平和な日々
沖田シノ

それが、ボクの名前。ホントの名前は篠宮シノ。
でも、旦那であった沖田総司が死んでから今は旧名に変え、男装をして流浪にを続けている。

御庭番衆の四乃森蒼紫に恋心を持たれていた時期もあった。
随分時が経ったから、また御庭番衆に顔を出しても良いかもしれない。

とりあえず、今は東京で旅を続けている。
あの日、旦那をかばった時緋村に付けられた傷はまだ癒えない。

ばったり。

「おろ。あなたは…」
「人違いだよ。会ったことなんて無い」

「冷たいでござるなあ、シノ殿」
「剣心、知り合い?」
「幕末の時代、沖田の妻だった女性でござるよ」
「…え、こんな子どもが!?オレの年上!?しかも新選組一番隊隊長の妻!?」
「こら弥彦、失礼でしょ!」
「やっぱり緋村だったか。まあいい、ボクにかまってると日が暮れるぞ。しばらくは東京にいるつもりだから、
なにかあったら呼べ」

「愛想のねーやつだな!」
「こら、左之!」
「へいへい」

「蒼紫には会ったでござるか?」
「まだだ」
「そうか…綺麗になったな、シノ殿」
「浮気ならよそでやってくれ。ボクの旦那は総司だけだ」
「うっ、浮気って!剣心と私はそんな中じゃ…!」

「何時の時代にも綺麗な女性はいるものだよ、可愛い子どもまで連れて…幸せだな緋村」
「オレは剣心と薫の子どもじゃねーーー!!!門下生だよッ!!!も・ん・か・せ・い!!!」
「それはすまなかったな、弥彦と言ったか」
「フン!!!」

「それでは帰ろう。シノ殿も泊まっていくでござるか?」
「…やれやれ、緋村はいつからそんなお人好しになった?」
「シノ殿がいれば雀ちゃんも菖蒲ちゃんも喜ぶでござろうなー…」

「…しょうがないね、緋村は」
「やったあ!シノさん!一緒に帰りましょ!」
「夕飯作り、手伝ってくれるでござるか?」
「…まあ、いいでしょ」







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