細身だけれど男性らしく筋肉のついた、自分とは作りのちがう腕に縋り付く。
玲央はクスリと一回笑ってから、中途半端に晒されている私の横腹をやんわり撫でた。


「んんっ…」


呻くように鳴けば玲央はさらに嬉しそうに、いや意地悪そうに笑う。


「笑わないでよっ…」
「だって。可愛いから」


いつも饒舌な玲央は、そういうコトをする時、嫌に言葉で攻めてくるか単語だけで話して口や体を懸命に動かすかの、どちらかだ。
いつもの軽口もなければあまりオネエ口調も出てこなくて。ただの男になる、私だけが見れる彼の一面。
恍惚とそんなことを考えていれば、玲央が焦らすように二の腕や肋骨の辺りを撫でるから、くすぐったいような性感帯のような微妙な痺れが走る。


「あっ、やだ脇なんて舐めないで、」
「やーだ。名前に主導権はないんだから、黙って…ううん、可愛い声で啼いてされるがままにされてな」


身長の高い彼が私を見上げてて、変に顔が熱くなる。
挑発的な視線、魅惑的な舌、いつもとは違う口調。
すべてに欲情してしまう。
だからいつも言われるがまま欲してしまって、何回コトに及んでも慣れることはない。あとから思い出すと恥ずかしくて赤面するし、そんなことを一人で思い返してるのも恥ずかしくなってもうどうしようもなくなる。
毎回次こそは抵抗したり、彼に奉仕したりいろいろ試みてみようと思うのに、結局は快楽に翻弄される。
飽きられたらどうしようってことに気がいってしまってて、それに目敏く気付いた玲央に乳首を噛まれる。


「きゃっ…な、れお!」
「誰のこと考えてんの?」
「だ、誰って玲央に決まってる…」
「フーン」


満足そうに微笑んで私に馬乗りになった彼を見て今のは正解だったのか、となった。
玲央の薄めの、整った唇が唾液で艶めく。
この瞬間が、一番好きかもしれない。
欲情に濡れて私を欲する、私に熱を与えるくちもと。
ゆるりゆるりと胸の周りを舐められて、もどかしい。早く早くと急ぐ気持ちと玲央にナニかしなきゃという思い。


「んっ…れお、今日は…私がする、から」
「…へえ。驚いた。どういう心境の変化?いっつも名前は恥ずかしがってよがってるばっかのクセに」


長めの前髪をかき上げながら笑われる。
ばかにされてる。
そんな、私だってなんとか玲央を気持ち良く出来るんだから…

割れた腹筋と胸筋がすごく色っぽくて、でもそれに欲情する自分を抑えて玲央を押し戻そうとした。


「ひゃっ!?」


けれどその手を片手で一纏めにされた後、唐突に乳首に吸いつかれた上に下半身の、奥の、いつだって何回したって慣れることのない部分に触れられる。
指まで入れられたらもう体を捩ってイヤイヤ喘ぐしか出来ない。
快楽に涙さえ出てくる。


「れ、れお…」
「ああ、あんまりにも可愛いから一気に責めちゃった。でも主導権はいつだって渡さないんだから、ね?」


縦横無尽に動き回る、けれども私の体を考慮した指の動きに翻弄される。
もうだめだ、


「れお、玲央。好きだよ、大好きぃ…」
「知ってる。これから充分に刻んであげるから、ちゃぁんと、啼いてね」


私の粘膜から抜き取った指先を舐めて、玲央は不敵に笑う。
飽きるとか飽きないの次元じゃない。
この体は、もう実渕玲央にしか反応出来ないほどに、開発されてしまったのだ。





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