何日か前に卵から孵ったばかりの小さなヌメラがキバナさんの指をはむはむぺろぺろと食んでいるのを見て、なんだかいいなぁなんて思ってしまったのが間違いだった。
軽い気持ちでヌメラのまねをして、わたしはソファに座るキバナさんの指を口に含んだのだ。ただのじゃれ合いのつもりだったわたしの考えに相反して、キバナさんはどうやらえっちなスイッチが入ってしまったらしい。
すぐにヌメラはボールにしまわれ、わたしはあっと言う間にソファでキバナさんに押し倒されてしまったのだった。

「キバナさん、ちょっと待って……っ」

わたしのスカートの中へ差し込まれる大きな手のひらを両手で掴んで、慌ててキバナさんを制止する。
今日はこのあと二人でカフェに行く予定なのだ。お店に席の予約だって何日も前からしてある。人気のテラス席でおいしくてかわいい、更には映えること間違いなしのデザートセットを食べる為には、今ここで流される訳にはいかない。
だって、えっちしたら絶対に予約時間に間に合わないもん。

「誘ったのはなまえだろ?」
「さ、さそってない!」

すっかりその気になってわたしを見下ろすキバナさんの顔はものすごくいやらしい。
さっきわたしが口に含んだ指でつうっと内腿をなぞられて、つい口から甘ったるい吐息が漏れる。慌てて口を固く閉じようとするわたしを見て、キバナさんはフ、と笑った。

「物欲しそうにオレさまの指舐めてたのに?」
「そういうつもりじゃ、っ」

足の間に割って入ったキバナさんは、わたしの手を取ってはむ、と指を口に含んだ。ちゅっ、ちゅぷ、と音を立てて、わたしに見せつけるかのように唇や舌を動かす。キバナさんの熱い舌が指の腹を舐め、時折わざとらしく歯を立てられた。
さっきわたしが指を舐めたのもこんな風だとでも言いたげだけれど、わたしは断じてこんなにえっちな舐め方はしていない。

「んっ♡キバナさん、本当にだめだってばぁ……。カフェ、行けなくなっちゃう」
「うん。でも、オレさまもうこんな状態なんだけど」
「あっ♡」

ぐりゅ、と硬くなった股間を下着越しに押し付けられ腰がびくんと跳ねる。続きはまた後で、とキバナさんにお預けしなくちゃいけないはずなのに口から出るのは甘えた声ばかりだ。流されちゃ、ダメなのに。
ぐりぐりとしつこく擦り付けられる硬い膨らみはわたしの性感帯を刺激して、頭の中をぼーっとさせてしまう。

「んっ♡んぅ♡」
「やらしー音してる」

どんどん気持ちよくなってきてしまっているわたしの体は正直で、キバナさんが腰を揺らすのに合わせてぐちゅぐちゅと卑猥な音がなっていた。恥ずかしくて思わず腰を引けば、キバナさんはすぐさまわたしの腰を押さえ付ける。
ぺろりと唇を舐めたキバナさんは、わたしに顔を寄せてにんまりと笑った。

「どうしてもなまえがヤダって言うなら、オレさま大人しくこのまま一人でシコってヌくけど」
「え、あ……♡」
「それで、いい?」

わざとらしく腰を押し付けられて、親指を口の中に押し込まれる。わたしはふぅふぅと荒い呼吸を吐いて、口の中の指に舌を這わせた。

「ん、ふぅ……♡きばなひゃん……♡」
「ン?」

わたしの頭の中は完全にえっちなことでいっぱいになっていて、もうカフェのことなんてどうでもよくなってしまっていた。返事を促すように指で舌を押され、かすれた声で名前を呼ばれる。
お預けなんて、どう考えても無理だ。

「えっちしたいよぉ……っ♡」
「フフッ、かわいい」

口内からキバナさんの指が出て行って、代わりに唇が重ねられる。わたしのものより大きな舌にぐちぐちと口の中を舐めまわされ、更には唾液が流し込まれた。
酸欠になるくらい長いキスの後やっと唇を解放されれば、キバナさんがくっとつり上がった目でわたしのことを見下ろしていた。



