君色サマータイム
ワンピース、カットソー、薄手のサマーニットに、細身のパンツ、艶やかなハイヒール、キラキラ輝くイヤリング。どこを見ても辺り一面カラフルな服で溢れた店内。
やっぱり女性ファッションの店は男のものと違うな、と翼はしみじみそう思った。
「ねぇねぇ翼、翼はこの二つならどっちがいいと思う?」
突如声をかけられ、翼はくるりとそちらを振り返った。視線を彼女の方に向ければ何やら困った顔でこちらを見つめている。
彼女が体に当てるようにかざした二枚のワンピース。どちらも夏にピッタリな、爽やかで涼し気なデザインだった。
「ん〜……この二つならこっちかな。こっちの方が名前に似合う」
「本当!? じゃあ、あの靴だったらどっちの色がいいと思う?」
嬉しそうに名前は翼が指さした方のワンピースを抱えると、次は靴のコーナーへ引っ張っていく。
女性の買い物は長いというけれど、元より買い物好きで大概に自分の買い物も長い翼にとってはそれに付き合うことは苦ではなかった。さらに言えば愛しい彼女との時間だ。煩わしいわけがなかったのだ。
自然と掴まれた服の袖に思わず笑みが零れ、珍しく彼女が先導する様に不思議な心地を覚えた。そのふわふわとした心に身を任せ、どこかぼんやりとしたままでいると再び彼女の声が自分を呼ぶ。
「翼? ねぇ、どっちがいいかなぁ……?」
彼女が両手に持ったミュールは白と黄色。
どっちも似合うけど、やっぱりここは……
「黄色かな」
だって俺の色だもんね?
そう小さく囁けば、彼女は頬をさっと紅く染める。
「えっ、と……次は……」
熟れた果実のようだと素直に思った。甘くて瑞々しくて、今にも落ちてしまいそうな。
「なぁに?俺好みになってくれるの?」
そっと耳元にそう囁きかければ、彼女の肩がぴくりと震えた。
赤くなった頬に愛おしさが堪えきれず、甘い果実に小さな口づけを落としたのだった。
やっぱり女性ファッションの店は男のものと違うな、と翼はしみじみそう思った。
「ねぇねぇ翼、翼はこの二つならどっちがいいと思う?」
突如声をかけられ、翼はくるりとそちらを振り返った。視線を彼女の方に向ければ何やら困った顔でこちらを見つめている。
彼女が体に当てるようにかざした二枚のワンピース。どちらも夏にピッタリな、爽やかで涼し気なデザインだった。
「ん〜……この二つならこっちかな。こっちの方が名前に似合う」
「本当!? じゃあ、あの靴だったらどっちの色がいいと思う?」
嬉しそうに名前は翼が指さした方のワンピースを抱えると、次は靴のコーナーへ引っ張っていく。
女性の買い物は長いというけれど、元より買い物好きで大概に自分の買い物も長い翼にとってはそれに付き合うことは苦ではなかった。さらに言えば愛しい彼女との時間だ。煩わしいわけがなかったのだ。
自然と掴まれた服の袖に思わず笑みが零れ、珍しく彼女が先導する様に不思議な心地を覚えた。そのふわふわとした心に身を任せ、どこかぼんやりとしたままでいると再び彼女の声が自分を呼ぶ。
「翼? ねぇ、どっちがいいかなぁ……?」
彼女が両手に持ったミュールは白と黄色。
どっちも似合うけど、やっぱりここは……
「黄色かな」
だって俺の色だもんね?
そう小さく囁けば、彼女は頬をさっと紅く染める。
「えっ、と……次は……」
熟れた果実のようだと素直に思った。甘くて瑞々しくて、今にも落ちてしまいそうな。
「なぁに?俺好みになってくれるの?」
そっと耳元にそう囁きかければ、彼女の肩がぴくりと震えた。
赤くなった頬に愛おしさが堪えきれず、甘い果実に小さな口づけを落としたのだった。