Chapter6 〜現世〜





「で、結局隊長も行くんですか」


穿界門が開く直前。

酷く嬉しそうな玲と、疲れ切った様子の冬獅郎に、乱菊は憐憫の視線を向けた。


「…お前ら、此奴止められる自信があるか」


「「「「ありません」」」」


即座に首を振る副官達と十一番隊五席。


「え、酷い。人を化物みたいに…」


「お前があんな手使うからだろ」


「じゃなきゃ冬獅郎、絶対反対するもん」


「当たり前だろ…」


深々と溜息を吐く苦労人な隊長に、哀れみの眼差しを向けたのは乱菊だけではない。

限定霊印をうっているなら、昨日程酷い事にはならないだろうと高を括っていた彼等は理解出来ていなかった。

昨日の彼女は四つの創造体に”均等に”霊力を分けていた事も。

その創造体に、殆どの隊長格が”傷一つ付けられずに”敗れた事も。

もしかすると、ここ最近で感覚が麻痺してしまった所為かもしれない。



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