 ♡    ♡    ♡



「またイくっ♡イきまひゅ♡♡」

何度目かわからない絶頂を迎え、おまんこがキバナさんのおちんちんをきゅうきゅう締め付ける。その締め付けが収まるとまたすぐに腰を打ち付けられて、もう頭の中がぐちゃぐちゃだ。ぐずぐずと泣き声めいた声をあげていると、ふいにぴたりとキバナさんの動きが止まる。

「そういえば」
「ぅあ゛♡あ♡な、にぃ……っ♡」
「カフェにキャンセルの電話、しないとな?」

にやりと笑ったキバナさんは、あろうことか今のこの状態のままロトムを呼んでカフェへと電話をかけ始めた。この、おまんこの中におちんちんがずっぽりと埋まったこの状態でだ。

「ロトム、スピーカーにしてくれ」
「やら、きばなひゃ、ん゛っ♡♡」
『はい、お電話ありがとうございます』
「あ、もしもし。今日二名で予約してた──」

本当に電話が繋がってしまった。今少しでも声を出したらお店の人に聞こえてしまう。だから、だから我慢しなくちゃいけないのに。
そう思えば思うほどおまんこがひくひく痙攣して、キバナさんのおちんちんを余計に感じてしまう。

「すいません、じゃあよろしくお願いします」
『はい、承りました』

両手で口を塞いで、ふうふうと声も呼吸も漏らさないようにと必死になっていると、キバナさんがものすごく意地悪な顔でわたしのことを見下ろした。

「────っ♡♡」

ごりゅ♡と子宮口に亀頭を押し付けられ、背中がのけぞる。悲鳴をあげそうになったのを飲み込んで、わたしは快感にぶるぶる震えながら首を振った。こんな、こんなの、我慢できる訳ない。
それなのに、キバナさんはそのまましつこく子宮をいじめ続けた。ぐっ♡ぐっ♡と何度も奥へと腰を押し込み、更には下腹部を手で軽く押さえられる。ひどい、キバナさんのいじめっこ。

「んう゛♡ん♡んん゛〜っ♡♡」

気がつけば、わたしは潮を吹きながらイってしまっていた。がくがく震えるわたしの足をキバナさんが抱え込み、激しく腰を打ち付けられる。

「声聞かれるかもって、興奮しちゃった?」
「ひっ♡あっ♡でんわ、は? ぅあ゛っ♡」
「っは、なまえ、電話切ってんの気がつかねぇくらいメロメロになってんの?」

ギロリ、と興奮したキバナさんの視線がわたしを射抜く。キバナさんの言う通り、いつの間にかカフェへの電話は終わったらしくロトムはふわふわとすぐ近くを漂っていた。
どうしよう、恥ずかしい。ぶわ、と羞恥で更に顔が熱くなるのと同時に、キバナさんの少しイラついた声が降ってくる。

「クッソ……かわいすぎてチンコどうにかなる」
「やあっ♡ごめ、ごめんなひゃいっ♡ひぐっ♡」
「あ゛ー、なまえかわい……」

ぐっと体を押し潰され、キバナさんの体がわたしにのしかかる。
また頭の中が白くなるような感覚に体を強張らせれば、キバナさんが「オレさまもイきそう」と低い声で囁いた。子宮がきゅんきゅん疼いてたまらない。

「きば、なひゃん♡なかっ♡なかだしてぇっ♡♡びゅーびゅーされながら、あ゛っ♡イきたいっ♡♡」
「……エロすぎだろ……っ。ほら、望み通り射精してやるよ。なまえ、イけっ♡」
「ぅあ゛♡あ♡あ゛〜っ♡♡♡」

びゅるびゅると精液を膣内に注がれるのと同時に、おまんこがどっくんどっくん脈打って絶頂する。気持ちよすぎて脳みそが溶けていくような、目の前にチカチカと星が飛ぶような感じが随分長く続いた後、わたしはずるずると脱力した。

「こーら、なまえちゃん何休んでんの?」
「えっ、あっ? やあっ♡も、むりぃ……っ♡」
「オレさまのこと誘って、更には散々煽っといて、もう終わりは無いよな?」

スッと目を細めたキバナさんは、再びわたしの口の中に指を押し込む。
あんなことしなければ、あの時流されなければ、と後悔してももう手遅れだ。口の中で舌を押す指をおずおずと舐めれば、キバナさんは「いいこ」とにんまり笑った。