いかにも高級マンションらしい豪華な造りのエントランスに、この場に不釣り合いな派手な黄色いレジ袋を提げてわたしは立っていた。激安の殿堂とデカデカと書かれた袋の中身は、蘭ちゃんに昨日『明日うち来る時に買ってこい』と言われたお菓子やジュース、それと何故かペットシーツである。
蘭ちゃんたちはペットなんて飼ってなかったはずだけど、わたしが知らないだけで何か飼い始めたのだろうか? もしそうなら今日触らせてもらいたいなぁ。
そんなことを考えながら部屋番号をぽちぽちと押して、インターホンから蘭ちゃんや竜胆くんの声が聞こえてくるのを待つ。この数秒間は何度経験しても何故だか少しだけ緊張する。間違えて他の部屋の番号を押してないかだとか、二人とも居なかったらどうしようだとか、オートロックちゃんと開けてくれるかなとか。
わたしが心臓をドキドキさせて待っていると、蘭ちゃんの『開けた〜』という気怠げな声が聞こえて、エントランスの扉が開かれた。「ありがとう」と答えたものの、もう蘭ちゃんは通話を切っていた気もする。
ガサガサと安っぽいレジ袋の音をたてながら、わたしはエレベーターへと向かった。エレベーターに乗ってしまえば、もう目的地はすぐそこだ。
「なまえみーっけ。ちゃんと買い物してきてんじゃん」
エレベーターを降りると、蘭ちゃんが三つ編みを揺らしながら部屋の外まで迎えに来てくれていた。蘭ちゃんしか居ないということは、今日は竜胆くんはどこかに出かけてるのかもしれない。
やけに上機嫌な蘭ちゃんはわたしの手から荷物を取り上げ、こちらを見下ろしながら「えらいえらい」とにやにや笑ってみせる。
「ペットシーツ買ってきたかぁ?」
「うん、買ってきたよ。蘭ちゃんたち、何か飼い始めたの? 犬とか?」
話しながら蘭ちゃんの隣を歩いて、ちらりと袋の中のペットシーツに視線を送った。蘭ちゃんはすぐに着いた玄関のドアをガチャリと開きながら「は? そんなん飼うわけねぇじゃん」と当たり前のように言う。まるでわたしがおかしなことを言ってるみたいな反応だ。
「? 飼ってないの? じゃあ何でペットシーツなんか……」
何も飼ってないのにペットシーツが必要なんて訳がわからない。困惑しながら蘭ちゃんに続いて家の中に入ると、蘭ちゃんは玄関に雑に荷物を置いてわたしをじいっと見つめた。
ずい、と距離を詰める蘭ちゃんは、壁に手をついてこちらを見下ろしている。蘭ちゃんは大きい上に普段喧嘩ばかりしてるせいか、圧迫感がものすごい。靴も脱がないまま壁に追い詰められてしまったわたしは、何が何だかわからなくて余計に困惑した。ペットシーツの事も、蘭ちゃんの今のこのやけに上機嫌な態度の理由もまったくわからない。
「蘭ちゃん……?」
「ふーん、わかんねぇの?」
「わ、わかんない……ごめんなさい……」
蘭ちゃんと壁の間に閉じ込められているこの体勢のせいか、なんとなく責められているような気持ちになってわたしは謝った。おろおろと蘭ちゃんのことを見つめかえすと、蘭ちゃんはぺろりと自分の唇を舐めてわたしに顔を寄せる。
柔らかい唇がわたしのものと重なり、どうしていきなりキスされたのかもわからないままに蘭ちゃんの舌が口内へ入り込んできた。口の中を好き勝手に舐め回されるのは少し苦しいのに、それ以上に気持ちがいい。ちゅくちゅくと舌をしつこく舐められて思わずぴくりと体を跳ねさせると、蘭ちゃんの長い足がぐい、とわたしの足の間へと入り込んでくる。
その瞬間、全く意識していなかった下半身に意識が集中し、下着の中が濡れてしまっていることに気がついた。恥ずかしい、気持ちいい、苦しい、と頭の中がぐちゃぐちゃで、情けないくぐもった声が喉の奥から漏れ出す。流し込まれる蘭ちゃんの唾液を飲み下せば、もう足ががくがくと震えてしまっていた。
