Memo
2017/10/11 00:43
同棲してる二人の日常*
貴利矢と日常(少し神)
同棲を始めたのはもう四か月前になるか、元より監察医である貴利矢は時間が空いてる時はずっと暇だが、いざ仕事が入れば帰りたくても帰れないほどだ
おまけに彼は色々知りたがるゆえに仕事以上のものをしてくれる、有難くも同棲相手からしてみれば困ったものだ
下手をすれば2、3日帰ってこない時もある
そう言えば貴利矢は笑いながら
「いやぁでも自分、ほらバグスターだから飯とか睡眠とか大丈夫だし」
悪気なく言った一言は珍しく穏やかな葵の怒りを買ってしまった
そのままここがCRの中でそれも珍しくあの花家大河と西馬ニコまでいる時に限ってそういったものだから、葵を止めるのに全員出動したが確かにあれは貴利矢が悪いものだった
バグスターになってから彼は自分を甘く見すぎている
そっとやちょっとで死なない、死んでもデータさえあればと考えてるのか、結局は嘘で固めようとしているだけだった
だからこそ恋人である葵は貴利矢のために同棲を始めた
昨夜愛し合った恋人の寝顔がまず見えて、その次に夢の中でもうるさくしてきた着信音が聞こえる
こんな時間にLINE電話をしてくる輩は誰なんだか…とため息をついて寝ぼけ目で恋人のさらに奥にあるテーブルの上に置いてあるスマートフォンを取りロックを解除する
こんな時間に早速仕事の連絡かと、時間も見ずに思い、画面に表示される相手の名前も寝ぼけ目で細めた目には読み取ることは難しい
「…もしもし…だれ?」
えらくかわいた声なのは寝起きだからだ
「なぜ貴様が出てぇいる!九条貴利矢ぁ」
「うわうるせ神かよっそりゃあ俺の携帯だし」
「…一度しっかり目を開けて携帯を見ろ」
そう言われながらようやく目を擦りながらスマートフォンを覗けば<黎斗くん>と表記されカバーも薄い水色の花柄だった
これはどうみても葵のものだ、そもそも自分のものは黄色の花柄に相手をくん付で登録などありえなかった
「…私でよかったと思いたまえ」
そう言いながらまたあの笑い方をして切られたあと隣を見ればどうやらあの笑い声で起きたらしい葵が薄ら目を開けて笑っていた
「黎斗くんでよかったねぇ」
「…これからは気をつけます」
「はい、いい子だね」
本当に…これが彼女の店の常連さんや他の知り合い(特にポッピーやニコあたり)なら次の日の話題持ち切りだろう
そしてふと、あいつ何のようで朝から電話かけてきたんだよ…と思いながら、葵の体を抱きしめてまた眠りの世界に飛び立った。
>>今日の貴利葵:朝、電話がかかってきたので寝ぼけつつ取ったら相手の携帯だった
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