日本式と欧米式が違うと知っていたが彼に合わせようとなまえは思いつ何も用意しなかった
「オーマイガー!そんななまえからのバレンタインは無し!?」
「だってチョコレートを渡す日だけどあくまで日本式だから」
「おーうファッ…シット、この日の為にボスには休みを貰って更には暫くキャンディでさえ食べなかったのに」
「そもそもビリーが甘いもの好きだったなんて知らなかったし」
当然の如く期待してやってきたビリーは薔薇の花束を手渡して「なまえからのプレゼントは?」と期待に塗れた瞳で見てくるものだから白状したものだった
それほどまで期待しているとは思わずに少しの罪悪感を感じつつもどうしようかと思った矢先だった
「じゃあなまえ、トリックオアトリート」
「ハロウィンなら半年以上先でしょ」
「でも私の楽しみなんだ、プリーズ…オネガイ」
こんなにガタイのいい白人に言われてしまえばなまえもこれ以上断ることが出来ない、家の中になにかが無いかと探し回って出てきたものは1粒のチョコだった、少し前に自身で買った高めのそれはいつか来る楽しみのために取っておいたもので3時間並んで買えたものだった
「何か隠したな」
「べ、別になにも」
「NO、さぁ出しなさい」
後ろから大きな身体に抱き上げられれば観念するしかなく1粒のチョコを手渡す、ジロジロとそれを見渡した後にビリーは包装を乱雑に破り捨て地面に捨てる
「ちょっとそれ高いんだから大事にた…ん、ぁ…べてよ」
「私のキティあまり可愛い顔をしないでくれたまえ、もっとトリックしたくなるだろ」
「あげたのにトリックされるなんて」
「次回はもっと楽しみにしているよ、チョコレートちゃん」
お互いの唇がチョコレートの味をさせたが、その味が美味しかったかどうかなどなまえは分からずにただ最後に受けた小さなキスはやっぱり甘ったるかった
来年はしっかりと忘れずに日本式でバレンタインを祝おうとリビングに置かれた大きな100輪の薔薇の花束をみて思ったのだった。
ビリー
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