「ふぁ……♡あ……♡」
「ペットシーツ何に使うのか、やさしーい蘭ちゃんがなまえちゃんに教えてやろっか♡」
「へ? え、あ……♡」
気持ちよすぎるキスでダメになった頭からはペットシーツの事など、すっかり抜け落ちてしまっていた。へなへなとその場に座り込むわたしを見下ろしながら、蘭ちゃんは「早く靴脱げー?」と笑っている。黄色いレジ袋にそっと視線をやれば、ペットシーツのかわいい犬のパッケージが透けて見えた。
「らんちゃ、んっ♡なん、なんれ、こんな……っ♡あっ♡」
「何でって、なまえにペットシーツの使い道教えてやってんだけど?」
「ぅあ? あっ♡それって、っ♡」
蘭ちゃんの家のリビングにある大きなソファに座らされて、わたしは蘭ちゃんにおまんこをいじめられていた。横に座る蘭ちゃんの服は一切乱れていないのにわたしは全裸で、更にはお尻の下にはペットシーツが敷かれている。お尻の下のペットシーツには、すでにわたしのおまんこからだらだらと溢れる愛液が染み込んでいた。
いくら頭の悪いわたしでも、この状況になれば何故ペットシーツを買ってこさせられたのかわかる。このペットシーツは、わたし用だ。
そう理解した瞬間、全身が羞恥に襲われて全身がぶわっと熱くなる。恥ずかしくて情けなくてたまらないのに、わたしの子宮はきゅんきゅんと悦んでしまっていた。
「や、あっ♡あ〜っ♡♡」
「こうやってまんこ虐めてると、なまえちゃんはすーぐ潮吹くからさぁ」
そう話しながら、蘭ちゃんは指の腹でクリトリスの裏側をぐっ♡ぐっ♡と圧迫した。そこ、弱いところだからだめなのに。もっと気持ちよくなっちゃうのに。
そもそも、すぐ潮が出るようになったのは蘭ちゃんたちがそうなるようにわたしの体を変えてしまったからだ。そう、悪いのは蘭ちゃんと竜胆くんのはずなのに、蘭ちゃんに非難するような物言いをされると自分が悪いように思えてしまう。
「ごめ、ごめんなさい……っ♡やあっ♡らんちゃ、ほんとに出ちゃう、からあっ♡♡あ゛っ♡」
蘭ちゃんが指をずるりと引き抜いた瞬間、ぴゅっ♡ぴゅるっ♡と尿道から液体が吹き出して、お尻の下のペットシーツの淡い水色を濃い色へと変えてしまった。蘭ちゃんに言葉通りすぐに潮を吹いてしまったことが恥ずかしくて、目の前のその光景から目を逸らしたくなる。
「何の為のペットシーツかわかったかぁ?」
「ひっ♡わかっ、たあ♡わかりましたぁ♡」
ぐりぐりとクリトリスを押し潰され、悲鳴のような声が出てしまう。小さな突起を指で押し潰されて、ぐちぐちと小刻みに擦られるだけで脳みそが揺らされるような強烈な快感に襲われる。
思わず足を閉じようとすれば、耳元で蘭ちゃんに「何勝手に足閉じてんの?」と低い声で咎められ、先程よりも更に大きく足を開かされるはめになった。ぐずぐずと鼻を鳴らしながら自分の下半身に目をやると、もう中を刺激されているわけでもないのに蘭ちゃんのクリトリスを擦る指の動きに合わせて尿道からちょろちょろと潮が吹き出していた。
「じゃあなまえ、このペットシーツは何の為にあんのか自分の口で言ってみ?」
「あっ♡あっ♡わたしが、すぐ潮吹いて……っ♡っは……♡あちこち濡らしちゃうから、れす♡♡」
「よーくわかってんじゃん。えらいえらい♡」
ご褒美にイっていいぞー、とけらけら笑いながら、蘭ちゃんはもう一度ゆっくりと中指と人差し指をおまんこに差し込んだ。
