日が暮れると倉持は帰り、俺は光にメールを送る。帰りはどうするのか。夕飯は食べるのか。返事はすぐにきて、司に送ってもらう、もうすぐ家に着く、とあった。
冷蔵庫の中を見ると、卵、生クリーム、ベーコン、チーズ…。カルボナーラでも作るかと考え、パスタ麺を取りだす。鍋の中の湯が煮立ち始めた頃、玄関のドアが開いた。

「……?」

やけに静かだなと思ってちらりと玄関の方を振り向くと、こっそりと光がリビングに入ってきて俺の方を窺い見た。

「おかえり。何してんの?」
「いや……なんでも……」
「?」

どこかもじもじしながら寝室へ荷物を置いてくると、光はキッチンへやって来た。手を洗って並べられた材料を見て、俺を見上げる。

「カルボナーラ?」
「正解〜」

ぱあ、と嬉しそうに笑顔になる光。食器棚から食器を取り出して並べ始める。

「どこ行ってたの?」
「ちょっと…司とお買い物を」
「ふーん?」

何か隠してんな。珍しい。

「あ、今日沢村君に会いました。」
「え?どこで?」
「沢村君の家に行ったんです」
「…は?なんで?」

思わずパスタ麺を握りつぶしそうになりながら訊くと、光は沢村の家の鍋パーティーの話をした。

「ふーん…牧瀬は沢村とも仲いいのか。ほんと顔広いよな、あいつ」
「東条と金丸君と、降谷君と小湊君もいましたよ。」
「あいつらも相変わらず仲いいな〜」
「それで…沢村君に聞いたんですけど…」
「ん?」

急に語気を弱める光。もじもじして俯いて、恥ずかしそうに切り出した。

「一也さんって…胸が大きい人が好きなんですか?」
「…!!?」

な…何てことを光に吹き込んでんだアイツ!!人の恩をあだで返しやがって…

「…あのな。胸がデカいから好きなんじゃない。好きになったらたまたま胸がデカかっただけで…」
「?」
「だから、別に胸の大きさでお前を選んだわけじゃ…」
「何言ってるんですか?」
「え?」

そ…そういうことじゃないのか?

「そんなことより、一也さん。」
「な…何?」

そんなことって。

「森田桃って一也さんの好みのタイプなんですか?」
「…は!?なんでそうなるんだよ。」
「だって沢村君が…」
「あいつは何もわかっちゃいねえ。あんな奴好みでも何でもない。」
「本当に?」
「…なんで疑うんだよ」
「だって…一也さん、セクシーな人が好きなんでしょ」
「あのな…」
「だから私…一也さんに見せたいものがあって…」
「…え?」

この流れで…俺に見せたいもの?それって…もしかして、

「…夕ご飯の後で」

ちらり、と鍋を見て言う光。あ…こいつ腹減ってるな。

「…はいはい。」

苦笑をこぼしながら、俺はカルボナーラを作った。


***


食事が済み、先に風呂に入れと言われ、俺は早くもベッドにいる。今光は風呂に入っている。こんなの…期待しない方がおかしいだろ。
光は明日から映画の撮影で1か月留守になるし、どっちにしろ今夜は誘うつもりでいたけど…。あー、落ち着かねぇ。

「…一也さん。」
「えっ、あぁ…」

不意に光が寝室に入ってきて、俺は飛び起きる。光はバスローブ姿でベッドまで来ると、恥ずかしそうに俯いていた顔を上げ――熱のこもった妖艶な瞳でじっと俺を見た。うわ…なんか…いつもと違う。
光は俺の前まで来て、バスローブを脱ぎ捨てた。その姿を見て俺は言葉を失う。初めて見る、大人っぽいセクシーな黒い下着。さ…さっき言ってたのって、これのことかよ!?

「…光、」

戸惑う俺の上に馬乗りになり、Tシャツの中に手を滑り込ませ、唇を近づけてくる光。こいつからキスしてくるなんて珍しい…。いや、キスだけじゃねーけど…。
光に唇を舐められ、食まれ、首筋を舐められる。…なんか、襲われてるみてぇ…。いや、襲われてんのか?頭が追い付かない。
ちゅ、と耳元で音がして、顔が熱くなる。いつも自分が光にしていることだけど、されると恥ずかしいもんだな…。

「…脱いで」

耳元でささやかれ、さらに服を捲り上げられる。それに従って両腕を上げ、服を脱いだ。胸板にキスをする光。何度も、何度も、胸元、鎖骨、肩、腕にも。くすぐったい。

「…今日は光がしてくれんの?」

からかうつもりで言うと、光は顔を上げ、微笑んだ。その笑みに、顔を赤くしたのは俺の方だった。

「…おっきくなってきた。」

悪戯をする子供のように囁いて、光は俺のそこを撫でる。俺は負けじと光の背中に手を這わせ、ブラジャーの留め具を探す。しかし光はどこか余裕の笑みで、胸の谷間を指でなぞった。目の前で揺れる胸の谷間…。思わず目を奪われていると、その指先がブラジャーの中心をつまみ、プチッと小さな音がして、大きな胸が零れ落ちた。

