久し振りに次郎から デートのお誘いが来た、浮かれてしまった私は 急いで新しいワンピースを買ってきて 120%の完璧な化粧と お気に入りのクロエの香水をツープッシュして玄関の扉を開けた。
新しいワンピースはミント色した綺麗なシルエット、柔らかい素材を揺らして ヒールをコツコツと鳴らす。家の前に停められた車...久し振りにドライブに連れてってくれるのかなぁなんて今日のデートに心を弾ませて、ドアをあけて助手席に乗り込もうとしたら...。
「早かったな」
綺麗な赤い薔薇の花束が...
優しげな瞳をコチラに向けて次郎は得意げに笑う、こんな事 されていいのはセレブだけだと思ってた。なんて冗談を言えば彼は「その花束は、お前にピッタリだよ」とかっこいいセリフを吐く。
大きな花束を抱えて私は助手席に乗り込むと、久し振りにキスをしてくれて 塗りたてのティントがぷっくりと揺れて名残惜しそうに彼の唇を見送る。
「あー キュンとしすぎて女性ホルモンが今馬鹿みたいに分泌されてるよ」
「もっと 色気のある言い方はなかったのか」
車を走らせる彼はそんな事を言いながらも楽しそうに笑ってて、あーやっぱり好きだなぁと心を震わせた。
「何処連れてってくれるの?」
「そうだな、まずは海だ」
「海...?まだ6月だから冷たそう」
「散歩するだけさ」
ハンドルを回して彼はちらりと私の方に視線を投げかけて笑った、花束に海だなんて今日はサービスがイイなぁ...記念日だったかな??
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静かな波音だ。
ヒールを脱いではしゃぎながら砂浜を歩く◎、楽しそうにターンして揺れるスカートを◎は押さえて こちらを見た。
「パンツ見えた...?」
「いや 黒いのしか見えていない」
「見えてるじゃない!」
慌てた様子で彼女はスカートを引っ張って足を隠す、俺も靴と靴下を脱いで彼女の元へ。
「夕暮れ時の海もいいもんだな」
「ライオコット島の時以来だよねー こんな夕暮れ見ながら海なんて」
嬉しそうに笑う◎が「懐かしいなぁ」と夕日に向かって手を伸ばした、届くわけがないのに 彼女は笑ってそれを掴もうとする。そんな無邪気なところがずっと好きだった。
「◎ 話があるんだ」
最高の舞台を揃えた自分のセンスが間違いではなければイイがと考えながら、彼女の手を握って自分の方に抱き寄せた。
「話って...?」
「結婚してくれないか ◎」
プロポーズの言葉に身体を震わせ、恐る恐る俺の方へと視線を向ける◎。
「...え?波の音で聞き間違えた、かもしれないから一応聞くね...結婚って言った?」
「そんなに波の音はうるさくないだろ」
「結婚...してくれるの?」
大きく目を見開いて涙を流しそうなほど瞳を揺らす◎のおでこにキスをして、髪を撫でた。
この間プレゼントしたクロエの香水がふんわりと香る、何度も何度もキスして「結婚してくれるのか?してくれないのか?」そう言えば◎は 何度も何度も頷いた。
「結婚したい...次郎と」
「本当か?」
「え、嬉しすぎる...今日死ぬかな...?」
「せめて 俺が死ぬまでは生きてくれよ」
頬を何度も撫でて もう一度キスをして、彼女を抱き締めた。
「きっと 死ぬまでずっと幸せにする」
「...嬉しい」
数分抱き合って、「ちょっとまってて!」と◎は車の方に走って行った。
どうしたんだ?そう思うのも束の間笑顔で薔薇の花束と携帯を握り締めて走ってくる◎。
「次郎!!インスタに写真あげてみんな驚かせよう!」
おちゃらけた彼女はニコニコと笑って俺に抱き着く、フワッと香る薔薇の匂いにむせそうになりながらも 抱き締めてお姫様抱っこをした。
「最高最高、完璧だよ 次郎」
「早く撮れ 下着を見られるぞ」
インカメをコチラに向けて夕焼けと 海をバックに幸せいっぱいの他人が見れば鬱陶しい写真を、1枚 パシャリと撮ると 彼女から「愛してるよ、次郎」とキスを貰った。
20180612〔恋人の日〕
結婚の約束をしてくる
ユゲ様、初めまして管理人のriricoと申します。そして、今回はアップが遅くなってしまいまして申し訳ございませんでした。
薔薇の花束 × 海 そしてプロポーズというベタベタのベター!って感じの お話にしてみました。佐久間がこういう意識高い系のプロポーズしてたらちょっと興奮してしまいます、楽しかったです!
是非是非今後もよろしくお願いします、この度はリクエストありがとうございました!