親指でクリトリスをぐりぐりと押し潰しながら中の弱いところも同時に刺激されて、あまりの快感に全身に鳥肌が立つ。おまんこはびくびくと痙攣して、目の前がチカチカした。頭の中が快感でいっぱいになって、自分で自分が何を言っているのかすらよくわからない。
「っあ♡これ、らめぇ♡♡イくっ♡おまんこイっちゃうっ♡♡」
「ははっ、かわいー声♡」
「イく♡イく♡あ♡あ〜っ♡♡♡」
どっくん♡どっくん♡と大きくおまんこが痙攣して、その瞬間蘭ちゃんの指が中から引き抜かれる。それと同時に勢いよく潮が吹き出して腰ががくがく震えた。イきながら潮を吹くこの感覚は、何回経験しても慣れない。あまりの気持ちよさに息が上手くできなくて、わたしは舌を突き出して浅い呼吸を繰り返した。
絶頂の余韻で動けなくなっているわたしの太ももをびしょびしょの手でぺちぺちと叩きながら、蘭ちゃんは呆れたような声を出す。
「あーあー、ペットシーツから潮はみ出してんじゃん。犬でもこんな失敗しねぇだろ。恥ずかしいなァ、なまえ」
「あ……ぅあ……♡ご、ごめんなひゃい……っ♡」
「そうやってオレに謝って興奮してんのバレバレ。ほんっといじめられるの好きなー」
耳元でくすくすと笑われて、また顔がかあっと熱くなる。蘭ちゃんの言う通り、わたしは蘭ちゃんに謝って興奮してしまっていた。
だけれどあまりにも羞恥心が膨らみすぎたわたしは、ぷるぷると首を振って蘭ちゃんの言葉を否定する。小さな声で「ちがうもん」と呟けば蘭ちゃんの「は?」という低い声が返ってきて、わたしはびくりと体を跳ねさせた。
「違わねーだろ。なまえちゃんはチンポに負けるのが大好きなマゾなんだからよ」
「っは……♡あぅ……♡」
「自分がマゾだってこと、またわからせてやらねぇとダメかぁ?」
蘭ちゃんの瞳が愉しそうにスッと細められ、「ケツこっち向けてろ」と命令される。ぞくぞくしたものが体に走り、何度もイったおまんこがまただらだらと愛液を溢れさせた。
少し前に今と同じように蘭ちゃんの機嫌を損ねてしまい、泣いておもらしするまで責められ続けたことを思い出す。また、あんなふうにされちゃうのかな。そう思うと、今からされる事への恐怖と期待で心臓が破裂してしまいそうだった。
わたしが蘭ちゃんに言われた通り、ソファの上でペットシーツを跨いで四つん這いになると、蘭ちゃんはごちゃついた机の上からコンドームの箱を手に取った。数秒後、机の上のピザの空箱だとかお酒の空き缶の上にコンドームの箱がポイ、と放られ、わたしの腰が蘭ちゃんの大きな手に鷲掴みにされる。反射的に息を飲むと、蘭ちゃんはからかうようにおまんこの入口におちんちんをぬちゅぬちゅと擦り付けた。
「はは、待ちきれなくてまんこから涎垂れてんぞ」
「や、あっ♡んん♡ふぁ……♡」
「でもまだお預けな」
「ひぎゅっ」
ばちんっと大きな音と同時に、お尻に痛みが走る。すぐに蘭ちゃんにお尻を叩かれたのだとわかり、お腹の奥で子宮がきゅうっと震えた。蘭ちゃんはおちんちんをぬるぬると擦り付けながら、お尻を何度もぺちぺちと軽く叩いて甘ったるい声で「なまえ」とわたしの名前を呼ぶ。
「さっきのこと、ちゃーんと『ごめんなさい』できるよな?」
「っは、はひ……っ♡ごめんなさい♡なまえは、マゾですっ♡」
「それだけじゃねぇだろ」
「ぅあ……っ」
もう一度ばちん、とお尻に手を振り下ろされ、叩かれた箇所がじんじんと熱を持つ。痛いのに、怖いのに、うれしくてきもちいい。ぽたぽたとペットシーツに何かが垂れる音がする。興奮しすぎているせいで、それがもう愛液なのか、潮なのかもよくわからない。
「ら、蘭ちゃんに、お潮吹かされるのも、いじめてもらうのも、ごめんなさいするのも……っ♡すき♡すきです♡らんちゃん、だいすきぃ♡うそついて、ごめんなさ……っあ♡あ゛〜っ♡♡」
