343
光也が無事離乳し、今夜は久々に光と洋一と3人でワインを飲むことになった。
光也はベビーシッターに任せ、いつものリビングで3人でワインボトルを開けたのが約30分前。…そして
「一也さん〜〜」
「はっはっは…」
ぎゅうぎゅう抱き着いて痛いほどの愛を表現してくれる光。久しぶりに飲んだからか、いつもより酒が回るのが速い…
「いや〜懐かしいな〜この状態…」
「チッ…なんでテメーばっかり…」
不貞腐れる洋一をよそに、じーっと俺の顔を見つめて頬を赤らめる光。
「光さん。」
「…なあに?」
「見つめすぎ。俺照れちゃう。」
「んふ…」
…だめだこりゃ。
「だって好きなんだもん…」
しまいにはぺたぺた俺の顔を触って、頬を撫でたり唇をなぞったりする。
「そんなに俺の顔好き?」
「大好き。」
「……。」
「自分で聞いて照れてんじゃねーよデブ」
「デブでもいい…光にこんなに愛されんなら…」
「……。」
洋一がドン引きしたひきつった顔で俺を見た。
「…言っとくけど本当にデブになったら愛想つかされると思うぞ」
「……。」
…確かに…光って、牧瀬の顔とか…東条の顔とか…好きって言ってる顔が美形タイプなんだよな…実は面食い?洋一はともかく。
「光。」
「何?」
「俺の顔が好きなの?」
「好きだよ。」
「顔だけ?」
「……。」
洋一が「何言ってんだこのナルシスト」みたいな顔で俺を睨んでいるのはほっといて、光の返答を待つ。光は赤らめた頬を両手で包んで、戸惑ったように俯いた。
「顔…も好きだけど…」
「……。」
「優しいところも好き…」
ほれみろ、とばかりに洋一を見て、洋一が舌打ちをした。
「あと…」
ぽっと音が出そうなくらい、光はますます顔を赤くして、なにやら言葉をつづけた。
「……おち……」
ぽぽぽぽぽ、と赤くなる顔。光は両手で顔を覆い、「なんでもない…」とか細く呟いた。
「……っう…」
「おい…生きてるか?」
「なんとか…」
い…いきなり理性をぶっ壊そうとするな…!
「ぶっwwお前ソレ…w」
「いやしょうがねーだろ!!不可抗力だよ!」
「ヒャハハハwww」
悲しくも反応してしまった息子を洋一に笑われるし。
光はなんか密着してくるし…!!
「ちょ、光ストップ!ストップ!」
「え…?」
「やめなさい!」
俺のズボンに手をかけようとした光を止め、その手を掴んで制止すると、光は切なげに眉を下げた。
「いや…?」
「……っ」
嫌なワケない…!けど、今光は酔ってて、意識がないも同然だし…!
「俺に出てけっつーのか?バカに…」
「いや違う。絶対しない。光が酔ってるときは…」
「……なんで?」
「光は酔いがさめたら酔ってる時のことは覚えてねーし…当たり前だろ。そんなときに手出せるかよ」
「……。」
洋一は拍子抜けしたように目を瞬いた。
「お前…意外と真面目だな」
「意外とって何だよ!言っとくけどお前もだからな?酔ってる光に付け込んだら俺お前のこと殺すから」
「こえーよ…んなことしねえよ、別に」
「あ〜…もうない…」
光は俺から興味が逸れたのか、ワインボトルを振って悲しそうな顔をした。その手からボトルを取り上げ、光の手の届かない場所に置く。
「もう飲みすぎ。今日はおしまい。寝るぞ。」
「やだ。」
「あ、コラ…」
制止する間もなく、光は呼び出しベルを鳴らしてしまった。間もなくして、周防が駆けつける。もう深夜になるというのに…こいつはいつ寝ているんだろう。
「お呼びですか?」
「おかわり〜〜」
にこにこ笑ってワインボトルを振る光に、周防は豆鉄砲を食らったような顔をした。
「…かしこまりました」
しかしさすがの順応能力の高さ。周防は一礼して静かに部屋を出て、すぐに同じ銘柄のワインボトルを持ってきた。
「周防、あいつ相当酔ってるから、少しだけに…」
「…ご安心ください。中身はレモネードです。」
「……さすが」
耳打ちした俺にぺこりと小さく会釈して、周防は光のワイングラスに白ワインに見立てたレモネードを注いだ。
光はワイングラスを傾け、うっとりとする。
「このワイン、甘くておいしい…」
…バレてない。よかった。
「光、そろそろやめとけって。」
「あ〜」
これがレモネードだと知らない洋一が、光の手からワイングラスを取り上げた。光はグラスを追って洋一にまたがり、そのままソファの上に倒れこむ。グラスは洋一がかろうじてテーブルに置いた。
「……。」
「…光?」
急に静かになった光は洋一にまたがったまま見下ろすように洋一をじっと見つめ、うふ、と笑った。そして急に、洋一の唇を自らの唇で塞いだ。
「っ、お、おい…」
「んん…」
「……。」
それはもう、縋りつくような甘えたキスで、はじめは驚いた洋一も、だんだんまんざらじゃない顔になってくる。
「…こら、光…」
「ん、ん…」
「……。」
俺は二人に近寄って、光の肩をグイっと持ち上げて引きはがした。
「喜んでんじゃねーよ。台詞と行動が一致してねーぞ」
「……。」
洋一は顔を赤くして起き上った。やっと光が自分の方に甘えてきてくれたから嬉しいんだろう。気持ちはわかるけどさ。
