高2と高3で2年間同じクラスだった苗字に再会したのは偶然のことだった。店の近くのスーパーで遭遇し「久しぶりやなあ」と高校の時より化粧っけのある顔で変わらない笑顔を浮かべていたので、懐かしくなってちょっとだけ立ち話で近況を聞いた。
 高校の時もこいつ行き当たりばったりで生きとるな、と思っとったけどそれは今でも変わらんらしい。入社した会社の社長が夜逃げしてん、と言われた時は、ほんまにそんなことあるんや、と素直に思った。不運すぎるやろ。バイトでもしながら転職活動するわ、と呑気に言っているので、ほんならうちの店でバイトするか? と声を掛けるのは自然なことで。ちょうど長いことバイトしてくれていた男の子が就職で店を離れることになっていたので、こちら的にはむしろ渡りに船。誰とでもノリよく話せるやつなので「接客業向いてるんちゃう?」と話すと「やめてやあ、すぐその気になるの知ってるやろ? で、何曜日に入ったらええの?」と早速その気になっている。
 全然いつからでも入れるで、と言っていた苗字は本当に次の週から出勤して、高校生バイトの子とも、常連客ともすぐに打ち解けていた。
 仕事の覚えも問題なく、任せることも増えていき、何の不安もなく過ごしていたわけだが、いつからか目が合わんというか、こいつ俺のおっぱいと会話しとんかな、と思うことが増えた。
 高校の頃よりも気安くなってきた頃に理由を聞くと、たまに乳首が浮いとるから目で追ってしまう、という、そら俺が悪いな、という理由だったわけだが、その後深掘すると俺のおっぱいをええなと思ってくれていることが判明した。
 じゃあちょっとアレな話も出来るタイプなんかな、と話を振ってみると彼氏の乳首を触るタイプの女であるということも判明したため、何というか、魔が差した。女友達とエロい話してる時にちょっと仕掛けてみたくなる時ってあるやん。そしたら普通にノッてくるから、お前そんなんでええんか、ちゃんと考えた方がええで、と思ったものの飲み込んで、先におっぱいを触らせてやったら普通に乳首責めが上手いのでちょっとヤバかった。マジでちょっと勃ちそうやったし。そんでその日だけで終わるの、なんか勿体ないな、と思ってラインで誘ってみたら普通に返事くるし、こいつマジでノリで生きすぎやろ、と呆れたものの、ちょっとわくわくしながら、今日という日を迎えた。
「ちゃんとちんちん萎びさせてきたか?」
「夏休みの朝顔やないんやから」
 第一声があんまりで笑ってしまった。
 めっちゃオナニーしてもう一滴も出ん! とかじゃない限りそんな簡単にちんちんは萎びんのや。そんで当然のごとく朝から働いとったらそんなオナニーしまくる時間なんてものは無い。
「普通に金玉パンパンやで」
「え〜と、勃起の予定あるんやったら先にお手洗いで一発抜いてきてもらってもええかな?」
 勃起の予定て。そんなん分からんし。おっぱい触ったり触られたらムラムラすることもあるけど雰囲気とかもあるやん? いや前回こいつの触り方エロかったし今回も触られるなら勃つかもやな。
「ほんなら一緒に2階行って抜いとるとこ見る?」
「は?」
「前オナニー興味あるて言うとったやろ?」
「…………正気か?」
「ちんちんと会話すんのやめろや」
 セリフの割に目線はしっかり俺の股間に合わせていて、こいつは全部目線とか表情とかに出てしまうんやな、と苗字のあまりの正直さにちょっとだけ悲しくなった。
 そう言いつつ「ほら行くで」と2階のプライベートスペース(と言う名の仮眠したり帳簿付けたりする事務所みたいなもん)に誘導すると「ほんまに言ってんの?」と言いながら着いてくる。俺は約束してたおっぱい以外に手出す気ないけど、悪いやつに連れ込まれんか心配にはなってきた。
「仮眠用のソファベッドあるからそこでするわ。隣座ってええよ」
「なんか手伝った方がいいん? 乳首触るくらいなら出来るで」
「なんで苗字はノリノリなん?」
 怖いわ。
「目の前でAVとか見られるのも気まずいな、と思ってん」
「じゃあ苗字のおっぱい触らしてくれん?」
「え? ちんちん触りながらおっぱい触るのはちょっとちゃうやんか」
「そこはちゃんとしてんねや」
「萎びた後ならいくらでもええけど」
 早よちんちん出しや、などと言い出したので、お前が仕切り出すのもちゃうやんか、と思いつつもパンツをズラしてまだなんの反応もないちんちんを出した。
「はえ〜立派なマツタケをお持ちやな」
「せやろ。ちょっと味見してみる?」
「言い方おっさんすぎるやろ、そんで私がほんなら味見させてもらおかな♡とか言ったらどうするつもりなん」
