沙織と別れて7年が経った
女の子から告られることもあった
でも、 俺は沙織以外考えられなくてあれから誰とも付き合ってない。

俺はせめて沙織の幸せを願ってる


「なあ、 沙織と連絡なんてとってないよな？」

前原と近状報告中だ
俺が中学のときバイトしてた場所で、月に一度話してる。

「ああ」

前原は俺が沙織と別れてから沙織の名を出すことがなかったら少なからず驚いた


「お前にはずっと黙ってたんだが……あいつの行方わからないんだ
行方って大袈裟かめしれねぇけどさ、連絡を絶たれてるんだ」

「えっ…」

沙織の行方がわからない…？


「お前と別れてからE組の中では誰も連絡取れてない
烏間先生たちには聞いてないけど」

「何でもっと早くに教えてくれなかったんだよ！」

声をあげることしか、落ち着くことが出来なかった

「皆、気を使ったんだ
磯貝は沙織のこと忘れて前に進んだほうがって」

前原の言う通りだった
俺は漠然と過ごしてるだけだった

「璃音ちゃんも連絡とってないらしい」

「えっ…それはかなりまずいんじゃ」

「そのことは、昨日知ったんだけどな
今までは海外にいるんだし忙しいだけかもしれないと無理やり納得してたんだけど
こないだ、剣城つれて俺のとこに来たんだ。2年前から全く連絡ないって…

それまでも不思議に思ってたらしい…
連絡来るときは固定電話にかかってきて、それに公衆電話からだって…それが2年前からなくなったって」

「2年もかよ…」

「 ああ…調べてるけど全然見つからなくて何か知らないかって」

「もう沙織もとっくにあっちで大学卒業してるんじゃないか？」

「いや、わからない…
あいつ飛び級してたし、それに院に行ってたら…いつ卒業したかなんて…」

「何か情報はないのか？」

「沙織と何で別れたんだ？」

「えっ…」

「そこに理由があるんじゃないかって辿り着いたんだ」

「…… 沙織が好きな人が出来たから別れて欲しいって…」

「好きな人か……俺、磯貝しか認めてないのにな…」

前原…。

「律は？」

「あっ…」


律に調べてもらったら早いのにな…
何やってんだが…
それにしても、沙織が音信不通か…。

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