▼2017/08/20:新米マスターの初召喚
in炎上冬木エミヤを召喚したマスターの話
"あの夜"のオマージュになります
目の前で稲光が弾けたのではないかと思ってしまうほどの閃光と衝撃が全身を襲った。
恐る恐る瞼を押し開くと先まで私の目と鼻の先に差し迫っていた骸骨の何体かは粉々に粉砕し、起動を停止していた。
頬を撫でる生温い風に鮮やかな赤の布地をはためかせ、骸骨と私の前に立っていた男性が腰を抜かし固まってしまっている私の方へと振り向いた。
「問おう、君が私のマスターか」
「えっ?し、知らないです…まずマスターって……あ、あの!後ろ、後ろ見て下さい!」
あの爆発に巻き込まれなかった骸骨がカタカタと骨を鳴らしながら私と彼との距離を詰めてくる。
相変わらず腰は抜かしたまま立つこともままならないと把握した男性はふぅ、と息を吐くとあっという間に私に近付くと逞しい手で私を引っ張りあげた。
「敵の数が多い、次で決めるぞ」
「あの数を一気に…!?貴方がどれほど強いか分からないですが流石にそれは無茶ですよ逃げましょう!」
「ここのどこに逃げ場などある?生きるか死ぬか、二つに一つだぞ」
「……私は、何をすればいいですか」
白銀の瞳を伏せた男性は再び敵に向き直るとただ一言言葉を紡いだ。
「魔力を回せ、決めに行くぞマスター!」