朝ごはんを食堂で食べた後は、ダ・ヴィンチちゃんとミーティング。その後はちびっこサーヴァントのみんなと鬼ごっこ。また食堂に戻って水筒に飲み物を入れて、今度は娯楽室へと向かっていると、ふいに背後から呼び止められた。

「なまえ、お待ちください」

このよく通る爽やかな声の主はガウェインだ。わたしが振り向くと、予想通りそこにはガウェインが立っている。ガウェインはわたしの隣へと足を進めると、優雅ににこりと微笑んだのだった。

「ガウェイン? どうかした?」
「えぇ、タイツが破れています。履き替えられた方がよろしいかと」
「えっ! うそ!」

ガウェインの言葉に驚きつつ、自分の足を確認する。すると、ふともものサイドのあたりが見事に伝線してしまっていた。このタイツはもう捨てないとダメだろう。

「ほんとだ……どこでひっかけちゃったんだろ。教えてくれてありがとう、ガウェイン。すぐ履き替えてくるよ」
「あぁ、でしたら私もご一緒に」
「…………なんで?」
「ぜひお手伝いをさせて頂ければ」

にこっととてつもなくかっこいい笑顔を見せたガウェインは、わたしが断るよりも早くわたしのことを抱き上げて、すたすたと廊下を歩き始めたのだった。

「ちょっ、ガウェイン、何を……」
「こうして移動すれば早いですし、タイツの破れも皆の目につきません」

タイツは確かに見えないかもしれないけれど、ものすごく目立っている。お姫様抱っこで廊下を移動するわたしたちを見るカルデアスタッフやサーヴァントたちからの視線が恥ずかしくて堪らない。
それなのに「恥ずかしいから降ろして」というわたしの訴えは、ガウェインに軽くいさめられてしまうのだった。ガウェインこういうところ、ある。

「さぁ、着きました。タイツをお出しします」
「自分で出すよ!?」
「ふふ、どうかなまえはそこで座っていてください」

マイルームに着くなりわたしをベッドの上へ降ろし、いそいそとクローゼットを開くガウェインはなんだか楽しそうだ。前から思っていたけれど、ガウェインは人の——いや、わたしの世話を焼くのが好きらしい。
ガウェインは慣れた手つきでクローゼットの中からわたしのタイツを取り出すと、当たり前のように床に膝をついて、ベッドに座るわたしことを見上げる。キラキラと輝く美しい顔が目の前にあって思わずベッドの上で後退りすれば、がしりと足を掴まれてしまった。

「私が履き替えさせても?」
「やっ、やだ! ガウェイン、変なことしそうだもん!」
「変な事、ですか?」

つつ、とどんどん太ももへと上がってくるガウェインの手のひらに思わず体が熱くなる。ガウェインの手はタイツの伝線した部分に到着すると、そこに指を引っ掛けて悪戯に穴を広げようとしていた。
ほら、やっぱり変なことしようとしてる!

「なまえの言う変な事とは、どういった事なのか詳しくお聞かせ下さい」
「それは……その……」

ぷつ、ぷつん、とタイツの穴は広がっていく。薄く黒い生地は中途半端に繊維を残し、わたしの太ももに少しだけ食い込んでいた。
ガウェインの熱っぽい視線に、お腹の奥がきゅうっとしてしまう。わたしの体の、悪い癖だ。もっとも、ガウェインのせいでこうなってしまったのだけど。

「……ガウェイン、えっちなことするでしょ」
「えっちな事というのは……」
「や、あっ♡」
「こういう事でしょうか?」

タイツの穴を広げていたのとは反対の手が、スカートの中ですりすりと動かされる。びりびりとした快感に腰を震わせれば、ガウェインは床から立ち上がってわたしのことをベッドに押し倒した。カルデアの備品であるシングルベッドが、ギッと小さな音を立てる。

「ガウェ、イン……っ♡」
「このままここも破ってしまいたいのですが……お許し頂けますか?」
「ひうっ♡」

ガウェインの指はぐりぐりとわたしのクリトリスのあたりを刺激する。今の発言通りにタイツを破ろうとしているのか、ガウェインは爪を立てるような動きを繰り返していた。布の上からカリカリとクリトリスを引っかかれる刺激に、体がびくびく跳ねてしまう。

「わかっ、わかった、からあっ♡あっ♡それ、やめ……っ♡」
「ありがとうございます。では早速」

ビッと嫌な音が鳴り、タイツの股の部分が大きく穴を開けられる。タイツを履いたままなのに下着は丸見えのその光景がいやらしくて、恥ずかしくて、かあっと顔が熱くなった。
何も言わないままのガウェインの顔をそろそろと見上げてみれば、ひどく興奮した顔がわたしのことをじいっと見下ろしていた。白く美しいガウェインの頬もほんのりと紅潮していて、瞳は妖しく煌めいている。

「想像していたよりも、更にいやらしい眺めだ」
「……っ、ガウェイン……」

ガウェインの名前を呼んだわたしの口は、彼の柔らかな唇によって塞がれてしまった。舌を差し込まれ大きな体で押さえつけられると、すぐに頭の中がふわふわしてきてしまう。
この後、わたしがタイツ——というか、制服や下着も全部ガウェインの手によってきちんと整えられるのは、当分先のことだった。