からっきしドツボの痛み

昨日もまた激しく抱かれてしまったから、西蔭君の手の感触がまだ残っている気がする。下着を濡らしている昨日の名残はきっと 後2日3日は梅雨のように湿っぽい下着のまま生きなければならない。

腰が痛いなぁ なんて考えながら、西蔭君にラインを送った。今日もいつも一緒にいる野坂君と一緒に居るんだろうか、それとも 今日も会うのだろうか。

ポップな音と共に西蔭君から返信が来たようだ。


"今日も会おうと思っていた"


なんだか、自分勝手な男なんだけど そこが可愛らしいというかなんというか。王帝月ノ宮みたいなでっかい学校の しかも人気選手とこんな関係になれただけでも誰かに自慢出来ることなんだけど。


"何処で会うんだ"


続けてきた素っ気ないラインに 笑ってしまう、いつも待ち合わせる場所に向かうと送って私は 無香料のリップを塗りたくった唇にそっとティッシュを被せて上から押した。キスの時にベタついたらまた怪訝な顔を見せるだろう西蔭君の為に。












「あれ、今日凄く早いね西蔭君」

「今来たところだ」

「そっか 何か食べる?それとも、もう行く?」



今日は口紅を塗っていない彼女は高校の制服に身を包んで綺麗に施した化粧を俺に見せるように、大きな目をぱちぱちと閉じたり開けたりした。ほんのり香る甘い匂いは香水とはまた違うのだろうか、もう嗅ぎなれた彼女の匂い。



「◎は 何か食べたいのか」

「お腹空いてないから、そのまま家でもいいけど」

「そうか」



手を繋げばいいものを、何故か逃げられるような気がして彼女の手首を掴んだ。彼女はニコニコと笑みを見せながら 「行こっか」と掴んだ手を優しく撫でて歩き始めた。


彼女の温かさが毒だと分かっていながら俺は彼女をやめられない、触れれば触れるだけ心臓が痛むというのに やめられない。そんなことを考えていたらすっかり見慣れた彼女のマンションへ。



「あれ、エレベーター工事中だ」

「階段で行くか」

「えっ うち6階だよ...」

「だったら何だ」



片眉をあげて嫌そうな顔をした後 はぁと溜息を吐いて◎は渋々非常階段の扉を開けた。



「もー 絶対私途中で休憩しないと無理」

「...じゃあ、ここで構わない」



2階のドアに◎を押しやって首筋に歯を立てた、柔らかい肌と首の筋肉に自分の歯を食い込ませるように噛み付けば 痛いっ と声があがった。



「ねえ、あとついちゃ...う」

「見られたら困る相手でもできたのか」

「そういう訳じゃなけど...」



噛む力を少しだけ弱めたら「あっ、」と声が漏れて、俺の服を掴む手が離れた。綺麗な首筋に赤い歯形がついて 満ち足りた気持ちに、その上から軽くキスをした。



「西陰君...絶対唇にはキスしてくれないよね」



浮かない表情で俺を見つめる◎。



「恋人じゃないとしてはいけないと思っていたが」

「...そうだよね、恋人じゃないもんね」

「そんな顔されると勘違いするだろ」











西蔭君の唇が私の唇に触れた、一瞬だけ...ほんの一瞬だけだったけど 温かい唇から生を感じた。



「...え、」

「初めてした」

「そうなの、?...って、え」


「もう1回」



また近付いてきた顔にギュッと目を瞑ると、次は激しく舌が私の口内に入ってきた。西蔭君のゴツゴツしたでかい手は私のスカートの中からブラウスを引き出して中に手を忍ばせる ブラジャーのホックを器用に外して少しだけ冷たい手で私の胸をぎゅっと揉むと、一番敏感な部分に彼の人差し指が触れた。



「っん」

「こっち向けよ」



ちゅっと可愛い音が聞こえて、またキスされてるのだと思いながら 彼の下唇を甘噛みした。少しだけかさついている唇の熱が気持ちよくて、首に腕を回し キスに没頭する。



「勘違いするよ」

「...しろよ」



激しいキスに溺れていく、恋人になったって思ってもいいのかな。そんなこと聞けないから必死に西蔭君の舌を追い掛けて、気持ちいい愛撫のせいで 漏れそうになる声を我慢する。

気持ちよくて耐えきれずに足をがくんと震わせれば、彼が私の足と足の隙間に膝を置いた。所謂股ドンというやつか...太腿に彼のズボンの素材が擦れて ジンと濡れていくのが分かる。



「西陰君...すき、」



小さな声で伝えた言葉、彼は唇を離して...頬と耳たぶにゆっくりとキスをした。唾液をたっぷりと含んだ舌で撫でられるように耳たぶを舐めた後、ガリッと噛まれて 思わず大きな声が出た。



「俺はずっと好きだった」



痛みと熱さに 甘い愛の言葉が加わって脳天が焼けてしまいそうになる、次は私が彼の唇を奪えば たくましい腕に抱き締められた。



20180523(キスの日企画)

MIKE様、この度は企画への参加誠にありがとうございます!

コメントまでありがとうございますー!励みになります...!最低西蔭君しか書いたことがなかったので 今回はちょっぴり甘め西蔭君のR15にしてみました!
恋人同士じゃないと、唇には触れちゃダメみたいな謎ルールが彼の中であれば可愛いなぁと思って...。いかがでしょうか??

お時間ある時で結構ですので、ご感想頂けると嬉しいです...!頻繁にリクエスト募集しますので、気になるなーって企画ありましたら是非またご参加くださいませ。改めまして ありがとうございました!