ねた

▼2019/02/05:家族構成にペットは含まず

GE2 ジュリウス(幼馴染み副隊長)
いつもの如く咄嗟の閃きSS


「ジュリウ……隊長がブラッドは家族も同然とよく言うから、誰かどこのポジションになるのか考えてみたんだ」
「お前のよく分からない思考回路は相変わらずだな。それと今は俺と二人きりなのだし、昔の呼び方で構わない」
ジュリウスの言葉に照れくさそうに、それでいてどこか嬉しそうな表情を浮かべた少女は「まずはねぇ」と口を開く。

「ギルはちょっと不器用だけど家族を大切に想ってる長男でシエルは時々天然を覗かせるしっかり長女。ロミオはお兄ちゃんと一見仲が悪そうに見えるけど、実は息がピッタリなムードメーカーの三男でナナが食べるの大好きで甘えん坊な末っ子」
「俺とお前が含まれていないが?」
「ジュリウスは一家の大黒柱、早い話がお父さんだよね。戦況と各々の得意分野を把握したうえで的確な指示を出してくれるし。……私は極東支部で愛でられてるカルビ枠だと良いなぁ」
自身がブラッドを纏めるリーダーとして父親役に抜擢されるのと、隊員達を兄弟に仮定して各々の性格を羅列していくのは想定内だったがまさか父親──隊長を支える立場に居る彼女がカルビポジションだと夢にも思っていなかったジュリウスは、危うく手から端末を落としそうになった。

二度とこの誤ちは犯すまいと端末を机に置いたジュリウスが幼馴染みに向き直ると「何かおかしな事を言った?」と言わんばかりに目を丸めて首を傾げている

「子宝に恵まれているのに配偶者が居ないのは悲しすぎやしないか。お前が俺の妻で、あいつらの良き母では駄目なのか」
「現実の立場で考えたらそうなんだけど、私が奥さんなんて身分不相応過ぎるじゃない。だから私は個性的な子供に振り回されて疲弊してるジュリウスを癒すカルビ」
隊長として多忙な日常を送っているジュリウスを支えたい、癒したいという気持ちはよく伝わってきたのだがそれでもやっはり彼女がペット枠というのは納得がいかない。

「隊長権限で副隊長のお前は俺の妻で確定だ。異論は認めない」
「コレが噂に聞く職権濫用……!」
やり取りの後半のみをたまたま通りかかったナナが小耳に挟んだことにより、フライアの間で暫く浮ついた噂が流れるようになったのはまた別の話。

(ジュリウス隊長と幸せにね!本当に良かった〜)
(いきなりどうしたのナナ?皆もそんな優しい目をして黙りこんでないで状況説明してよ……)

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極夜