002
「あの、ハサミありがとう。」
改まってそう微笑む天使のようなこの女の子は、花城光。
今年同じ学校に入学した、同じクラスの女の子だ。
「お礼なんていいよ!同じクラスの花城光ちゃんだよね?」
「あ…うん。鷹野さん…だよね?」
「司でいいよお。光って呼んでもいい?」
「うん。」
光。少しくすぐったくて、胸の中でつぶやいた。
入学式の時、初めて見た時から、仲良くなりたいと思っていた。
信じられないくらいキレイな、キレイな女の子。その美貌から、光は入学式からずっと高嶺の花で、ちょっと近寄りがたい雰囲気だった。これをきっかけに仲良くなれそうで、すごくうれしい。
「今の人、ボタン置いてっちゃったねえ」
「うん…」
私が言うと、光は手のひらの中のボタンを見つめた。
「きっと光が可愛すぎてびっくりして、忘れてっちゃったんだな。」
「ええ?もー、何言って…」
「いやいや、絶対そう!」
あの人顔真っ赤だったし。だけど光は困ったようにはにかんだ。そんな表情も目が釘付けになるほどかわいい。
「上靴の色、2年生だったよね。今度2年の教室のほう行ってみる?会って返せるかも」
「うん。」
「私も一緒に行くよ!」
「ありがとう。」
そんな会話をしながら教室につき、光と一緒に教室に入ると、一斉に視線を感じた。みんな、光のことが気になっているのだ。
「鷹野ー、おはよう。」
と、そんな緊張感が走った空気の中で、気さくに声をかけてきた男子生徒。私の後ろの席の男子、東条君だ。
「おはよー。」
「なあ悪いんだけどさ、昨日の古典のノート貸してくれない?」
「あー、野球部いなかったもんね。ちょっと待ってー」
私が席に荷物を置いて古典のノートを探し始めると、光も自分の席…東条君の隣の席に行って、荷物をしまい始めた。
「花城さんも、おはよう!」
と、東条君が気さくに爽やかに挨拶する。光はちょっとびっくりした顔で振り返った。
「おはよう…」
少し恥ずかしそうにそう言って、光は席に着いた。
「はい、ノート」
「あ、サンキュー!」
東条君はありがたそうに受け取って、ノートを写し始める。私は財布を握って光の下に駆け寄った。
「光ー、自販機にジュース買いに行かない?」
「あ、うん…」
すると東条君が不思議そうに、ノートを書き写す手を止めて、私たちを見上げていた。
「なに?東条君」
「いや、二人って仲良かったっけ?」
「さっき仲良くなったんですー。ねー?」
光に同意を求めて首をかしげると、光は、うん、と楽しそうに笑って頷いた。
「へー、なんで?」
「な・い・しょ!行こー光!」
「あ、うん」
なんでだよー、と笑う東条君を置いて、光と教室を出る。
「ねえ、東条君ってちょっとかっこよくない?」
私がそう話題を振ると、光は目を丸くした。
「え…。」
ぽかんとして目を瞬いて、光はひらめいたようにささやく。
「東条君のこと好きなの?」
「え!?ないない!私のタイプはもっと、麗しい王子様タイプだから!」
「へ、へえ…?」
「でもイケメンは目の保養になるからさー。そういえば、さっきのあの先輩も結構イケメンだったよね!」
「え…。」
光の顔がちょっと赤くなった。
「そ、そうかなあ」
「お!顔赤いよ〜光!」
「や、やめてよ…」
天使のような光だったら、どんな男の子でもきっと、ちょっと微笑んだらすぐ好きになっちゃうと思うけど。
当の光自身はこんなに初心で、恥ずかしがりやで、それがすごくかわいいと思った。
「光に変な虫がつかないように私が守らなきゃ!」
「…え?」
改まってそう微笑む天使のようなこの女の子は、花城光。
今年同じ学校に入学した、同じクラスの女の子だ。
「お礼なんていいよ!同じクラスの花城光ちゃんだよね?」
「あ…うん。鷹野さん…だよね?」
「司でいいよお。光って呼んでもいい?」
「うん。」
光。少しくすぐったくて、胸の中でつぶやいた。
入学式の時、初めて見た時から、仲良くなりたいと思っていた。
信じられないくらいキレイな、キレイな女の子。その美貌から、光は入学式からずっと高嶺の花で、ちょっと近寄りがたい雰囲気だった。これをきっかけに仲良くなれそうで、すごくうれしい。
「今の人、ボタン置いてっちゃったねえ」
「うん…」
私が言うと、光は手のひらの中のボタンを見つめた。
「きっと光が可愛すぎてびっくりして、忘れてっちゃったんだな。」
「ええ?もー、何言って…」
「いやいや、絶対そう!」
あの人顔真っ赤だったし。だけど光は困ったようにはにかんだ。そんな表情も目が釘付けになるほどかわいい。
「上靴の色、2年生だったよね。今度2年の教室のほう行ってみる?会って返せるかも」
「うん。」
「私も一緒に行くよ!」
「ありがとう。」
そんな会話をしながら教室につき、光と一緒に教室に入ると、一斉に視線を感じた。みんな、光のことが気になっているのだ。
「鷹野ー、おはよう。」
と、そんな緊張感が走った空気の中で、気さくに声をかけてきた男子生徒。私の後ろの席の男子、東条君だ。
「おはよー。」
「なあ悪いんだけどさ、昨日の古典のノート貸してくれない?」
「あー、野球部いなかったもんね。ちょっと待ってー」
私が席に荷物を置いて古典のノートを探し始めると、光も自分の席…東条君の隣の席に行って、荷物をしまい始めた。
「花城さんも、おはよう!」
と、東条君が気さくに爽やかに挨拶する。光はちょっとびっくりした顔で振り返った。
「おはよう…」
少し恥ずかしそうにそう言って、光は席に着いた。
「はい、ノート」
「あ、サンキュー!」
東条君はありがたそうに受け取って、ノートを写し始める。私は財布を握って光の下に駆け寄った。
「光ー、自販機にジュース買いに行かない?」
「あ、うん…」
すると東条君が不思議そうに、ノートを書き写す手を止めて、私たちを見上げていた。
「なに?東条君」
「いや、二人って仲良かったっけ?」
「さっき仲良くなったんですー。ねー?」
光に同意を求めて首をかしげると、光は、うん、と楽しそうに笑って頷いた。
「へー、なんで?」
「な・い・しょ!行こー光!」
「あ、うん」
なんでだよー、と笑う東条君を置いて、光と教室を出る。
「ねえ、東条君ってちょっとかっこよくない?」
私がそう話題を振ると、光は目を丸くした。
「え…。」
ぽかんとして目を瞬いて、光はひらめいたようにささやく。
「東条君のこと好きなの?」
「え!?ないない!私のタイプはもっと、麗しい王子様タイプだから!」
「へ、へえ…?」
「でもイケメンは目の保養になるからさー。そういえば、さっきのあの先輩も結構イケメンだったよね!」
「え…。」
光の顔がちょっと赤くなった。
「そ、そうかなあ」
「お!顔赤いよ〜光!」
「や、やめてよ…」
天使のような光だったら、どんな男の子でもきっと、ちょっと微笑んだらすぐ好きになっちゃうと思うけど。
当の光自身はこんなに初心で、恥ずかしがりやで、それがすごくかわいいと思った。
「光に変な虫がつかないように私が守らなきゃ!」
「…え?」