付き合ってから2ヶ月も経ったのに、手を繋ぐ以外に進展がない...。アピールが足りないのか 私には女!って感じの魅力が無いのか。
染岡君が蹴った荒々しいボールを円堂君は楽しそうにキャッチしてる練習をぼーっと見つめながら みんなに渡すドリンクとタオルを用意する。
「◎ちゃん、染岡君のことずーっと見てる」
「あ、秋ちゃん...!!」
秋ちゃんは私の背中をぽんと叩いて「ラブラブだね」なんて笑う彼女に 頬っぺたが火傷しそうなほど赤くなった、からかわれるのは恥ずかしくて苦手だ...。
「ねえ秋ちゃん、私 染岡君ともっと恋人らしい事したいんだけど...中々前に進まなくて」
「うーん 染岡君って鈍感そうだからなぁ、でも 自分勝手に色々されるよりもいいんじゃないかな?ゆっくりでも」
大人な考えが聞けて おーっと納得するものの、やっぱり私は先に進みたくてムズムズしてしまってた。
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こっちをずっと見てる〇の視線が 夏の太陽みてぇにジリジリしてやがる、アイツいつまで俺を見てる気だ...。
ちらちらと目線を向ける度に何度も 絡む目線、その度に二人してわざとらしく視線を逸らしてを繰り返してしまう。ドラゴンクラッシュを失敗してしまう程、今日の俺はあいつの視線に動揺してしまっているようだ。
「染岡 今日はなんか力入ってないじゃん」
「土門...いや、」
「◎チャンの事 見すぎだからじゃねーの?」
ケラケラと楽しそうに俺をからかう土門の腹を肘でつついて「からかうんじゃねーよ」と言えば「悪い悪い」なんて何も悪いと思ってねー楽しそうな声色。
「なあ、おい...土門」
「ん?なんだよ 真剣な顔しちゃってさー」
「お前 彼女とはどこまでいった?」
飲んでいたドリンクを地面に吐き出して驚いた顔を見せる土門、気管に入ったのかゲホゲホと咳を繰り返して 俺の肩に骨ばった手を置いた。
「そんな 驚くことねえだろうが...」
「いや びっくりするだろ、だって...染岡が...っぷ」
「オイ!!笑うなよ!」
「面白過ぎてつい...彼女とは 結構先までいったぜ、ABCで言ったら...Bくらい」
「Bまでいったのかよ!」
「シっ 声がでかいって...!」
恐る恐る〇の方を向けば せっせと重たい荷物を抱えて部室に入っていった、もう練習は終わりだ...。
「ま、頑張れよ 染岡」
「ああ...」
今日 手を繋ぐ以外のことなにか出来ないか、グルグル考えていたらグラウンドにはもう誰も居なくて 焦る俺は部室に足を動かした。
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今日はみんなでラーメンを食べるらしい、染岡君は私の仕事を手伝ってから向かうと皆に伝えてくれて 学ランに着替えた彼は机の上にある紙とにらめっこしている。
「染岡君ごめんね、付き合わせちゃって...」
「いや お前一人じゃ危ねぇからな」
「大丈夫だよー こんなの慣れてるしっ、あ!」
椅子の上でバランスを崩して落ちそうになった、ロッカーの上に置かれた荷物を引っ張り下ろしたいのに 椅子に登っても足りない身長を恨みながら私はなんとかバランスを整えた。
「...おい、俺がやる 危なくて見てらんねぇよどけ」
「できるもん...!」
「やめとけ 怪我するかもしんねぇって心配しながら見てると心臓に悪いんだよ」
キュンとしてしまう言葉に揺れてしまったのか...私はまたもやバランスを崩して落っこちてしまいそうきなるも、横に立っていた染岡君にキャッチしてもらって 怪我せずにすんだ。
私を簡単に抱き締めるようにして助けた彼は「大丈夫か?」と優しい言葉をかけてきた、そんな風に見られたら堪らないよ...。
赤くなってきた頬に気付いた彼は「すぐ離すからよ、」と私を抱き締める力を緩めようとした。
「待って...!もう少しだけ...」
「...ああ」
これほどロマンチックなぎゅーは想像してなかったかも、カッコイイ彼の腕に抱き締められて私は胸板にそっと耳を当てた。
筋肉の向こう側から聞こえる心臓の音はとっても早くて、まるで 爆発寸前の爆弾みたいだった。耳を済ませてずっとそれを聞き続けると、染岡君は 私の頭をきゅっと掴んで何度か撫で「...好きだぜ、◎」と名前を呼んでくれた 身震いする程ときめいて私はニヤけた口元を隠すように染岡くんの胸板に顔を埋め頷いて「わたしも」と言ってみた。
20180612〔恋人の日〕
れいとうみかん様、初めまして管理人のriricoと申します。そして、今回はアップが遅くなってしまいまして申し訳ございませんでした。
染岡さんだ~!!とリアルに声が出てしまいました...一歩前に進みたい染岡さんが 土門とかに相談してたら可愛いなぁなんて思って書いてみました。
この度はリクエスト頂きましてありがとうございました!今後も、是非よろしくお願い致します。