Memo
2017/07/25 01:43
神様にしないで
(火野映司くんを神様にさせたくない話)
分からないでいた、なぜ他人にそこまで出来るのだろうかと。
兄弟でも親友でも恋人でも何でもないのに、彼は体がボロボロになろうとも構わないといって
「火野さん、いっちゃうんですか」
「うん、ごめんご飯も寝る場所も」
「いいよ、鍵はポストに入れてるからいつでも帰ってきて」
行かないでほしい、他人のためにあなたが神様になるというのならばそんな人間みんな消してしまいたい、きっとグリードたちよりも、ヤミーよりもずっと欲深い、この世の中で何よりも欲深いかもしれない
優しく微笑んでその大きな傷だらけの両手で包み込む彼はきっと安心してほしいと願っている
だがそれはできぬ事だ、きっとそれを理解しているだからこそ苦しそうな顔を彼はしている
「葵さん」
「なに?」
「俺、戻ってきます葵さんのために」
「…変な火野さん」
そういえば悲しそうに微笑んだ、やめて欲しいと願った
これ以上欲深くされてはならない、そばにいて欲しいと願っても彼は自分の何かではない
許さないでほしい恨んでほしい、勝手に彼を見つけて接触して彼のためといいながら、最後は自分のためだ
どうにか離さないで欲しいと願った
「泣かないでください、俺なら大丈夫ですから」
「違う大丈夫じゃないでしょ、どうしてなの?」
「俺がしなきゃ、誰も守れなくなる」
あぁ神様、どうか彼を人間に戻してください
そう願いながらメダルを見つめた、どうかもう傷つかないように
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