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2025/06/18 00:37

更新情報
新しい長編「つまらない恋の話」を投稿しました。よろしくお願いします。

このお話は、サンダルウッドやプランビーの軸のリョーマと夢主がもし大人になって初めて出会うのだとしたらどうなるだろう、と考えて生まれたお話です。今回、跡部景吾さんがたくさん関わります。

内容に触れることを書きたいので、以下は読了後に読むことをお勧めします。長々とただ話したいことを書いてあるだけで、大切なことは何もないです。(2025-6-19-9:05加筆)
以下は「つまらない恋の話」のネタバレを含みます。


今回跡部さんが深く関わります。本当はリョーマと夢主のことだけを書くつもりでしたが、後半、いわゆる跡部編を足したことは私の完全なる趣味です。本来ならプランビーにて、跡部さんと夢主が一線を超えてしまいそうだった日(未遂)のお話を入れたかったのですが、冷静に振り返ったときに「跡部様はそんなことしない…」と解釈違いを起こし没にしたものがありました。
プランビーでは跡部さんはリョーマと夢主の関係があることが前提で夢主に関わっているので、そんな人が危うい雰囲気すら作るはずがないんですよね。
ですので、今回のつまらないの中ならいけるな?と隙をついてしまいました。純粋にリョーマと夢主の温かいお話だと信じ読み進めた方が一体どんな気持ちになるだろうとソワソワしつつ、一方でワクワクもしつつ。
弁明をするようにエピローグで主軸を戻し、そして跡部さんがなんだか可哀想…と思ったので彼にはこれから許嫁ちゃんと悪戦苦闘する未来に励んでもらうことにしました。許嫁とは唐突な、と思われたでしょうが、これが私なりの跡部さんへの救いとお詫びです。
この許嫁ちゃんのことは深く掘り下げるつもりは当初なかったのですが、どんな子なのだろうと想像したときにかなり愛着がついてしまったのでもしかしたらそう遠くない未来に短編として書くかもしれません。許嫁とは本人がそう言い張っているだけの本来は恋人という関係で、ただ家同士に繋がりがあることと、両家からの期待があることから、跡部さんの退路を断つためにこの子はあえて自身を「許嫁」と呼ばせています。そうでありながら「婚前交渉はしません」「立派な男になったらその時には結婚してあげます」なんてことを言うような子。跡部さんは渋い顔をしながらこの子のことはちゃんと魅力的だと思っていて大切にしたいと思っているけれど、かなり振り回されているし、実はそんなところも好きで。それで歳の離れた、妹みたいな、可愛い子だったら尚いいなぁと。



(ここから加筆です)

さいごに、ディアプランビーで解釈違いのため没にした文を供養のために載せて終わりとします。内容もない文章をここまで読んでくださりありがとうございました。

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「景吾さんは顔に出ないですね。」
「気ぃ張ってるからな。特別強いわけじゃねえんだ。これでも酔いは回ってる。」
頭がふわふわして、ああここでベッドにダイブしたなら大層気持ちが良いだろうなと思って、ぽふん。ごろん。横になると跡部さんが絶句して私を見ていた。
「…?」
「お前、なあ…」
ああ、いけない。行儀の悪いことをしてしまった。反省をして起き上がろうとするもぐわんぐわんと視界が揺れる。寝転んだら一層酒が回った気がする。
「それが素だっていうなら越前リョーマはさぞ苦労してんだろうな。」
「?それってどういう…」
眩しいと思っていたダウンライトが陰る。跡部さんが隣に腰掛けたのだと分かった。眉間に皺を寄せて私を見ている。すみません。起き上がれないんです。
「…料理は口に合ったか。」
「はい、とても美味しかったです。」
「そうか。」
「景吾さん?」
「お前は、俺を、低俗な男にするつもりか?」
「…酔ってます?」
「だから言っただろ。酔ってるってな。」

以前財前くんに言われた、「一生一人の男しか知らんってどんな気分なん」という言葉が実はずっと頭に残っている。特別何かを後悔をしているわけでも不満があるわけでも気に迷いがあるわけでもない。でも私は悟ってもいない。だから漠然と頭を離れないその考えに、それでもそんなことがあろうものなら墓場にも納まらない。その大罪を死後も持ち歩ききっと碌なところにいけないのだろう。

さて目の前にはしかめ面の上司(になる予定の人)。私はいかにも高級そうなマットレスとその人に挟まれて、今にも肌が重なってしまいそう。

好奇心だろうか。本当はもしかして私は少し不安なのだろうか。ごめん。ごめん。罪悪感なんて烏滸がましい。信じている。きっと信じられている。いいんだ。自分が何者かになろうと、なれなかろうと、私のことを大切に思ってくれている恋人を私の業のために裏切るわけにはいかないのだ。
「…、ごめん、なさい。」
振り絞る。この今の、目の前の、その場限りの雰囲気と、これからの跡部さんとの関係と、そしてずっと、今までとこの先の未来を約束してくれたリョーマとを。
天秤にかけようだなんて私はなんて愚かなの。分かりきっているじゃないか。私が失いたくないのは。
「すみません、…できません。」
シン、と水が打つかのような静寂。心臓が痛い。衣擦れがひどく響く。
どんな顔をすればいいのかわからない。私はどんな顔をしているのだろう。跡部さんは、どんな顔をしているのだろう。
ギ、とベッドのスプリングが鳴る。跡部さんは私に背を向けて自らの襟物を整えた。
「それでいい。お前は正しい。」
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