「気まず……と思う」
「自分で言っといてなんやねん、私も気まずいわ」
「ちんちん出しといてアレやけどやっぱ乳首触ってもらってもええ?」
「ええけど、この並びやと片側しか触れへんよ」
「確かにな。後ろからも微妙やし、俺に跨るんは?」
「えっ、ちんちん当たるやん」
「当たらんようにするし、苗字も当たらんように腰浮かしとき」
「は〜、重労働やな」
 よっこいしょ、と普通に膝を立てて跨ってくる。そこ躊躇なしなんや。てか膝立てやと顔の近くにおっぱい来るし。
「あ!? 待って、私がこの体勢やとオナニー観察は出来んよな?」
「首だけ後ろ向いたらええやん」
「キツすぎるやろ」
 もうええわ、乳首よしよしに集中するわ、と当たり前のようにTシャツを捲るので「は?」と声が出た。
「あ、ごめん、なんか癖でまくっとった。生でする方が気持ちええと思うけど服越しのがええやんな」
「や、生でええけど言い方エロいねん」
「治クン、スケベやな」
 どの口が言うねん。
「おっぱいやらかいなあ」
 何の躊躇もなしにTシャツの下からおっぱいに触れられた。自分よりも少しだけ高い体温の手のひらで、乳首は触らず、マッサージするように揉まれる。
 自分から言い出したものの、冷静に考えるとなんなんやろこの状況。目の前のおっぱいには触れられんのに、俺はおっぱいを揉まれている。
「まだおっぱい触っとるだけやけど、ちょっと乳首勃ってきてんで」
「生理現象やんかあ」
「せやなあ」
 うっすら勃ってきた乳首を人差し指と中指で乳輪ごと挟まれる。両指で縁をすりすりされると簡単にその気になってしまう。ちんちんもちょっと硬くなってきたので、腹のあたりにいる苗字に万が一も触れることの無いよう、右手で握っておく。
 なんなんやろこの状況、と思っとったけど、他人に触ってもらいながら自分ですんの、結構ええかもしれん。
「硬なってきたで。気持ちええ?」
「ええよ」
「ちょっと焦らすと身体揺れてかわええ」
「何で焦らすん」
「え〜、ちゃんと触った時ビクってするのが好きやからかな」
 強すぎない刺激でゆっくりと熱を溜めていたところにキュ、と摘まれた。思わずビク、と身体が跳ねるのを見て苗字は嬉しそうな顔をしている。
 ええようにされるのは癪やけど、この素直な反応を見て楽しむのも悪い気はせんな。
「なんや口寂しなってこん?」
「今の私は乳首マッサージ師やからそういうのはせんよ」
「せんか」
「せん」
 キスいけるんちゃうかな、と思ったが意外にもそこのガードは固かった。
「逆に私がオッケーしたらどうする気やったん」
「とりあえずキスした後、明日から気まずいなあと思う」
「せやろ! なんでそれが分かっとってそういうこと言うねん!」
「ちょ、乳首引っ張るのやめてやあ」
「反応見とる感じちょっと強いのも好きやな?」
「……ちょっとだけな?」
 ちょっと強くされた後に舌で舐められんのが好きやねん、とは言わないものの苗字も同じ考えに至ったのか「今日は指だけな」と言った。
 舌でしてくれる可能性もあるんかい。
「も〜、早よ出してや」
「そんな早よ出んし」
 めっちゃ乳首感じんねん、とは言ったものの、乳首だけでイけるほど修行を積んでいるわけではない。なので、乳首ともうプラスアルファが必要なわけだが、視覚的なオカズもないし、こうして雑談しながらだとじわじわ溜まっていく感じで時間がかかるのだ。
「治はちんちんものんびり屋なんやな……」
「マイペースやねん」
「傍迷惑なちんちんやな」
「萎えさそうとしとる?」
 人のちんちんに文句をつけるな。ちんちんごとのペースがあるし、ちんちんごとに物語があんねん。
「何言うてんねん、早く出して欲しいに決まっとるやろ! この体勢きついし!」
「もうちょっと頑張ってや」
「いやほんまに疲れてきたから休憩したい」
 膝を立てているものの、上手いこと乳首を触るために苗字は腰を曲げていた。確かにきついな。
「ちょっともたれてええ?」
「ええけど、もたれたらおっぱい当たるんちゃう」
「当ててやるから早よ出してや」
 むにゅ、と顔がおっぱいに包まれた。当の本人は「あかん、もたれたら乳首触れん」と言って離れようとしたが、左手を腰に回してそれを阻止した。
「なんやねん」
「俺の首に腕回してええからこのまましよ」
「待って、なんかめっちゃ恥ずない!?」
「おっぱい当たってちんちん元気になってきたわ」
「正直者ちんちん!」
 こいつちんちん言い過ぎやない? もうちょっと恥じらい持てや。そんで、女の子のおっぱいって何でええにおいするん?
