RABBIT
彼は今日なんだかおかしい...無言で私の身体に触れて、ベッドに押し倒された。



「悠馬どうしたの?」



返事はない。

私の耳から首までを温かくて柔らかい舌がねっとりと撫でるように這わされる、鎖骨をカリッと噛まれて ビクリと身体が震えた。

夏の夜みたいに ドキドキする彼とのキスはそこには無かった、彼の舌は忙しなく動き続けているというのに 心はポッカリとどこかに行ってしまったよう。



「悠馬...くびばっかりだめ、」



ぺろぺろと犬のように舐めていたと思えば、狼のように噛みついて 跡を残す。耐えきれずに声が漏れて、彼の耳を刺激する。



「...ゆう、ま なんかしゃべってよ...」



まだ何も言わない、気が付けばもう私は何も着ていなかった。薄いワンピースはくったりと死んだように床に横たわって、その上に置かれた 下着は 悠馬の愛撫でぐっしょりと濡れてしまってた。



「あっ、」



胸を揉みながら吸っていく彼は甘えている赤ん坊のようだった、だけど次第に弱っていく吸い付きに 私は悠馬の髪をそっと撫でた。



「どうしたの、?」

「俺には心がないってずっと思っていた 君が俺に心を作ったんだ、こんな風につらい思いをするなら 俺には心なんて必要なかったのに」



ぼろぼろと 落ちてくる涙が胸を伝ってお腹の方に流れていく、なんて声をかければいいか分からずに彼をただ優しく抱き締めれば 涙はピタリと止まった。



「...大好きだよ 悠馬」



もう一度 優しいキスをして、悠馬は私の体に触れた。









急に悲しいという感情が襲ってきた、耐え切れず彼女に触れてしまったのに 彼女は嫌がる様子もなく俺を受け入れた。

原因は彼女だってすぐにわかった、俺はずっと心が邪魔だったのに 彼女は俺の心を優しく優しく磨き上げて心をもう一度作った。



「っあ、ゆうま...っ すき...ゆう、」



俺の指で何度も声を上げて 好きだと言う、そんな彼女が愛らしくて心が痛くなってきた。彼女を失う日が来るかもしれない 彼女が他の男を好きになったら? そんな、事を考えてしまうようになったんだ。



「◎ 俺だけの名前をずっと呼んでいてくれるかい?」

「当たり前でしょ...悠馬...」

「◎ 君のせいだ」



責任を取ってくれないか

とても長い時間愛撫していたナカは、別の生き物みたいにヌルヌルと蠢いてる。3本指を中に入れたら 今度は苦しそうに声を漏らしながらも喘ぐ◎、気持ちよさそうに腰を捩らせて彼女は大きく息を吐く。



「◎、きもちいいかい?」

「気持ちいい...きもち、あっ...!」

「ここが好きだよね?」



君の身体が壊れない様に優しく愛撫している、俺はこんな人間だったのか。なんだか今まで自分の身に起こったこと全てを忘れてしまったみたいに 俺は、君の体を奏でて涙を流す。



「俺から離れていかないで」

「...大丈夫だよ」

「絶対にどこにも行かないでね、」

「悠馬 私は、どこにも行かないから」



ぱちんと俺の両頬を彼女のあたたかい手のひらが包む、その温度が気持ち良くて涙を流しながらもう一度彼女にキスした。



「あいしてる」



その感情はきっと とても綺麗なものなんだと、こんな俺にでも分かった。




20180612〔恋人の日〕

雪兎様、初めまして管理人のriricoと申します。そして、今回はアップが遅くなってしまいまして申し訳ございませんでした。

夢主のせいで 心ができたと思い込んで悩んでたら可愛いなぁなんて、切ないけど可愛らしい彼を書いてみました。

この度はリクエスト頂きましてありがとうございました!今後もよろしくお願い致します。
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