ヒロインは双子設定です!
今回は名字の所に双子の妹を、名前のところにこのお話のメインのヒロインの名前を入力してください。
ちなみに妹は実渕と付き合ってます。
妹側の話も後日上げます。





私達ってよく似てる


それが合言葉のように次いで出てくる恋人は、影写みたいにそっくりな双子がいる。


「たつやー」
「ああ、今行くよ」


今日もお姉ちゃんとお昼なの?
メールの画面の向こう側からまるで呪いをかけるような恨み孕んだ文面には、返信しないことにした。


「名前」


彼女は名前、妹は名字
俺の恋人には双子の妹がいて、同い年で同じ環境にあってもがんばってお姉ちゃんをしてきていたという。
そのせいか、妹は妹で粘着質だし(しかも妹は京都にいるんだ、それでも毎日このメールをするなんて相当だよな)名前はやはり日々お姉ちゃんの仮面を取れないで笑っている。
面倒見がよく育ったのか育てられたのか。
彼女はクラスメイトたちにも親切だし困っている人は放って置けない。つまるところ大のつくお人好しだ、それも典型の。


「今日も作ってきてくれたんだね」
「そう言いながら、作って来なきゃ粗末なものしか食べないのは辰也じゃない」


彼女は高校を機に妹を独り立ちさせるため、こそこそと秋田の祖母を頼りに陽泉を受験したという。
同じクラスになって、世話焼きな彼女と帰国子女でヘラヘラしてる俺が惹かれ合うのは時間の問題だった。
クラスにいれば彼女は俺に存分に甘くしてくれるし、逆に二人の時は彼女が甘えてくれる。


「今日はどうしたの?元気ないな」


お揃いだが大きさと色の違う弁当箱を膝の上に広げてさあ食うぞとなれば、名前は中々食べようとしない。
日本の文化にはあまり詳しくないが箸でおかずを弄る行為は褒められたものではないとわかった。
頭を撫でてやりながら顔を覗き込む。


「…名字が」
「ああ、妹ちゃんか」


大方俺に嫉妬してまた名前を困らせるようなことをしたのだろう。大概にしてほしいな、と思うものの彼女自身が大切にしている片割れだしまったく同じ顔だからか無下にはできない。
俺は顔の区別つくしパッと見ただけで判別できるけど、他人はそうではないらしい。

返答を待ちながら髪の毛を弄んでいると、名前は弁当箱に蓋をしてベンチの隅っこに追いやってすすり泣く。
これは久々に本格的にキているらしい。
己も名前が作ってくれた弁当箱を一旦横へ置く。
タコさんウインナーにすぐ食べてやれなくてゴメン、と謝りながら。


「わ、私が悪いのかな…」
「そんなことないよ。俺の前ではお姉ちゃんでもなくて、ただの俺の愛おしい恋人なんだから、無理しなくていいよ」


どうせあっちは実渕君がなんとかしてくれるだろ
そんな本音は、胸にしまい込んでついでに名前自身も胸に包み込む。


「私もね、苦しいの。友達関係だってあるしやらなきゃいけないことも全部ぜんぶ名字と一緒じゃいられないの。普段は可愛いけど、こうして余裕なくなると名字が、…鬱陶しくなっちゃうの。ヒドイよね…でももう家族からも名字からも、お姉ちゃんなんだからって言われるのは、疲れたよ」


ほろほろ出てくる涙を拭うために頬に触れれば、そこは発熱したように熱くて真っ赤になってた。


「妹ちゃんには実渕君がいるから大丈夫だよ。名前は何も心配しないで俺だけ見てたらいいんだ」


そう言って顔を持ち上げて、キスをする。
そして頬に流れる涙も舐めとる。


「たっ、辰也ここ学校…!」
「いいじゃないか、見せつけてやれば。俺は構わないよ。いつもお姉ちゃんお疲れ様、名前」


最後におデコにキスをする。
誰かのために献身的になるって難しいよな。
俺はそんなこと名前にしか出来ない。
だから俺はその献身的な自分に疲れた名前を受け止めるために、存在してる。


ALICE+