 おっぱいとおっぱいの間で呼吸しているので、必然的に谷間のにおいを堪能することになってしまう。まあこれはしゃあないな。不可抗力やしな。
 ちら、と目線を上げると不服げな顔で苗字が口を引き結んでいた。頬が赤くて、ちょっとムラッときた。
「嫌なら離れてええよ」
「早よ出して欲しいしええよもう。てかそこで喋られるのこしょばいねん」
「こしょこしょ」
「やめてやあ」
 身を捩るものの、離れようとはしない。ふうん、まだ大丈夫なんや。
「ぞわぞわするやろ」
「するう」
「せやんなあ」
「えっ?」
「あっ」
 どんぐらいまで許してくれるんやろ、と考えていたら、本当に無意識に背中に手をかけていた。
「待って!? 今服の上からホック外した!?」
 苗字は信じられん、という顔をして背中を確認している。いや、これは弁明しようもない。
「すまん、マジで無意識やった。これは本当に俺が悪い」
「手慣れすぎやろ! 怖いわ!」
 バッと両腕で胸を押さえるので、こちらも両腕を上げてこれ以上は何もしません、のアピールをする。
「これは本当に言い訳なんやけど、苗字とセックスする気はマジで無いから安心して欲しい」
「それは知っとるけど、無意識でホック外してくんの怖すぎるやろ……」
「せやんなあ。トイレで直してくるか?」
 俺の提案に苗字は、ちら、と後ろを向いた。
「……ちょっと萎えとるな」
 何やと思ったらちんちんの確認だった。
「今ここで離れてまたもう一回か、とか考えとる? もう今日はええから直してきてええよ」
「…………分かった、じゃあもうここでおっぱい触っといて。これで対価の支払終わらしときたい」
 そもそも今回も俺の提案で決まったことやったしな。さすがにこれ以上はあかんか、と思ったので苗字の言葉に従うことにした。
「分かった、じゃあ遠慮なく触るな」
「服の上からならええよとは言ったけどブラ持ち上げてええよとは言ってへんやんか?」
 少し悩んだが、これで終わりかもやし、ちょうどホックも外したところやったし、まあ言うて服の上やしな、と浮いたブラを持ち上げるように下乳を触ると、普通に文句を言われた。
「治のそういうとこどうかと思うで」
「本気で嫌がっとるならやめるけど」
「まあ私も生乳首触ったしな……という負い目があるからあんま強くは拒めん」
「俺もお前のそういうとこどうかと思うで」
「誠実に生きとんねん」
 謎の律儀さを発揮されたため、遠慮なくブラに阻まれない柔らかおっぱいを堪能させてもらうことにする。
「乳首触ってええの?」
「ええわけないやろ」
「服の上からならいくらでもええ言うとったで」
「ブラのホック外される想定で言ってへんねん」
 大体ちんちん萎びてへんし! と言っているが、ちんちんが元気な状態で触ることを許したのも苗字である。というか、苗字のおっぱいを触っていたら普通にムラムラしてきたんやけど。
「やっぱもう一回オナニーチャレンジせん?」
「一人でしてやあ!」


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