わたしの言葉が終わる前におまんこに熱くて硬いものが押し込まれ、全身の肌が粟立った。膣内を無理矢理押し広げられる感覚に太ももががくがくと震える。そのままゆっくりと腰を動かされると、わたしのおまんこはすぐにメロメロになってしまった。
「ふーん、そんなにオレの事好き?」
「す、すきっ♡あ゛っ♡らんちゃん、すきぃ♡♡」
「かわい〜♡許す♡」
ばちゅっ♡ばちゅんっ♡と激しく腰を打ちつけられ、おちんちんで子宮を押し潰される。待ち望んでいたすさまじい刺激に、おまんこが全体がひくひくと絶えず痙攣していた。今は触られていないはずのクリトリスさえ、じんじんと熱を持っている。
きもちいい、すき、と頭の中が蘭ちゃんとのセックスでいっぱいになって、抗いようのない深い絶頂感に全身が包まれた。
「あ゛♡らめ♡おまんこイくっ♡♡しゅごいのくる♡」
「あ〜、キツ……」
「───────っ♡♡♡」
強すぎる快感は苦しい程で、声にならない声があがる。わたしの意思とは無関係に全身がびくびく跳ね、体を支えていた腕がぐしゃりと崩れ落ちた。気持ちよすぎてろくに動けそうにない。
わたしがそのままふうふうと息を整えていると、蘭ちゃんのおちんちんがずるりとおまんこから引き抜かれ、体をごろりと仰向けにされる。うっとおしそうに着ていたトップスを脱いだ蘭ちゃんは、それをソファの背もたれに適当に投げてわたしを見下ろした。
絶頂による痙攣を繰り返すおまんこからはまた潮が吹き出し、もう体の下でぐしゃぐしゃになってしまったペットシーツやソファを濡らしている。蘭ちゃんに叩かれて熱を持ったお尻がソファに触れてじわりと痛んでいた。恥ずかしくて、気持ちよくて、全身が熱くてたまらない。
「……エッロい顔」
「ぅあ゛っ♡あ♡あ〜っ♡♡」
「オレまだイってねぇからトぶなよ」
イったばかりのおまんこに再びおちんちんが挿入され、背中がのけぞる。ごりごりとお腹側の気持ちいいところばかりを抉るような腰使いは絶対にわざとだ。
気持ちいいところから降りてこられないままにまた快感を与えられ、蘭ちゃんに中を突かれる度にイっているような感覚に陥ってしまう。快感でぐちゃぐちゃになっているわたしにのしかかる蘭ちゃんの頬は紅潮していて、目はギラギラと輝いていた。
「オラ、ハメ潮ばっか吹いてねぇで舌出せ」
「ふ、あ♡はひっ♡ん゛♡んむ♡」
わたしが舌を伸ばすや否や、すぐに蘭ちゃんがわたしの唇に噛み付いた。どちゅどちゅと無遠慮に腰を打ちつけられながら息ができない程の深いキスをされて、頭の中がふわふわする。
蘭ちゃんの筋肉質でたくましい体がわたしの体にのしかかり、更には両手で頭をがっちりと押さえつけられて、おかしくなりそうなこの快感から少しも逃げることが出来なかった。わたしに許されたのは快感に鳴きながら体をびくびく震わせることだけだ。
「んぐ♡んん゛♡ん〜っ♡♡っは、うあっ♡」
「……あ゛〜、イきそー……」
唇を解放され、酸素が肺に流れ込む。それでもちゃんとした呼吸なんて出来るはずもなく、わたしはばかみたいに大きな声で甘ったるい喘ぎ声をあげた。
絶頂が近いからか、蘭ちゃんは子宮口に亀頭をぐりゅぐりゅと押し付けるような動きを繰り返す。その泣きたくなるような強い快感で視界にチカチカと星が飛んだ。こうして子宮口をいじめると、おまんこが精液を搾り取ろうと蠢いて気持ちがいいのだと前に蘭ちゃんと竜胆くんが言っていた気がする。
わたしは全身汗や体液でびっしょりで、蘭ちゃんの下半身もわたしのせいで濡れてしまっていた。汚しちゃってごめんなさい、と謝りたいのにそれすらうまく言葉が出てこない。
