▼2017/05/09:エミヤSS
CCCコラボイベの後日譚イベントの明確なネタバレはないですが匂わせる台詞回しが有ります
お料理教室参加したい
私と立香くんの除いて全ての人の脳からあの忌まわしき記憶は消え去った。
GWはあっという間に佳境に入り突然現れた新入りのBBに戸惑う声は多くあれど私と彼はこうして帰ってきたわけだし大型連休を満喫出来ている。
それだけで充分ではないか。
「そういえばエミヤが料理教室を開くとか何とか言ってたよね…覚えてるかな」
エミヤの作る料理はどれも絶品でありほんの僅かでも彼のテクニックを伝授してもらえるなら幸い。と考えエミヤの私室を目指す。
扉の前に立ってノックを3回。しかし入室を促す声は返ってこない。
「お邪魔します。エミヤ居ないのー?」
きちんと整理整頓された室内にはこれでもかと調理家具が並んでおり、室内に漂う美味しそうな匂いに涎が垂れそうになるのを必死に抑える。
「君の気配が一向に探知出来ないのでまた厄介事に巻き込まれたのではと探し回っていたのだが…無事なようで何よりだよ」
「あはは〜嫌だなぁまるで私が巻き込まれ体質みたいな」
「あながち間違ってもいないだろう?」
実際のところ厄介事に巻き込まれて割と本気で死にそうになったし、人類滅亡の危機と対峙してきたんだけどネ!なんて口が裂けても言えるはずもなく乾いた笑いを零しながらテーブルに着く。
目の前に出された美しくデコレーションされたケーキに目を輝かせ本当に食べていいの?と確認するとエミヤは穏やかな顔をして頷いた。
「マスターが吐き気を催すような巨悪と対峙している。助太刀に行こうと体を動かせども自由が利かず、俺は君がそれと向き合うのを唇を噛んで見守るしかできない……今日見た夢は珍しく鮮明に覚えていたからつい漏らしてしまった。我ながらよく分からない夢を見たと思うよ」
「きっとエミヤも疲れてるんだよ!折角のGWなんだし偶にはゆっくりしなきゃ。というよりもしよう?ね?」
反論しようとしてくるエミヤの肩を掴み、エミヤ先生のお料理教室はいつかな!?と付け足すと彼はそれ以上追及してこなかった。(寧ろ私が料理教室に参加すると聞いて俄然やる気になっている)
彼が注いでくれたストレートティーを一口含むとさっきから煩かった心音も徐々に落ち着いてきた。
「(折角の大型連休にエラい目に遭った)」
ふぅ…と嘆息を漏らしている彼女の元にニューフェイスことBBが突撃してくるまであと数秒。