▼2016/12/02:叶わぬ願いを胸に抱き続ける
「あんたが毎夜毎夜泣きながら俺の名を呼ぶからゆっくり寝てられねぇじゃねぇか」枕元から聞こえたその声は呆れとその他がごちゃまぜになったような、そんな感じに取れた。。
いつも携えて"いた"朱色の槍を肩に担ぎ膝を曲げて私の顔を覗き込んで溜息ひとつ。
(彼の体が半透明なのは霊体化しているからだと自分に言い聞かせる)
「目が真っ赤になるまで泣くだけじゃ飽きずこんな濃いクマまで作りやがって…最近ずっと沈みっぱなしで笑ってもいやないんだろ?」
私の生活のひとつとなっていた貴方が急に消えてしまったんだもの。悲観に暮れない方がおかしいじゃない。
毎日他愛のない話をして、時には何処かに出掛けて美味しいものに舌鼓をうったり。
それなのに彼はある日を境に姿を眩ませた。鮮やかな青の髪が風に靡く様も、私を見て赤の瞳を細めることも永遠になくなってしまった。
「……どうしたらあんたの曇り顔をあの時みたいに輝かすことが出来る」
<font color="#BBBCBF">「いいねェその笑顔!普段の澄ました顔も悪かねぇがあんたは絶対そうして笑ってる方がいいぜ」</font>
慣れたように乱雑に頭を撫で自身も満面の笑みを浮かべるクーフーリンの姿が瞼の裏に浮かぶ。
私に笑ってほしいならどうしたらいいか、分かってるんでしょう?だから今、苦虫を噛み潰したみたいな顔をしてるのでしょう?
(そして私はひとりで泣き暮れる)