初代両軍


「帰り道にカレーの匂いとかするとお腹が減って帰りたくなるよね」

そんな話をしたのは確か基地のテレトラン1の前でバンブルたちにいったはずだった
デストロンの襲撃だと聞いてハウンドに乗せてもらって向かった先は珍しく研究所や発電所採掘場などではなくて何も無い場所だった、何事かと思っていればふと嗅ぎなれた香りが鼻腔をくすぐる

「これカレー?」

視線の先にはビルドロンが大きなお鍋のようなものを大きなスコップのようなものでかき混ぜていた
そしてそれの前に立つ破壊大帝メガトロンは不敵に笑う

「ふはは、聞いたぞ小娘!貴様はカレーの匂いがすると帰りたくなるとな・・・ということは今日はデストロン軍に帰りたくなってきただろう、残念だなコンボイ小娘はワシらのものだ」
「なっなにどういうことだメガトロン」
「サウンドウェーブ聞かせてやるがいい」
「カシコマリマシタ」

そしてサウンドウェーブから流れた音声はやはり彼女が以前何気なく話していたことでハウンドに「そうなのかい」と聞かれた、まぁ確かにお腹がすいてる時にスパイシーな匂いを嗅ぐとお腹がさらに空くよね。と思いながら曖昧に「まぁ」と返事をした途端彼は突然トランスフォームして手のひらに彼女を乗せてコンボイに叫んだ

「司令官どうやら本当のようです」
「ハウンドが言ってる通り本当だよ、オイラもこの間それ聞いたもん」
「なに!?ハウンド、バンブル本当なのか・・・こうしてはおれん!私達もカレーだ!カレーを作るぞっっ」

走り出すハウンドは彼女を優しく地面に置いた、すぐさまプロールとマイスターに挟まれ彼らは「私たちの方が美味しいものを作れるからね」といったがそうじゃないとはいえなかった。

「そんな小さい鍋じゃ勝てるわけが無いな」
「あいつらカレーを知らないんだぜ」
「俺達の秘伝のスパイスカレーに勝てるわけがねぇよな」

くすくすとまるで女子高生の陰口のように笑うジェットロンの3人組にあぁ彼らがレシピを考案したのかと察して案外デストロンは暇なのだろうかと考えた
そうしている間にも司令官は「エアーボットを呼んでくれ」だとかハウンドの「もっと大き鍋を」とかバンブルの「甘口よりの中辛が好きだって言ってたよ」なんていった
カレー作りが始まって1時間、流石にずっと立っているのも疲れて彼女はプロールとマイスターにスモークスクリーンとストリークの5人でババ抜きをしていた

「また私の負けじゃない、みんなで徒党組んでるでしょう」
「ははっ参ったな疑われているよ、私はキミの味方だよ?」
「ずるいなマイスター私たち3人が同ビークルだからって手を組んでると?」
「そうだ俺たちはそんなのしないし、ズルをするにしてもスモークスクリーンだけだ」
「なっなんだよ、そんなのするわけないだろ」

キャッキャッと盛り上がる5人は大きな鍋を叩く音で顔を上げた、どうやら両軍共に完成したらしくスペリオンとビルドロンがお玉を片手に鍋を抱えて両軍リーダーは互いに睨み合っていた

「「さぁどっちにくるんだ」」

その2人の顔を見合せて彼女はいう

「取り敢えずお腹すいたしみんなで食べようよ、そこから決めるね」

その言葉に全員が目を丸くしたあと渋々と了承してカレーパーティが始まった、だがしかしその後匂いを嗅ぎつけてきたインセクトロン達に鍋ごと食べられて平和だった時間はあっという間に幕引きをして帰りもハウンドに乗って帰った、少しだけ車内がカレーの匂いがした。

後日個人的にスタースクリームにレシピを聞いたら彼にデートをしてくれたら教えてやる。といわれ安易に乗ったがそれが原因で両軍の大規模な争いが再発するとは思わなかったのだった

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