ネズのライブめちゃくちゃよかったな……ほんとよかった……。アルコールの回った脳でうっとりと今夜のライブの余韻に浸りながら、オレはビール缶片手にスパイクタウンを歩いていた。
ネズのファンであるオレは念願叶って今夜初めてネズのライブを生で観ることが出来たのだ。ほんとスッゲェかっこよかった。なんでスパイクタウンはこんなに寂れてるんだ?最高のシンガーであり、ジムリーダーでもあるネズが居るのに。いやでもほんとラストの曲よかったなぁ。アンコールもう一回聞きたかった。毎日曲は聞いてるけどやっぱり生は違う。
ぐるぐるととりとめのないことを考えながら歩いていると、アルコールのせいか自分がどこを歩いているのか、ふとわからなくなってしまった。どこだ、ここ。
スパイクタウンは薄暗く、人通りも少ない。細い路地も多い上、廃墟のような建物がそのまま道になっているような所さえある。小さなバーからこの街唯一のホテルへ向かって歩いていたはずだ。……ちょっと、ライブの興奮のせいで飲みすぎたか?
「えーと……スマホスマホ……」
こういう時はさっさと地図アプリを開いた方がいい。ビール缶を電灯が切れたまま放置されている看板の上に置いて、オレはポケットの中を探した。おかしいな、上着の中じゃなかったか?そう考えた瞬間、耳に聞き馴染みのある声が飛び込んでくる。
そう、つい先程オレが夢中になっていたネズの声だ。毎日聞いてるんだから間違えるわけない。やばい、本物か!?握手してもらえるかもしれない!
今はスマホよりネズだ。キョロキョロ周りを見渡してみてもあの特徴的な頭は見当たらない。一本奥にでもいるのだろうか?曲がり角を覗き込んでみると、袋小路になっている狭い路地になんと本当にネズが居た。本物だ。
「……っ♡んっ♡ふ、ぅ♡」
「ほらほら、なまえ。しっかり立っててくださいよ」
本物のネズが居たのだが、とても握手してもらえるような状況ではなかった。ネズの手は塞がっている。……女の子とセックスの真っ最中なのだ。
興奮のせいか、ぐわんとアルコールが脳に回る感覚がする。見なかったことにしてすぐにここを立ち去ったほうがいいとは思うのだが、好奇心が勝ってしまった。憧れているシンガーのセックスだ。見たいに決まってる。
ネズはさっき見た姿のまま、女の子の細い腰を鷲掴みにしてバックから腰を叩きつけている。ネズも大概細いが、あんなに力強く腰を打ちつける姿は雄以外の何者でもない。かっこいい。女の子は足をがくがく震わせながら必死に壁に手をついて立っているようだが、今にもその膝は崩れ落ちそうだ。
「あっ♡んんっ♡んーっ♡」
「声、抑えなくてもこんなとこ誰も来ねぇですよ」
「らって、ぇ♡そとで、こんな、ひうっ♡」
「いいからなまえのアクメ声聞かせろって言ってんです」
「あっ♡あっ♡ごめ、なしゃ……♡♡」
ネズが女の子のまんこに手を伸ばすと、途端に甘ったるい声が大きくなる。クリでも触ってるのだろうか。やばい、チンコ勃ってきた。
ネズ、ファンのこと食ってんのか?バンドマンってやっぱファン食うんだな……そんなことを考えながらも、オレはネズのセックスに夢中になっていた。
「あ゛♡あっ♡らめ♡イっちゃうっ♡イぐっ♡」
「っは、なまえはちんこハメられながらクリトリスシコられると、いつもすぐイっちまいますね」
辱めるように意地悪くそう言ったネズは、ゆっくりと「なまえ」と女の子の名前を呼んだ。「いつも」ってことは、もしかしてファンじゃなくて彼女なのか?ライブ後に彼女と路地裏セックスしてるのか?めちゃくちゃイカす……ネズ……最高だ……。
パンツの中でチンコをガチガチにしながら食い入るように二人のセックスを見ていたその時、上着の内ポケットからピロン、と間抜けな通知音が大音量で響いた。
ヤバイ!サーッと酔いが醒めていくのを感じながらオレはすぐにその場から走り去った。絶対バレた。最悪だ。ライブ後は耳がイカレるから、とよりによって最大音量に設定していた過去の自分を殴りたい。マナーモードにしておけよ!何よりもネズとその彼女(たぶん)のセックスに水を刺してしまったことが悔やまれる。オレの馬鹿野郎!
その後、なんとか自分の宿泊するホテルにたどり着いたオレはネズと彼女(たぶん)のセックスを思い出しながらめちゃくちゃオナニーしてチンコも出しっぱなしのまま寝た。スパイクタウン、最高。引っ越そう。