光也はベビーシッターに任せ、いつものリビングで3人でワインボトルを開けたのが約30分前。…そして
「一也さん〜〜」
「はっはっは…」
ぎゅうぎゅう抱き着いて痛いほどの愛を表現してくれる光。久しぶりに飲んだからか、いつもより酒が回るのが速い…
「いや〜懐かしいな〜この状態…」
「チッ…なんでテメーばっかり…」
不貞腐れる洋一をよそに、じーっと俺の顔を見つめて頬を赤らめる光。
「光さん。」
「…なあに?」
「見つめすぎ。俺照れちゃう。」
「んふ…」
…だめだこりゃ。
「だって好きなんだもん…」
しまいにはぺたぺた俺の顔を触って、頬を撫でたり唇をなぞったりする。
「そんなに俺の顔好き?」
「大好き。」
「……。」
「自分で聞いて照れてんじゃねーよデブ」
「デブでもいい…光にこんなに愛されんなら…」
「……。」
洋一がドン引きしたひきつった顔で俺を見た。
「…言っとくけど本当にデブになったら愛想つかされると思うぞ」
「……。」
…確かに…光って、牧瀬の顔とか…東条の顔とか…好きって言ってる顔が美形タイプなんだよな…実は面食い?洋一はともかく。
「光。」
「何?」
「俺の顔が好きなの?」
「好きだよ。」
「顔だけ?」
「……。」
洋一が「何言ってんだこのナルシスト」みたいな顔で俺を睨んでいるのはほっといて、光の返答を待つ。光は赤らめた頬を両手で包んで、戸惑ったように俯いた。
「顔…も好きだけど…」
「……。」
「優しいところも好き…」
ほれみろ、とばかりに洋一を見て、洋一が舌打ちをした。
「あと…」
ぽっと音が出そうなくらい、光はますます顔を赤くして、なにやら言葉をつづけた。
「……おち……」
ぽぽぽぽぽ、と赤くなる顔。光は両手で顔を覆い、「なんでもない…」とか細く呟いた。
「……っう…」
「おい…生きてるか?」
「なんとか…」
い…いきなり理性をぶっ壊そうとするな…!
「ぶっwwお前ソレ…w」
「いやしょうがねーだろ!!不可抗力だよ!」
「ヒャハハハwww」
悲しくも反応してしまった息子を洋一に笑われるし。
光はなんか密着してくるし…!!
「ちょ、光ストップ!ストップ!」
「え…?」
「やめなさい!」
俺のズボンに手をかけようとした光を止め、その手を掴んで制止すると、光は切なげに眉を下げた。
「いや…?」
「……っ」
嫌なワケない…!けど、今光は酔ってて、意識がないも同然だし…!
「俺に出てけっつーのか?バカに…」
「いや違う。絶対しない。光が酔ってるときは…」
「……なんで?」
「光は酔いがさめたら酔ってる時のことは覚えてねーし…当たり前だろ。そんなときに手出せるかよ」
「……。」
洋一は拍子抜けしたように目を瞬いた。
「お前…意外と真面目だな」
「意外とって何だよ!言っとくけどお前もだからな?酔ってる光に付け込んだら俺お前のこと殺すから」
「こえーよ…んなことしねえよ、別に」
「あ〜…もうない…」
光は俺から興味が逸れたのか、ワインボトルを振って悲しそうな顔をした。その手からボトルを取り上げ、光の手の届かない場所に置く。
「もう飲みすぎ。今日はおしまい。寝るぞ。」
「やだ。」
「あ、コラ…」
制止する間もなく、光は呼び出しベルを鳴らしてしまった。間もなくして、周防が駆けつける。もう深夜になるというのに…こいつはいつ寝ているんだろう。
「お呼びですか?」
「おかわり〜〜」
にこにこ笑ってワインボトルを振る光に、周防は豆鉄砲を食らったような顔をした。
「…かしこまりました」
しかしさすがの順応能力の高さ。周防は一礼して静かに部屋を出て、すぐに同じ銘柄のワインボトルを持ってきた。
「周防、あいつ相当酔ってるから、少しだけに…」
「…ご安心ください。中身はレモネードです。」
「……さすが」
耳打ちした俺にぺこりと小さく会釈して、周防は光のワイングラスに白ワインに見立てたレモネードを注いだ。
光はワイングラスを傾け、うっとりとする。
「このワイン、甘くておいしい…」
…バレてない。よかった。
「光、そろそろやめとけって。」
「あ〜」
これがレモネードだと知らない洋一が、光の手からワイングラスを取り上げた。光はグラスを追って洋一にまたがり、そのままソファの上に倒れこむ。グラスは洋一がかろうじてテーブルに置いた。
「……。」
「…光?」
急に静かになった光は洋一にまたがったまま見下ろすように洋一をじっと見つめ、うふ、と笑った。そして急に、洋一の唇を自らの唇で塞いだ。
「っ、お、おい…」
「んん…」
「……。」
それはもう、縋りつくような甘えたキスで、はじめは驚いた洋一も、だんだんまんざらじゃない顔になってくる。
「…こら、光…」
「ん、ん…」
「……。」
俺は二人に近寄って、光の肩をグイっと持ち上げて引きはがした。
「喜んでんじゃねーよ。台詞と行動が一致してねーぞ」
「……。」
洋一は顔を赤くして起き上った。やっと光が自分の方に甘えてきてくれたから嬉しいんだろう。気持ちはわかるけどさ。