「っひ♡あぁ♡イく♡イっく♡またイぐ♡あっ♡あ゛〜っ♡♡」
「っ、は……、イく……ッ」
おまんこの中の蘭ちゃんのおちんちんをぎゅうぎゅう締め付けながら、脳が焼き切れるような深い快感で絶頂した。繰り返した絶頂の多幸感で全身がとろとろに溶けていく。自分の体が自分の物じゃないみたいだ。中で蘭ちゃんのものがぴくぴく小さく震えて、精液を薄いゴムごしに吐き出しているのがわかった。
強張っていた全身の筋肉がへなへなと脱力するのと同時に、わたしの上で蘭ちゃんが眉間に皺を寄せて大きく息を吐く。かっこいい、すき、と朦朧とする意識の中で、蘭ちゃんのものが中からゆっくりと出ていくのを感じた。
「ふあ……♡あ……♡」
「うわ、すっげーびしょびしょ。ペットシーツどっか行ってんじゃん」
意味ねぇなぁ、と蘭ちゃんが笑うのと同時に、玄関の方からガチャガチャと音が聞こえてくる。竜胆くんが帰ってきたのだろうか。もしそうじゃなくて二人のお友達とかだったらどうしよう。なんかあの、喧嘩仲間の怖い人とか。こんな格好なのに、などと慌てるわたしをよそに、蘭ちゃんはのんびりと使用済みのコンドームを外していた。わあ、いっぱい出てる。
「兄ちゃん、玄関に靴あったけどなまえもう来てんのー? 今日来るの遅れるって……」
とことことリビングに歩いてきた竜胆くんは、どう見ても事後なわたし達の姿を見てピシリと固まった。数秒間の沈黙を破ったのは蘭ちゃんの「りんどー、おかえりー」というゆるい声だった。
「な……っんで先に二人でヤってんの!? オレは!?」
「なんだよ竜胆〜、ほんのちょっとペットシーツの使い方をなまえに教えてやってただけだって」
「ちょっとじゃねえじゃん! なまえが来るの遅れるっていうのも嘘だし、オレ兄ちゃんのそういうとこ嫌い!」
二人が言い合いをしているのを全裸のまま聞いているのも気まずくて、なんとか服を着ようときょろきょろ視線を泳がせていると、ふいに蘭ちゃんに手首をがしりと掴まれる。このタイミングで何故手を? と頭にクエスチョンマークを浮かべていると、むうっとむくれた竜胆くんがわたしの隣にどかりと腰を下ろした。
「そう拗ねんなって、ほら次は竜胆の番な」
「え?」
掴んでいたわたしの手首を当たり前のように竜胆くんに手渡し、蘭ちゃんはその場に立ち上がった。次は竜胆くんの番、と言われてもわたしはもうへろへろなのだけれど。おかしいな。
わたしが何か言おうと口を開くと、それより早く竜胆くんが「じゃあオレ、ペットシーツとこないだ買った電マ使ってもいい?」とわたしの手首を強く握った。なに? でんま?
「いいぞー。後で三人で出来るようになまえの体力残しといてやれよ」
「え? ちょっ……」
「やった! つかなまえ汗やべーじゃん。何か飲む?」
「の、飲むけど、そうじゃなくて……」
「オッケー、水でいいよな?」
「そんじゃオレはシャワー浴びてちょっと寝るわ」
二人ともちっともわたしの話を聞いてない。勝手にどんどん話が進んでいって、あっという間に蘭ちゃんはお風呂場へと消えてしまった。
すっかりご機嫌になった竜胆くんはというと、いつの間に取ってきたのか、ウキウキとした様子でミネラルウォーターのペットボトルと見慣れない道具をそれぞれの手に握りしめている。竜胆くんはぺろりと自分の唇を舐めてペットボトルの水を口に含むと、戸惑うわたしの顔に唇を寄せた。
そうするのが当然といった様子で口移しで水を与えられ、わたしはまたソファへと体を沈められる。その弾みでつま先にぐしゃぐしゃになったペットシーツが当たって、わたしはどうしようもない気持ちになった。