夜、お風呂を済ませて寝室に入ると、にこにこの傑くんがベッドの上でわたしのことを待ち構えていた。経験上、これは絶対によくないことを考えてるな、と少し警戒しながらベッドに近づくと、すぐに傑くんの前に広げられた複数の衣装が目に飛び込んできた。
メイド服にバニー、チャイナ服、水着……色々と並んでいるけれど、どれもこれも共通して布の面積が少ない。
「傑くん、あの、それは……?」
「コスプレセックス用のコスプレ服だよ」
「せっ……」
さらりとこのコスプレ衣装たちがえっち用であることを告げられて、わたしはぴしりと固まった。やっぱりえっちな服だった。
今日は珍しく一緒にお風呂に入らずに一人でさっさと先に寝室に行ってしまうからどうしたのかと思っていたけれど、こんなものを用意してたとは。
ベッドの側で立ち尽くすわたしの腕を引き、傑くんはわたしを自分の前へと座らせる。後ろから抱きしめられ、傑くんの大きな体にすっぽりと覆われてしまった。相変わらず太い腕は筋張っていて、わたしのことなど簡単に潰してしまえそうだ。
「傑くん、こんなにたくさんどうしたの……?」
「ネットで見てたらどれもこれもなまえに似合いそうだから、ちょっと買いすぎちゃったんだ。少し恥ずかしいんだけど……私、実はこういうのかなり好きでね。秘密だよ?」
そろそろと後ろを振り返り、傑くんの顔を見ながら問いかけると、傑くんは照れたように笑って少しだけ頬を赤くする。その表情がかわいくて、思わず胸がきゅんとしてしまった。
秘密、というのはきっと硝子ちゃんや悟くんには言わないで欲しいって事だろう。傑くんに言われなくてもコスプレえっちの話なんて恥ずかしくて誰にも出来ないのだけど。わたしがこくりと頷くと、傑くんは「ありがとう」と微笑んだ。
「どれか着て欲しいんだけど、どうかな。なまえもこういうの、嫌いじゃないだろう?」
「き、きらいじゃ……ないけど……」
「けど?」
「傑くん、こういうの着ると……いつもよりいじわるになるから……その……」
恥ずかしくて顔がかあっと熱くなる。思わず俯いて、傑くんの顔から目を逸らした。
少し前にえっちな下着を着せられた時も、えっちなオモチャを使われた時も、傑くんはいつも以上にいじわるだったのだ。
自然とその時のことを思い出してしまって、お腹の奥がきゅうっとする。すると、後ろから伸びる傑くんの手がまるですべてを見透かしたようにわたしのお腹を撫で回した。お腹の、下の方——子宮のあたりを優しくゆっくりと。
「へぇ、私に意地悪されるとなまえはどうなっちゃうのかな」
「うぅ……それは……あっ♡」
「当ててあげようか。なまえはマゾだから、私に意地悪されるとすごーく気持ちよくなっちゃうんだよね?」
「う、あ……♡んんっ♡」
パジャマの上から下腹部を撫で回していた傑くんの手のひらに力が込められて、わたしのお腹がぐっと押された。傑くんの大きな手がお腹に軽く沈んで、内臓を圧迫する。
子宮を優しく押される感覚に、つい甘ったるい声がもれてしまうのが恥ずかしい。傑くんにお腹を押された、たったそれだけなのにはしたないおまんこがきゅんきゅんと疼いて、わたしは足をもじもじと擦り合わせた。
「正解かな?」
「そ、そうっ♡そうです……っ♡」
「うん、いい子だね。それじゃあ、今夜はどれを着て私にいじめられたいのかなまえが自分で選んでごらん」
「じぶん、で……」
わたしの視線が、目の前に並ぶえっちな衣装に釘付けになる。どれもこれもえっちなことをする為のだけに作られたようなデザインで、見ているだけで呼吸が浅くなってしまう。そんなわたしを急かすように、傑くんはわたしのパジャマのボタンをぷちぷちと手際よく外していった。
「ちゃんと自分で選べたら、たくさん意地悪してぐずぐずにしてあげるよ。例えなまえが『もうやだ』って泣いたとしても私が満足するまで止めずにずっといじめてあげる。さぁ、どれがいい?」
「あ……♡わたし、は……ぁ♡」
耳元でいやらしく囁かれ、はだけたパジャマの中に差し込まれた手で胸をゆっくりと揉みしだかれる。傑くんの言葉はまるで麻薬のようで、わたしの頭の中はあっという間にえっちなことでいっぱいになってしまった。
最初にこの服を着せたがっていたのは傑くんのはずなのに、気がつけばわたしは傑くんにいじめられるために服を選んでいる。早く、これを着て傑くんにめちゃくちゃにされたいとさえ思ってしまっているのだ。
ぶるぶると震える指で一着の服を指差すと、傑くんは「これがいいんだ? えっちだね」と耳元でくすくすと笑った。お尻にぐりぐりと押し付けられる硬い感触に、わたしはごくりと喉を鳴らす。
傑くんの長い指がわたしのパジャマのズボンと下着を一度にひっかけて、ゆっくりとずり下ろしていった。