翌週には、俺たちは新しいマンションに引っ越した。低層階でガレージ付き、セキュリティも厳重なマンション。聞けば、光臣の知り合いの伝手で見つけてきた、一般人には紹介しない物件…、らしい。

「おつかれ。」

寝室を整え終えた光に、ワインを持っていく。本人が少しは強くなりたいからと、夜は一緒に読むようにしていたら、最近は1,2杯くらいならほろ酔い程度で飲めるようになった。光は微笑んでグラスを受け取って、ベッドに腰掛ける。…良かった、少し元気が戻って来たみたいだな…。

「……。」

光はワインを少し飲んで、ほんのりと赤らんだ顔で俺の顔をじっと見つめる。あ…これは……キスをねだる顔…。
少し顔を近づけると、光は応えるように少し上を向く。そしてそのまま…優しく唇を重ねる。ワインの香りと、甘く柔らかい感触。小さな唇を舐めて、ちゅ、と離す。
まだ物足りない自分の唇を舐め、やるせなく立ち上がる。抱くのはまだ…早いだろう。今夜隣で寝るのが少し不安だが…俺の理性的に。

「…光?」

つっと、俺の服の裾を光が引き留めるように引っ張った。振り向くと、光は俺を見上げて切なげに呟いた。

「…しないの?」
「…えっ…」

ムズムズとくすぐられる腹の底。いい…のか?本当に…?
二人分のグラスをチェストに置いて、ゆっくりと光を押し倒す。頬を撫でてキスをして、口の中を愛撫する。もっと求めるように俺の唇を食む小さな唇。可愛い…愛おしい光。

少しずつ…服の上から体を撫でて、だんだんと火照る肌を感じる。俺との行為が光にとって、幸せなものであるように…願いながら。
服を少し捲り上げて、腰に手のひらで触れ、わき腹に滑らせる。光の呼吸を手のひらに感じながら。口づけを続けながら。
肌を撫でながら手を背中に回し、抱き寄せるように撫でる。光の身体と俺の身体が密着する。服越しに、柔らかな胸が押し付けられる。飛びそうになる理性を押さえつける。まだ…、もっとゆっくり、どこまでも優しくしたい。
小さくキスを繰り返しながら、首筋に唇を移す。そこを食んで舐めたりキスをしたりして、光の乱れる呼吸を耳元に聞きながら、手を下着越しに胸に這わせる。そのふくらみを撫で、弱く力を入れて揉み、また優しく撫でる。そのまま下着をたどって背中に手を回し、ホックを外した。服の中でその柔らかさを堪能する。ゆっくりと全体を撫でて揉み、じらすようにじっくりと蕾の周りを指で撫で、もどかしげに胸を押し付ける光の首筋を舐めるのと同時に、ようやく、すでに固く熟した蕾に指先で触れた。

「あっ…」

突然訪れた甘い刺激に光は声を零す。…可愛い。
蕾を転がし、その快楽に身を委ねるように俺にしがみつく光の鎖骨にキスをする。光は気持ちよさそうに目を閉じ、くったりと頭をもたげる。

「んっ……、あ…」

うっとりと胸の快楽を感じる光。このまま刺激を続けていたら、軽く達してしまいそうなほど…その表情は恍惚としている。一度手を離し、服を捲り上げて脱がした。光はされるがままになって、下着も外し、胸があらわになる。俺もシャツを脱いで上半身裸になると、また光を抱きかかえるように密着して、改めて胸の愛撫を始める。蕾を摘ままれて悶えながら、必死に俺のキスに応えて舌を動かす光。
腹の底のもどかしさを誤魔化すように小さな口の中を侵し、足を撫でる。ゆっくりと…もうすぐそこに触れるぞと、彼女に伝えるように。そして徐々に、手は内腿に滑り、足の付け根を撫でる。まだ肝心なところには触れない。めちゃくちゃにしたい衝動を悟られないように…胸の中に確かにある、ゆっくりと、壊れ物を扱うときのような微かな緊張に縋りつく。もどかしそうに、柔らかな太ももが動いて俺の足に擦りつく。それが、早く欲しがっているようで…また飛びかけた理性を引き戻す。
そして、いよいよ…下着越しに秘部を撫でる。

「んっ…」

鼻にかかった甘い吐息が響く。下着越しでも、俺の指の腹がしっとりと湿った。こんなに蜜を溢れさせて…俺を求めてくれている。俺にしがみつく手の愛おしさを感じながら、慎重に秘部を撫でる。優しく、柔らかく…慰めるように。ぐっしょりと濡れて太ももにまで蜜が溢れ、俺は唾を飲んでその下着の中に手を滑り込ませる。濡れた肌と下着の間で、指をぬるぬると滑らせて、またあふれ出す蜜を感じる。入口をほぐすようになぞって、先端の突起に触れて、また溝に指を滑らせて…丁寧に何往復も繰り返す。

