act.1
それは幼馴染を見送った日の事。
それは幼馴染が突然帰ってきた日の事。
それは幼馴染が何故か捕まったこと。
私の人生はあの幼馴染と共に転換期を迎えているような気がする。
腐れ縁のような、昔から共にいる幼馴染。
いなくなってい清々したと思えばひょっこり犬なんか連れて帰ってきたりして、本当に私の考えを飛んだ行動を起こしてくれる。
一種の頭痛の元となっているのだが、本人は何処吹く風か。何事もなかったかのように接してくるからたちが悪い。
もう少し落ち着いてほしいと思うのだが、下町のことを思ってのことなので怒りきれないところがある。まあ、その辺はハンクスさんに任せるとしてだ。
「あのあんぽんたんはなーんで騎士様に追いかけられるんですかね。」
見慣れた光景にため息をつく。
今日はラピードは私の家にお泊まりかしら。
いつの間にか足元に来ていたラピードを横目に、夕飯の献立を考える。
本当になんであのあんぽんたんが私は好きなのか、いまだに理解できないがまぁ。惚れた弱味というかなんと言うか、結局はあいつ以外隣にいる姿は思い浮かばないのが敗因なんでしょう。
「穏便と言う単語を覚えてほしいなぁ。」
あいつの性格からして無理なんだろうけれど。
そしてテッド君や。そんな目で見つめられてもあの騒ぎを止めることはできない。あんな阿呆な大人にだけはなってくれるなよ。
ひとつため息だけ残し、私はこの場から踵を返す。どうせこのあとあのバカは捕まるんだから見ていてもしょうがない。
もう一人の幼馴染みよ。今からバカがそちらに行くが、容赦なく嘲笑してくれたまえ。
今日の献立はグラタンに決定だ。
バカに作ろうとしたおやつの牛乳を使ってやる。
そうときまればさっさと帰ろう。
「あ、そろそろ街の外に出るけどラピードどうする?」
「がう。」
「そうかー。まぁ、ユーリを宜しくね。」
おバカさんのことはラピードにまかして、私は私のやることをしますか!