▼2017/04/21:子ギルSS
放任主義な弓ギルから奪おうとする子ギルいつになく短い
「王様にとって私は魔力供給源でしかないのかな」
金色の王の姿を思い浮かべながら漏れた言葉に彼と同様の金の髪を揺らし、緋色の瞳を瞬かせる子ギルに少女は目を見開いた。
「いきなり未来の自分に対する愚痴を言われたらそんな顔にもなっちゃうよね!ごめんねギルくん、今のは聞き流してくれて構わないから」
息つく間もなく一息で言い切った彼女は少しして深いため息を吐いた。
彼の英雄王は慢心している。彼女の心が自分から決して離れていかぬと、未来永劫少女の心に存在するのは己だけなのだと。
「ボクで良ければいつでもあの人の愚痴を聞きますから気軽に胸の内を吐き出して下さいね。暗く沈んだ貴女の顔は見ていたくないんです」
「ありがとう。ギルくんの言葉に甘えて最近ほぼ連日付き合ってもらってるね」
「それで少しでもマスターの心が晴れるならお安い御用ですよ」
表情を和らげ再度礼を述べる彼女のティーカップに紅茶を注いだ子ギルの瞳が細くナイフのように鋭さを帯びる。
「放任するも慢心するのも自由ですけど気付いた時には第三者に掠め取られていた…なんて事にならないようにしないと」
あの男が気付くが先か、彼女の心が傾くのが先か……どう転ぶか楽しみだと子ギルの唇が三日月を模した。