・寒いのです

「うう、寒いです・・・」
「だからあれ程言ったでしょう。もっと着込みなさいと」
「油断してました・・・こんな寒さ、はじめてでしたから」
「無理矢理でも着込ませれば良かったか。ほら、こちらにいらっしゃい」
「はい?・・・わっ」
「貴女の好きなマントですよ」
「えっ・・・わっ、わ、ちちち近いです!近いですセルエルさん!あと鎧がつめたい!」
「ああ、それはすみません。」
「そう言いながら離さないんですね!」
「ええそうですね。貴女の体温で鎧が温まりませんかね」
「私の体温が逆になくなっちゃいます・・・」
「おや、顔は温かそうですが」
「か、からかうのはやめてください!顔を近づけないでくくくく、ください!」
「体温が上がりましたね」
「誰のせいだと思ってるんですかー!」
「そう言いながらしっかりと私の腕から離れませんね」
「いじわる・・・」


(計画通り)




・ヘルエスは温かく見守っている!

「ど、どうしたんですかお姉さま、そんなににこやかに」
「おや、バレてしまいましたか」
「うっ!な、何ですかぁ」
「いえ?最近セルエルと大変仲睦まじいと感じたので思わず」
「えっはい!セルエルさんがとても優しいです!意地悪ですけど!」
「好いた相手を揶揄うタイプですか。予想通りです」
「やっぱり私からかわれてるんですか」
「貴女が可愛いからですよ」
「うっ・・・嬉しいけどなんともふくざつ・・・」
「ですが揶揄いが酷いと感じたらすぐに私におっしゃい。懲らしめてあげましょうね」
「お姉さま目が怖いです」
「これも可愛い貴女のためですよ」
「だ、大丈夫ですよ!強引ですけど優しいところがセルエルさんの素敵なところです!」
「無理はしないように。私はいつだってナマエの味方ですよ」
「こんなところに・・・姉上までも」
「セルエルさん!」
「まあ噂をすれば」
「何です」
「いえ?貴方は好いた相手を揶揄うタイプなのだと言っていたところです」
「ああ、まあ、そうですね。あまりにも反応が面白いもので」
「やっぱりからかわれてる・・・」
「しかしそれが愛しくてたまらない、と」
「えっ」
「そこまで言った覚えはありません」
「しかし誠でしょう?」
「チッ・・・まあいい。ナマエ、貴女を探していたのですよ」
「という事ですので私はこれにて」
「あっ、お姉さま」
「ふふ、私の可愛い妹をあまり揶揄いすぎないように。」
「はあ・・・はいはい」


(くっついてからもうなんかオープンになってしまうセルエル)