浅はかな嘘に気がつかないふりをして無遠慮に腰を打ち付け続ける。

「あぁ、なんて、可愛いお人だ……っ」
「あ♡あ♡おかしく、なっちゃ、あっ♡」
「私の顔に欲情して下さるなんて、」

蘭陵王の興奮した顔が寄せられて、唇を奪われる。呼吸ごと食べてしまうようなキスと、目の前の瞳の美しさで、わたしのどうしようもない体はまた絶頂を迎えた。
その事に気がついた蘭陵王の宝石のような瞳がうれしそうに細められる。わたしが欲情する蘭陵王に興奮するように、彼もわたしの痴態に興奮しているのだ。

「これ以上私をどうしようと言うのですか、なまえ」

珍しくわたしをマスターだとか、主だとかではなく名前で呼んで、蘭陵王はべろりと唇を舐めた。
その顔のあまりの淫猥さにこちらの方こそどうにかなってしまいそうで、わたしはぶるりと身震いして馬鹿みたいに喘ぎ続ける。