家のチャイムがなりドアスコープを覗かずに開ければ目の前には屈強な金髪の男が立っていた
「いらっしゃいレオくん」
「あぁ悪いな、それよりちゃんと相手を見てからドアを開けろ」
「私の家に来てくれる人なんて決まってるから大丈夫だよ」
慣れた足取りで無駄に広さだけはあるキッチンでレオと呼ばれた男は持ってきた荷物を広げる、大量のチョコレートや包装紙などが現れてなまえはエプロンを二つ用意してやり片方を渡して身につける
「毎年この時期というか行事ごとは鞍馬組大変だね」
「まぁな、市販でもよかったが手作りがいいって蘭子がうるさいんだよ」
「レオくんに胃袋掴まれた人は私達以外も多いから仕方ない」
毎年恒例行事となっており、バレンタインは手作りのものを用意して近所の子供達に渡してやるのだがそれなりの量を作る必要があった、昔は市販のものでよかったが数年前に手作りにしたところ好評になってしまいそれ以来なまえとレオのバレンタインはまるでクリスマスのパティシエ並に忙しいものだった
「レオくん湯煎すんだからこれ入れて次混ぜて」
「あぁオーブンの用意できてるか」
「うん、今してるから多分大丈夫」
お互いに連携を取り合い50個ほどのミニカップケーキを用意していき温まったオーブンに入れてキッチンタイマーを入れる
1時間以上かかった現状にすっかりと疲れきったレオをリビングのソファーに座らせて仕事先で貰った紅茶を入れて隣に座り、ついでにと買っていたクッキーを皿においてやる
「なまえ」
「なぁにレオくん」
「俺からの少し早いバレンタインだが貰ってくれ」
「今年もありがとう、また凄く並んだでしょ」
「去年よりはマシだった、別の店にする気だったんだがな」
「蘭子ちゃんも欲しがってたんだね」
言わずとわかる彼の苦労元に苦笑いする、相変わらず自分の幼馴染は部下への扱いが荒いと思いつつも慣れてしまった彼からすれば毎度の事でため息もこぼれないのだろう
早速渡されたチョコレートの箱を開けて現れた宝石のようなボンボンショコラ達に視線を奪われていればそんななまえをみて彼は嬉しそうに微笑んでいた
「俺へのバレンタインはくれないのか」
「勿論あるよ、はいどうぞ」
「別にチョコじゃなくて良かったんだがな」
「じゃあなにがい…いのって」
話していれば近付いた顔と小さなリップ音にキスをされたのだと気づいて思わずじろりと見つめれば悪びれた様子もなくそのまま優しい力で身体をソファーの上に沈められる、触れた金色の髪の毛は少し硬くてもう一度唇に触れて彼の太い指が服にかかった途端に奥のキッチンタイマーが鳴り響き慌てて止めに行き取り出した
「さっきの続きはこれ終わったらどうかな」
「じゃあ早く終わらせなきゃな」
小さなカップケーキ達を袋に詰めながら2人は笑った、毎年恒例のこのバレンタインが小さな幸せだと実感しながら。
レオ
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