ワイルドエリアの奥深く、周りには人影どころかポケモンすらいない。珍しいポケモンでもいないかな、などと思って来てみたものの、あては外れたようだった。
僕は一人でため息をついて、元来た道を引き返そうとした。しかしその時、視界の端にテントが見えて慌てて足を止めた。
こんなところでキャンプしてる人が居るなんて。たくさん歩いて疲れたし、ちょっと一緒に一休みでもさせてもらおうかな……。そう思い、テントの方へ僕はふらふらと近づいていった。
テントの色はドラゴンカラーだ。ドラゴンタイプが好きな人なのだろうか。優しい人だといいけど、などと呑気に考えていたのだが、なにやらテントの様子がおかしい。ガタガタ揺れているし、なんだかポケモンの鳴き声のような、いや、人の声か?とにかく何かがかすかに聞こえる気がする。
もし野生のポケモンに人が襲われているのだとしたら大変だ。僕のポケモンたちはあまり強くはないが、いざとなればピッピ人形も鞄に入っている。たぶんなんとかなるだろう。
とりあえず中を覗いてみよう。こわいポケモンじゃありませんように。勇気を出して僕はテントの入り口を開き、声をかけながらそおっと中を見た。

「あの、大丈夫で…………っ!?」

目に飛び込んできた光景があまりにもすごすぎて、僕は思わずその場に尻餅をついた。
セ、セ、セックスしてる。
たぶん。何故たぶんなのかというと僕は童貞だからだ。いや、この際僕が童貞の話はどうでもいい。
セックスしてるのは、恐らくジムリーダーのキバナさんだ。今見たのは女の子に覆いかぶさる後ろ姿だったけど、ナックルシティまで試合を観に行った事があるから間違いない。
キバナさんは服を着たまま、ハーフパンツをずり下げて腰を激しく打ち付けていた。筋肉質なお尻がちょっと見えたけど、そこは別にうれしくない。ふくらはぎが僕の倍ぐらい太くて、パンパンに張り詰めていた。きっとちんこも僕の倍ぐらいあるんだろうな、と思って死にたくなった。
そして、キバナさんの背中の脇から白くて細い、女の子の足が伸びていて、つま先が何かに堪えるように丸められていた。
つまりはこの、今聞こえてる声は女の子の喘ぎ声ってことだ。ポケモンの鳴き声なんかじゃなかった。これだから僕は童貞なのだ。
よくよく耳を澄ませてみれば、AVで聞いていたよりずっと甘い、かわいい女の子の喘ぎ声が聞こえて来る。注意して聞けば、キバナさんの小声で話す声も少しだけ聞こえる。

「あっ♡ん、ぅうっ♡んっ♡ん〜っ♡♡」
「おー、えらいえらい。外だもんなぁ。声我慢しねぇとな?」
「ひっ♡♡んん♡おく、らめぇっ♡♡」
「ふふっ、もう声出てるぞ。かわいいな、なまえ」

自分のちんこがめちゃくちゃ勃起するのを感じて、僕は慌ててテントの前から走り去った。
出来たらもう一度覗きたかったが、そんな度胸があればとっくに脱童貞している。なんならジムチャレンジにだって参加していた。つらい。
はぁはぁと息を切らして、テントから少し離れた所で立ち止まる。木の影に隠れて、僕は必死でスマホを取り出した。
たしか、キバナさんには彼女が居たはずだ。SNSにも、よく二人で写る写真を載せている。僕のスマホの中にロトムなんていないので、自分で急いでキバナさんのSNSを開いた。
すると、キバナさんとその彼女が二人でテントの前でツーショットをきめている写真が表示されて、僕は夢中でオナニーした。このドラゴンカラーのテント、同じだ。今まさにしているセックスをする前に撮ったのだろうか。やばい、興奮しすぎて頭がくらくらする。
『なまえと二人でキャンプ』と写真にはコメントが添えられている。なまえ、さっき、キバナさんもそう呼んでいた。
このめちゃくちゃかわいい女の子が、すぐそこで、キバナさんにめちゃくちゃにされている。こんな、ツーショットの写真も恥ずかしそうに写ってる子が、あんな声を。
僕は一瞬で射精して、べとべとのちんこと手をズボンで拭って走り出した。雨、雨降ってるエリアに行ってこれを洗い流そう。そして頭を冷やそう。そうじゃないと延々とオナニーしてしまう。
あー、でもほんと、すごいもの見たな。キバナさんの試合、またチケット取ろう。絶対に。なまえさんも見られるかもしれないし。
キバナさん、めちゃくちゃ応援します。チャンピオンのダンデさんに勝って欲しいな。僕もテントの色ドラゴンカラーにしよう……。