「あっ……あぁ……っ」

光は目を閉じて快楽に自ら溺れようとするように俺にしがみつく。荒い呼吸で白い胸が上下し、俺の胸に押し付けられる。びしょびしょに濡れて冷たくなった下着をようやく脱がせて、光は一糸まとわぬ姿で横たわり、熱のこもった瞳で俺を見つめる。俺は肌を密着させたまま、光の頭を撫でながらキスをして、秘部に指を添える。そして…狭い入口にそっと、指を差し込む。指はわずかな抵抗感と柔らかな熱に包まれる。少し入り口をほぐして、指を2本に増やし、丹念に中を撫でてゆっくりとかき回す。

「んっ……、あ……」

光の喘ぎ声にわずかな緊張が滲んだ。この先の――この後に訪れる痛みを予期してのことだろう。だけど、今日こそは…少しの痛みもなく、ただひたすらに快楽だけを、彼女に与えたい。
入口に近い、少し緊張して固くなる場所を、くすぐるように撫で続ける。少しざらついた場所。そこを撫でると、光は少し甘い吐息を漏らす。その付近をしつこいほどに愛撫し続けていると不意に光が声を零した。

「あっ…」

少し大きいその喘ぎに、本人も顔を赤くする。

「…ここ?」
「あっ、だ…だめ…」

ぎゅう、と俺の腕にしがみつき、腰を引いて声を零す。その腰を逃がさないよう抱き込んで撫でながら、挿入している指でその箇所を愛撫し続ける。

「あっ…あ、あっ、んん…」

明らかにいつもと違う喘ぎ声。俺は嬉しくなってきて、よがる光に見惚れながら愛撫を少し早めた。

「ああっ…やっ……あっ」

ピクン、と腰を震わせて、そこは俺の指をきゅっ、きゅうっ、と締め付けた。そして、奥からトロトロと蜜が流れてきて、俺の指に絡まりながら流れ出て、手のひらの方まで濡らした。
まだ快楽に浸りながら、震える吐息を零す光。ああ…本当に、可愛い。俺はまだ震える中を優しく撫でて、指を引き抜いた。

「……あ、やべえ」
「…?」

あることを思い出して、どうしようもない焦りが胸を襲う。

「…ゴムがまだ…」

今日引っ越してきて取り急ぎ寝室と水周りだけ荷物を整理したところで、まだ未開封の段ボールがリビングに山積している。コンドームはそのどこかに…。うわー、もう、俺のバカ。ここまできて…。
どうしよう。探してくるか?いや、ありえねーだろ。じゃあ今日は挿入なし?あー…もう最悪…

「…やだ」

するりと、俺の背中に手を回す光。

「そんなの…いいから……はやく、入れて」

な……
光…何を言ってるかわかってんのか!?俺、もう我慢できねーぞ…。

必死に酸素を求めるように光に覆いかぶさる。もう痛いほど膨らんだそれを光の秘部にあてがったところで、ふっと理性の欠片が戻ってきて、幸いゆっくりと挿入する余裕を絞り出した。

「はぁ……あ……」

光はうっとりと息を吐き出して俺を迎え入れる。

「…痛くない?」

ゆっくりと入れては少し戻し、また少し入れては戻し…、奥まで達して、俺は問う。

「ん……気持ち、いい…」

彼女の声を聴いて、俺は息苦しくなって深く呼吸する。やばい。もう、俺…光が可愛すぎて…今こうしていることが、嬉しすぎて。
ゴムも何も阻むものがない彼女の中はとても…熱くて、とろけそうで、気持ちいい。俺たちはもっと近くに…溶け合おうとするように互いに抱きしめ合って、キスをしながら快楽を求めて擦り合った。

「はっ……、あっ、あ…あっ…」
「……っ、光…」
「あっ…あっ、あぁっ…んっ、あっ」
「好きだよ…光」
「んっ…あ、あっ…わ、わたし、も…」
「……はぁっ…」
「好き…っ」

びくん、と光の腰が震え、俺はゆっくりと腰を動かして熱を奥に吐き出す。互いに震える吐息を飲み込みあうようにキスをして、繋がったまま体を探り合う。白い胸に咲く蕾を優しく撫でると、光は中をきゅっと締め付けて俺のモノをきつく包む。それにたまらなくなって、俺はそのまま、また律動を始める。自身の熱を彼女の中に擦り込むように…再び訪れる快楽の波に溺れた。

 


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