ダンデさんの周りには綺麗な女の人がたくさんいる。もちろん外見だけでなく内面も綺麗な人ばかりだ。今更ながらそれを改めて実感して、わたしは落ち込みまくっていた。
果たしてわたしみたいなのがダンデさんと付き合っていていいのだろうか?不釣り合いなのでは?
落ち込む気持ちとともにズルズルとソファに横になる。そのまま目を閉じて眠ってしまおうかな、とぼんやりしていたその時、ぶに、とほっぺたをつつかれてわたしは文字通り飛び起きた。

「ピャッ!?」
「はは、ポケモンの声みたいだな」
「ダ、ダンデさん……!」

いつのまにシャワーを終えたのか、髪を濡らしたままのダンデさんがわたしのことを見下ろしていた。Tシャツに短パンというラフな格好なのに、ダンデさんは絶対的王者である空気を纏っている。
ガシガシと綺麗な髪を大雑把にタオルで拭きながら、ダンデさんはわたしの隣へどかりと座った。わたしの肩を抱き寄せる手のひらは、シャワーを浴びたばかりだからかとても熱い。

「浮かない顔をしているが、何かあったのか?」
「えっ!そ、そうですか……?」
「あぁ、オレが気がつかないはずないだろう?」

じいっとダンデさんの太陽の色をした瞳に見つめられ、わたしはぽつりぽつりの胸の内を打ち明け始めた。ダンデさんの前で隠し事は不可能だ。
わたしの恥ずかしい劣等感や不安感を、ダンデさんは怒ることも呆れることもなく黙ってすべて聞いてくれた。
わたしが全て話し終えても、ダンデさんは黙ったままだった。わたしも何を言えばいいのかわからなくて、気まずい沈黙が流れていく。

「あ、あの、ダンデさん……すいませ」
「どうやら、」

わたしが堪えきれず口を開くと、わたしの言葉を遮るようにダンデさんが声を発した。そのハッキリした口調に思わず肩がびくついてしまう。
ダンデさんは両手でわたしの肩をぎゅっと掴むと、顔を寄せて話を続けた。その瞳はギラギラと輝いている。

「オレに愛されている自覚が足りないらしいな」
「えっ?ひゃ、あっ」

どさりとソファに押し付けられ、ダンデさんがわたしに馬乗りになる。ダンデさんは熱い手のひらをするするとわたしの体に滑らせながら、再び口を開いた。

「オレが、なまえを愛しているんだ」
「はひ……っ、んっ」
「なまえにそんな風に思わせてしまうなんて、オレの責任だな」
「ん、ダンデ、さん……っ」

わたしの服の中へと潜り込んでくるダンデさんの手のせいで息が上がってしまう。はぁはぁと呼吸を乱しながらも、わたしはダンデさんの声を聞き逃さないようにできるだけ声を殺していた。

「他の誰かを気にする必要なんてないぜ。オレはなまえを選んだんだ。わかってくれたか?」
「わか、りましたぁ……っ♡」
「それはよかった。二度と不安にならないよう、今からオレがなまえをどれだけ愛しているか教えてあげるぜ」

にっこりと笑ったダンデさんは、ぐいぐいと下半身をわたしに押し付けながらそう言った。硬い感触にびくびく震えながら、わたしはダンデさんにしがみつく。
気がつけば心の中のもやもやはいつのまにかどこかへ消えてしまったようだった。存外単純な自分に驚きながらも、雨のように降り注ぐダンデさんの愛にわたしは溺れていった。