デンジくんは常識が無い。本当に無い。発言する事もやる事もめちゃくちゃだ。今もめちゃくちゃな事を言いながらわたしの太ももに顔を埋めている。それはもう、文字通り埋めている。

「あ〜……柔らけぇ」
「デンジくん、やっぱりこれは……あの、えっちだと思うんだけど……やめない?」

ぐりぐりとわたしの太ももに顔を押し付けて、デンジくんはうっとりと目を閉じた。ソファに座るわたしの太ももに、床に膝をついたデンジくんが顔を埋めているのだ。
どうしてもとせがまれた為ショートパンツを履いて太ももを明け渡したのだが、どうも失敗だったかもしれない。しかし明日からもデビルハンターの仕事を頑張る為に、などと言われては断れない。デンジくんは命がけの仕事を頑張っているのだ。
しかし、デンジくんの意外と大きな両手でがっしりと太ももを掴まれながら内腿に顔を埋められては、こちらも妙な気分になってしまう。
柔らかい髪の毛が当たる感触も、熱い吐息もどこかすべていやらしく感じてしまう。それなのにデンジくんはこれはえっちではないと言い張るのだ。

「なまえはバカだな〜!エッチな事って言うのはキスしたり胸揉んだり、エッチする事自体を言うんだよ。んな事も知らねぇの?ダセェ〜」
「えぇ……なにそ、ひゃっ」

ぬる、と生温い感触に思わず悲鳴が出る。本当に何を、何をしてるんだこの男は。
デンジくんは舌をべろりと出してわたしの太ももを舐めている。ぐにぐにと噛んでみたり、吸ってみたり。これのどこがえっちじゃないと言うんだ。

「な、なにしてんの、ぉ」
「なんか柔らけぇし食えそうだな〜と思って。でも舐めてるだけでもうめェ」
「やめ……っ♡あっ♡」

内腿の際どいところを舐められて、思わず声が出てしまった。カーッと顔に熱が集まって赤くなっていくのがわかる。
えっちじゃない、と言われてる行為でこんなにえっちな気分になってものすごく恥ずかしい。ぜんぶぜんぶ、デンジくんのせいだ。

「アレ……?」
「もう、おわり!おわり!」

恥ずかしくて堪らなくて、デンジくんの顔を太ももからどかそうとするのだが、ぴくりとも動かない。首の筋肉どうなってんの?と泣きたくなるのを我慢して、必死でデンジくんの頭を掴んでいると、わたしの手にデンジくんの片手が重なった。よく見ると、デンジくんの頬も少し赤く染まっている。

「あのよー、さっきのやつ、やっぱ間違ってたかもしんねぇ」
「……さっきのやつ?」
「フトモモはエッチな気がしてきた」
「……っ、それなら、はやくどいて、ひうっ♡」

べろ、とまた太ももを舐められ、悲鳴が出る。デンジくんはニィっと笑いながら、珍しく甘えた声でわたしに話しかけた。

「フトモモ舐めてたらなんかチンコ勃った」

その表情や声がかわいい、と思えてしまうあたりたちが悪い。本当にめちゃくちゃな男だ。
股間の部分の膨らんだズボンが目に入り、わたしはこの後どうするべきなのか心の中で神様に縋ってみた。もちろん、返事などないので神様に等しいマキマさんに電話で縋った。デンジくんは遠くでなんかマキマさんに言うなとか喚いてた。