「これ、フロントホックなんです」
「……。」

さっきから翻弄されっぱなしだ。しかも、いつもは恥ずかしがって胸もろくに見せてくれないのに…。俺は生唾を飲んで、目の前に揺れる二つの膨らみに手を伸ばす。

「…んっ」

光は気持ちよさそうに身をよがらせながら胸を突き出す。え…エロすぎ。

「…あっ、そこ…もっと…」
「…ここ?」
「あっ、ん…んう…」

いつもより喘いでくれるし…悩ましげな顔を隠そうともしない。な…何があったんだ?いや、嬉しいけど…。

「んっ…あっ…」
「…気持ちいい?」
「…んっ…うん…っ気持ち、いい…」

…やべー、エロ過ぎる。つーか、やっぱり胸弱いんだな、光。

「…光、俺のも触って。」

俺が言うと、光は俺の膨らんだそこに手を這わせ、下着に手をかけると、少しずらした。あらわれたそそりたつそれを、一瞬戸惑ったように息をのんで見つめ、手でつかみ、口を近づける。…ぺろ、と控えめに、光はそれを舐めた。根元から…舌を這わせ、キスをして、先端に唇をつける。愛おしそうに…物欲しそうに。
けれど刺激は物足りない。フェラか、その胸で…と頼んでみようか迷い始めた時、光は身を起こした。

「あれ、もう終わ…」

言いかける俺の前で、光はパンツの右側の紐をほどく。左側もほどこうとしたのを、俺が手を出してほどいた。はにかんだ光と目が合う。…つばを飲み込む。
光は下着を取り払い、露わになった秘部に、俺のモノをあてがった。

「…あ、待て、ゴム…」

一瞬焦った俺に、光は微笑む。

「大丈夫です…ピル、飲んでるから…」

ぬるり、と飲み込まれる。熱い。普段ゴムを着けてするより何倍も感じる。光の…熱を。

「…あっ…」

俺のモノを飲み込んで甘い声を漏らす光。自分から腰を動かして…快楽に浸って、もっと欲しがるみたいに恍惚とした顔をして。

「あっ…はぁ…っん…んんっ…」
「…っ光…」

ちょっともう…ヤバイって。

「あっ…あっ…、あん、んっ…はぁ、あっ…あぁっ」

こんなに乱れたとこ…見たことない。いつもはもっと恥ずかしがって…顔を隠して、声も我慢して…そんな光も可愛くてそそるけど、こんな、自分から求められたら…

「かず、やさ…っん、あっ…あぁ、はぁっ」

繋がってるのも丸見えで、蜜がどんどん溢れて光っている…。ピンク色の花びらが蜜にまみれ、熱く赤くそそり立つそれを飲み込んでいく…。よがって動く腰も、揺れる胸も、うっとりとした光の表情も…。もう、頭が真っ白になる。

「あぁっ…あ…っ、も、もう…いっちゃ…っ」
「…っ」

腰を震わせて、光は俺を深く飲み込んだまま達した。それを眺めながら俺も熱を吐き出す。光は息を荒げたまま、俺を飲み込んだまま、ゆっくりと体を倒して俺にキスをする。

「…ん…、…はぁ…」

深いキス。いつもなら恥ずかしがってなかなかしてくれないようなキス。気持ちがよくて頭がぼーっとして、もしかしてこれは夢なんじゃないかとすら思う。
光はまだ肩で息をしながら体を起こすと、ゆっくりと腰をもちあげて、俺のモノを引き抜いた。

「…んん…」

少し感じているような悩ましげな表情で、糸を引くそれを抜き取ると、花弁の隙間から白濁した蜜が滴り落ちてきた。…俺のだ。

「…あ…」

自分の中から伝い落ちてくる感覚に腰を震わせて、滴る蜜を指に絡めとる。それを見つめる光の、何とも言えない羞恥と色欲の混じった表情を見て、俺はまた腹の底から熱がこみあげてきた。

「…光、」
「えっ…」

有無を言わさずベッドに組み敷き、今度は俺が上に覆いかぶさる。

「もうダメだ…」
「え…?」
「…もう1回。」
「え…ちょっと、まっ…」

またそそりたったソレを、蜜で溶け合うかの如く濡れた花弁の中に沈め込む。光は吐息交じりの喘ぎ声を漏らす。それから俺たちはベッドの上で、互いの熱に溺れ合った。

 


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