夏、暑い校舎内。
だけど彼女が通りかかると、一筋のさわやかな風が吹いたようだった。

「…コラ!玉城!!」
「!?」

すれ違いざま、目が合ったのにそのまましかとしようとした玉城をふざけて呼び止めると、青い瞳がぎょっと丸くなって俺を見上げた。

「…何ですか」
「スカートが短い!」
「は?」
「倉持みたいなやつが見るからもっと長くして履きなさい。」
「ハァ!?テメェ何ふざけたこと言ってやがる!!」
「な?ムキになるってことはやっぱ見て…」
「ぶっ殺すぞテメェ!!!!!」

「……。」
「…ぷ…ふふふ…。」

玉城は呆れたような目で俺たちを見て、隣の牧瀬は笑いをこらえながら向こうを向いた。

「…ていうか、折ってないし、スカート。」

玉城はシャツを少し持ち上げてウエストを見せてきた。確かにスカートは折っていないようだ。

「え〜短くね?お前のスカート」
「セクハラですか?」
「いやいや…ホントのことじゃん」
「足が長くてすみません。」
「はっはっは。お前が言うと可愛げがねーな」

本当に足が長いから冗談にならない。多分冗談のつもりで言ったんだろうけど。
それにしても…。
…ほんっとスタイルいいなー…。出るとこ出てて、でもウエストや手足は折れちゃいそうなほど細くて…。胸、腰、お尻のシルエットがまさにボン・キュッ・ボン。夏服で薄着だから余計に目立つ。…通り過ぎてく男ども、みんな見ていくし…ムカつく。
…脱いだら…すげぇんだろうなぁ…

「何か御幸先輩のほうがいやらしい目で見てませ〜ん?」
「バカをいうな牧瀬。」
「……。」
「ホラ!玉城が氷のまなざしで俺を見る!」
「いつもじゃないですか〜」

 


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